第1回:1997年12月24日 〜 1997年12月27日
 (1)自然について
 マラウィの12月は、雨期です。ケニア・ナイロビを飛び立った飛行機はタンザニア北部を越えてゆきます。ここまでは、いい天気が続いていたのですが、マラウィに入ると雲にすっかり被われていました。2日間続けて晴れれば、非常によい方でしょう。マラウィ湖南部のマンゴチやマラウィ北部の方が、森林が多いみたいです。
 マラウィ南部のブランタイヤ周辺には、森林がありません。針葉樹林みたいなユーカリ林みたいな林がありますが、余りチョウはいそうにもありません。
 ブランタイヤからバスで北へ2時間ばかりの所にあるゾンバは、ゾンバ山の麓に位置するため森林が発達しています。ゾンバ山の上は、高原状になっていて、ホテルもあります。車が通れる道が、ずっと続いているため、歩いて1時間半位まで民家が並んでいます。ゾンバ山の中腹は、針葉樹林帯です。民家が終わり針葉樹林帯を過ぎると、また広葉樹林へと変わります。ここで緑色をした20cm位のカメレオンが雨の中、道を横切っていました。
 (2)昆虫について
 ブランタイヤ周辺の疎林地帯では、主に草原性チョウが見受けられます。ナタリカタテハモドキ、ウラベニヒョウモンの仲間、アケロイアヒメキオビマダラ、各種ホソチョウ、キチョウの仲間、エロネツマアカシロチョウ、エビッペツマアカシロチョウ、フロレッラウスキシロチョウ、ピオネウラスジジャノメ、ステッラトゥスホソバセセリ、レオデスニセキララシジミ、アフリカオナシアゲハ、アカネタイマイ、カバマダラなどのチョウがいます。トンボは、殆どいません。道端には、灰色の動作の鈍い太っちょのバッタがいました。大きな大きなゴミムシも歩いています。そして道を歩き回っているアリに似た飛べないハンミョウや道教えのハンミョウがあちこちにいます。2〜3種類と思っていたハンミョウでしたが、全部で6匹掴まえたのですが、全てが違う種類のハンミョウでした。
 ゾンバ山の森林地帯周辺では、森林性とまで言えませんが、その周辺のチョウが見られます。フロレッラウスキシロチョウ、ブリギッタキチョウ、サクラバミスジ、アルケシアタテハモドキ、メスアカムラサキ、パルハッススシンジュタテハ、ボイスデュバリウスチャイロタテハ、アクミナトゥスフタオ、カエキリアホソチョウ、フォレスタンアフリカアオバセセリ他各種セセリ、クラウシャイシロモンマダラ、アンソルゲイシロモンマダラ、ニレウスルリアゲハなどより一回り大きいブロシテスルリアゲハ、エチオピア区特有のエケリオイデスアゲハの雄、アカネタイマイなどがいます。オスジロアゲハもいましたが、採ることができませんでした。もっと森林性のチョウがいると思っていましたが、余りいませんでした。天気が良くなかったせいでしょうか。
 道端には、ハネナシコオロギみたいな大きなコオロギがいたので掴むと、首と胸の間から液体が吹き出てきて、服にかかったのですが何事もありませんでした。変なゴミムシダマシも歩き回っていました。瑠璃色のカミキリが飛んでいたのですが、網を仕舞った後だったので採り逃がしてしまいました。
 トンボは、ウスバキトンボがここでも飛んでいます。ヤンマも採ることができました。今度は、雨期明け後に、もう一度行きたいものです。
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