夢惑う世界 雑記帳 随想録<澪標> 気まぐれ昆虫記 |
4.1.2.9−9 気まぐれ昆虫記 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
2004年12月2日 森みつぐ
昨年の夏、細身の大きなイモムシを見つけた。黄の地色に黒い帯のある美しい蛾の幼虫である。近付くと体を揺り動かし始めた。大分、大きくなっているので、もうじき蛹になるだろうと思い持ち帰ることにする。
その晩、脱皮してしまった。そして、何と大食漢。持ってきた葉をあっという間に食べ尽くしてしまった。葉っぱをいろいろと探してみたが全て口に合わないみたいで、まもなく死んでしまった。
そして今年、またまた見つけました。今度こそは育て上げないとと思い、葉っぱをいっぱい持ち帰った。
▼2004年6月19日 終令56mm
今回は、終令だろう。驚かすと、体を激しく揺り動かす。貧乏揺すりの好きなイモムシ君である。よく眩暈しないものである。
▼2004年6月20日 終令59mm
葉っぱが無くならないように一杯採ってきたつもりなのに、あっという間に食べてしまった。
ごめん、もうないよ。去年みたいに、また死ぬのかな?
▼2004年6月21日 終令54mm
体が黒っぽくなって容器の中を這い回っている。何とか、蛹になれそうだ。良かった、良かった!
▼2004年6月22日 終令
容器に敷いていたトイレットペーパーにくるまって繭を作っている。
多分、外では、土の中に潜って蛹になるのかも知れない。
▼2004年6月24日 蛹33mm
黒っぽい大きな蛹になっていた。さて、どんな蛾が羽化するのか楽しみである。ああ!待ち遠しい!
▼2004年7月10日 羽化
ちょっと気を抜いていたら、気付かぬうちに羽化していた。翅を屋根形にしていると分かりにくいが、どうもフクラスズメである。そう!あの貧乏揺すり君があんたなの!
2004年12月2日 森みつぐ
▼2004年7月2日 終令27mm
甘利山(山梨県)の林道を歩いていたら、大きな葉っぱの影にこっそりと息を潜めていたイモムシ君を見つけた。大きくないのだがぽっちゃりとした体型から終令みたいなので、葉っぱをいっぱい持ち帰ることにした。
自宅に戻って容器に移していたら、小さいくせに葉っぱをやけに食べる。
▼2004年7月3日 終令35mm
食べること!食べること!余り食べないでよ!やけに、元気なんだから。
▼2004年7月4日 終令35mm
思っていた以上に食べる奴でした。それにしては、余り大きくならないね!?
▼2004年7月5日 終令40mm
もう、そろそろ食べるの止めたら。そんなペースだと葉っぱも後2日しか持たないよ。
▼2004年7月6日 終令38mm
軟糞をして、ティッシュの下に潜ってしまいました。ちょうど餌もなくなってきたし、良かった!良かった!
▼2004年7月8日 蛹22mm
繭も作らず、蛹になるスペースだけを作って蛹になった。落ち葉や土の中に潜って蛹になるのだろう。
▼2004年8月22日 羽化 開帳 44mm
裸の蛹は、やはり冬を越さずに羽化してしまいました。
2004年12月3日 森みつぐ
会社の帰り、いつもの通り草木の葉っぱを見ながら歩いていた。隠れた虫さんを鋭く見つけ出すのは、やはり職業病であろう。勿論、職業とは、賃金労働ではなくてライフワークのことである。民家の生け垣の横を歩いていたら、ふと何かと目と目が遭ってしまった。2歩、3歩と引き返してみると、生け垣に絡みついたヒルガオの蔓に、大きなイモムシ君がしがみついていた。今日は、10月1日である。“初めまして!”と一言挨拶してから、やけに大人しいイモムシ君を、数枚の葉っぱとともに持ち帰った。
▼2004年10月1日 終令75mm
摘んでも全く反応しない。大人しいイモムシ君、これぞイモムシだ!やけに大人しいのでもう蛹になるのかも知れない。
▼2004年10月2日 終令75mm
葉っぱは食べているようなのだが、それにしても大人しい。触っても、ただじっとしているだけである。
▼2004年10月3日 終令80mm
葉っぱが無くなってうろちょろしている。もう蛹になっていい頃なのに、まだ食べるのかね。“葉っぱ!葉っぱ!”とごねるので、近くからヒルガオの葉を持ってきたらまた食べ始めた。でも、少ししか食べない。
▼2004年10月4日 終令85mm
まだ、蛹にならないようなので、葉っぱをいっぱい追加してあげた。
▼2004年10月5日 終令
せっかく葉っぱを持ってきたのに、少ししか食べず軟糞をしていた。でも、大人しくしている。
▼2004年10月6日 終令
今日は、イモムシ君が彷徨い始め、そしてティッシュの下で丸い空間を作っている。
▼2004年10月7日 終令
丸い空間でイモムシ君は、すっかり黒ずんで硬直していた。
▼2004年10月12日 蛹41mm
札幌へ行って帰ってきたら、丸い空間から外に出て蛹になっていた。もう大分前、道端で蛹を拾ったことがあるが、しっかりした蛹室を作らないみたいだ。すべすべした容器の中だったせいか、口吻がちょっとゆがんでいた。仕方ないよね!ごめんね!
さて来春、ちゃんと羽化してくれるかな?待ち遠しい!待ち遠しい!
・・・そして春となり、スズメガが羽化したが蛹の殻から上手く抜けられずに、翅が伸びなかった。失敗!悲しいね!
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