第1回:2000年 8月15日 〜 2000年 8月17日
 (1)自然について
 8月のスリナムは、思っていたより暑くはなかったのですが、暑いのには変わりはありません。
 黒人、インド人、インドネシア人、中国人などの人種がごちゃごちゃなので、今、南米にいるという感覚は、意識してないと持ち続けられません。
 森林は、海辺より40〜50km内陸から始まり、道路は整備されていなく町もないので、個人で奥へ行くのは難しそうです。
 森林地帯の手前は、隣国ガイアナと同じく白く細かい砂地です。雨が降っても、あまり浸透しないので、湿地帯みたいになっています。そしてその奥は、徐々に森林が発達して豊かな自然を構成しています。
 スリナムの豊かな森林地帯は自然保護区になっていて、多くの旅行会社が保護協会の基で、保護区内に宿泊施設を持ち、ツアーを企画していて、楽しいツアーが期待できます。
 (2)昆虫について
 スリナムの主な町は、首都パラマリボを含めて海岸部にあり、奥地に広がる森林方面には、宿泊施設のあるような町がないので、採集の拠点を探すのは難しいと思います。
 自然保護区には、多くのツアーがあるのですが、保護区では採集はできないので注意が必要です。またそうでなくても、ゆっくりとした写真撮影や観察は難しいので、軽いトレッキングと思って参加した方がいいです。
 パラマリボから30kmほど奥の所に、ザンデルという小さな町があります。その町には、一件ゲストハウスがあるので、そこを拠点にして歩くといいでしょう。
 8月、この辺りは非常にチョウが少なく、乾期の真っ最中です。開けた道には、エワレテタテハモドキ、センナエオオキチョウ、ユリイチャイロドクチョウなどの普通種がいます。トンボは、湿地帯が多いためか種類も多くいます。砂地の上には、飛ぶことのできないハンミョウが這い回っていました。そしてアリガタバチも歩いています。”刺されることはないだろう!”とたがをくくって素手で掴まえたら、案の定”バカめ!”と言う感じで刺されてしまいました。
 林内は、更にチョウは少なく、フチドリシジミタテハがちらほらと翔んでいる程度でした。メルポメネドクチョウ、ヌマタドクチョウ、ヘレノルモルフォなど、非常に少ないです。しかし、網を振ることができなかったのですが、高いところを大きなタイヨウモルフォが翔んでいるのを見ることができました。トンボは、ここでも多くて、特にハラナガイトトンボ2種は、大きな部類です。セミも3種類啼いていましたが、採るまでには至りません。
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