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南泰裕建築ParkHouse体験記
    
   放置されてる違和感・・の源を訪ねたい (>_<) 

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 後の南さんと 建築あそび記録へ

02年7月20日カンカンカーンの夕日の中、南泰裕さん直々の案内で、南さんが設計監理されたPark Houseを見学して来てきました。見学会のメール案内をいただいて 名がなんと Park hausue・・??・・意味が飲み込めなかった・・これも見に行くようになった大きな動機なんだ。

 南さんの貴重な時間をいただいたが なにも出来ないので、お礼に・・なれば、いいが・・じゃまになるかもしれないなー・・・記録を残すことにした。

案内いただいたその場でのことや、後の飲み会、帰りの電車のなかで想ったことなどをあもなく書きます

        
  屋上で東京の暑いー夕日を浴びる。南さん芝のベットで昨夜は一泊したとか・・なるほど

南泰裕さんに会ったのは20日で三回目だ。1回目は今年の6月10日の原宿の講演会後の飲み会で。その翌日現場に押しかけて2回目。7月20日で三回目となった。 建築文化で南さんの文章を見かけてはいたが、内容を読んだことがなかった。と言うより読みこなせないので読まなかった。南さんについてはなにも知らないと同じだ。



6月10日の日記の一部を写しておこう(工事中でした)

南泰裕さんの建築は下高井戸駅の傍にあった。現在工事中とのことで昨夜(10日)南さんから、入場許可をいたいたんで、ワイワイ仲間4人とでお邪魔する。
 待ち合わせ時間は10時・・ちょい過ぎちゃった。南さんはすでに現場に来ていてアレコレ指示を出しされたいた。

 戸惑ったが迷惑を省みず現場へ突入して内外部をウロウロ。鉄骨造・一部二階建て住宅とりあえず二世帯合体建築・・だな。進捗状況は一様ではなけど内部仕上げも始まりザット7割程度かな。

東西に長い(20mぐらいか)建物で西のみ前面道路は4m弱か。敷地奥の東南の一角が3階建と高い。子供部屋かもしれないなー。全体は一つの建物に見えるが実は2世帯住宅。1階中程で通路のようなものを挟んで西と東にわかてるいる。

西側の家は玄関を入る6帖ほどの和室・南に同様の板の間。西南に張り出した台所兼食堂。西北に玄関や風呂洗面所かな。小さな家。

 中ほどの建築を分断するような通路は同時に北側の幅2mほどのアプローチ部と南の庭を結ぶような感じ。内部のような外部のような玄関のような雰囲気になるんだろうか。

東奥のもう一軒の住宅は通路ふうの玄関を登ると(玄関の框は奈良の古民家の材を使っている)庭面が居間。居間の北側に風呂洗面所など。居間の西側に掘り炬燵付き和室かなー・・(板を貼ったダイニングとなった)。和室南に階段を挟んで書斎のような8帖ほどの部屋。和室北側が台所。和室の2層の大きな吹き抜けになっていてその吹き抜け周りを2階の廊下などがぐるりと巡る。

            
   工事中の写真で・・この建築の特徴・・激しく切り替わる床の関係がよくわかる場所を撮る
   
上から ロフト・その下は子供のスペース・ベニヤが立ってる所が階段で
    手前に食堂上部の吹き抜けがある。少し上がって右が広い通路で先にデッキ屋上庭園がある



敷地東奥にある2階は南側が洋室のような子供部屋のような10帖程のオープンルーム。吹き抜けを挟んで洗面所。吹き抜け西側は6帖ほどの通路のような場があってその先にモノ入れを持つ広いデッキデッキは屋上庭園へと続くー。2階内部はそれぞれの床を段差によって処理され反時計回りに徐々に高くなって3階に至るようだが、3階への階段はまだ据え付けられていなかった。
 
         
    工事中 屋上庭園の先からデッキ、通路のような・・ギャラリーを見返る


 デッキから西へと延びる大屋上庭園は超キモチイイー。敷地北側にちょいと離れてはいるが風防壁のように高層のマンションが突っ立ているのが見える。敷地全周100mほどかなー・・木造二階建てや平屋建てだから当分の間「この屋上気持ちイーなー」は保証されそうな。昨夜は縁台で寝たし・・こんな都会の屋上で寝るもいいなーそんな開放感がそこにはある。100m程南を東西に走る京王線。時折の電車の行き来する音が聞こえてきて楽しい。

屋上庭園の西南からは大きなスロープが下り、1階の庭に下りるとの説明。スロープは設置されてなかったがスロープの下は駐車場とか。図面を見せていただいたが総ベタ基礎で平屋簡単建築の基礎に比べると工事費がかかってそー、屋上庭園で荷がかかるんだね。

ザット機能的な説明をするとそんな感じ。親子二世帯の住宅らしく将来は西側にある家は借家を視野に入れたとか。なるほど。


                     
全体の印象は構造とプランのズレ・素材の新旧のズレ・周辺環境とその住宅のズレ・大地と建築が生み出す空間のズレ・そこかしこに放置されてる違和感がそのまの表現になっていて楽しい。

建築にたいする南さん自身の内にあるある種の違和感を素直に表出してていい感じだなーって、勝手に解釈しました。まだ出来てないから、私の勘違いかもしれないんだけどね、勘違いもまた楽しい。

細部は違和感が素直に表出してるんだけど、全体の空間構成が大胆だね・・L型ボリュームの組み合わせっていうかな・・。東奥の住宅の意表を突く空間構成っていうのかなそれが、楽しそう

 南さんの意図とは全然違って気を悪くされるかも知れないんだけど、大阪芸人的真面目さと、その面白さとでも言い表したらいいんでしょうかね。タマネギをむいたら実が出てきたみたいな楽しさだね。

大言壮語を語る建築家や野心タップリの建築家の多くに出会ったが、飽きて来てるこの頃だったけど。

私的な楽しさを生きてるような印象を持つことができた建築家に私は会ったことがなかったので興味深かったです。流行のミニマムやライトコンストラクションと異なり、知的遊戯を真剣に実践してる建築といってもいいかもね。構造や仕上げ用素材の構成とそれらとの全体の関係はこれからの課題かもしれない。そんな印象を持ちながら現場を離れました。南泰裕さんありがとうございました。感謝


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