2010年11月15日(月)


本日は
アルメリアのホテルでお目覚め

マドリットよりは夜明けが早いが
高知よりは遅い
朝ご飯は7時10分からだが
まだ暗い。

ご飯を食べて
七時半くらいからだいぶ明るくなって
本日はスッカンピンのいいお天気


8時半にホテルを出て
いよいよ
隣町
町の面積の60%がハウスで
12000haもハウスだらけ
という
エル・エヒド市へ
ゴー!



バスの後ろからの景色
アルメリア市を後にして


ちょっと行ったら
こんな岩山みたいな
ところを抜けて


岬の先には
お城跡みたいなのがあって


なんか
乾燥してるなあ

という山を抜けたら

どひゃ〜〜〜
とハウスのある

グーグルアースで見た
まんまの
ハウス地帯に出た。

なんじゃこりゃあ
という程のハウスだった。

Kくんが
ハウスの水平線ですね!
と言った

まさに、そんな感じ

高速道路なので
運転手さんは
けっこうビュンビュン飛ばしていくので
なかなか写真は撮れなかった


高知と一緒で
北が山

南が海



山手側のハウス


海手側の
平野部分は
全部ハウス


だんだん平野も広くなって
山手側はハウス



とにかく
平らなところは
全部ハウス

まあ
すごいすごい
と言っているうちに
エルエヒド市の
街中についた。


市役所の
すぐ手前の通りについて


バスを下りて
まず市役所へ
訪問した。



これが
市役所

なんと明るい!

服とか売っている
ちっちゃなショッピングモール
なんかも中にあった。



中庭スペースが
広くて
いいなあ


正面の建物に入ったら
さらに吹き抜けの
オープンスペース

たいへん気持ちのいい庁舎だった。

最初に
副市長さんが
わざわざご挨拶してくださり
議場に案内された。



議会は日本みたいに
仰々しくなくシンプル
なのであった。


5本の旗があって
係の方が
順番に
エルエヒド市の旗とか
アンダルシア地方と旗とか
そのマークに込められている
意味とかをいろいろ説明してくれた。


オランダも王国だが
スペインも王国

マークの上の部分は
全部王冠になっていて
なるほど王様の国なのだなあ
と思ったのであった。


EUのマークは
12の星
12という数字はすごく
縁起がいいそうだ。

今回の訪問団は
ちょうど12人だったのだが
1人急きょいけなくなって11人だったのだが
通訳のSさんが入ってくれたので
ちょうど12人

なかなかいいじゃないか!
ということで


会議室で
議員さんで農業部長さんの
○○さんに
12000ヘクタールの概要を
教えてもらった。

夏場の平均気温は27度、冬場は15度(夜はもっと冷える)
なんと
年間日照時間は
3060時間にも上るという・・・


うお〜
全国一の高知の2000時間の
1.5倍
まいった。
さすが雨量がたった200〜400mmだけある

それから
ハウスは14000ヘクタール以上あるそうだ。

就業人口の50%以上が農業に関する仕事に従事
まさに園芸の街

ほとんどが無加温ハウス
養液栽培も1000haくらいで
土耕中心

でも土耕といっても
これが
水田立地が中心の日本のハウスの土耕とはまったく違う
ちゅうことが実際にハウスに行ってから
わかることになる!

農家数は
9000戸ちょいで
1戸あたりの平均ハウス面積は
なんと1.6ヘクタール
オランダには負けるが
日本と比べたら全然広い

無加温なので
年間1.8作平均となるようだ。

これも後でわかるが
例えば
パプリカだと
無加温なので
1月末まで収穫して
その後に
スイカやメロンなどを
植えるようなパターンが多いようである。

すごいと思うのは
なんと
その面積を
20000人の労働力でこなしている!らしい

20000人のうち
44%は農家の家族労働力だけで
やっている農家
雇用のみでやっている大規模な農家は15%
数字がちょい合わないが、あとの44%が家族労働と
数人の雇用で回しているということらしい。


生産高は
132万トン

高知県の園芸連の年間取扱数量が11万トンなので
12倍
ま、高知はミョウガやシシトウなど
軽量野菜が多いので比較にはならないが
高知のハウス面積は1600haで11万tなので
14000haで132万t
しかも無加温となると
オランダには全くかなわないが
十分な収量じゃないか!

販売金額は851ミリオンユーロということで
117円で計算すると
996億円
35%は国内市場で
65%はのべ100カ国に輸出されている!


これで言うと
園芸連は600億円なので
やっぱり
キロ当たりの販売単価は
75円程度になり
高知の550円とか580円とか
と比べると
恐ろしく安く勝負できる体制にあることが
わかる。

オランダの120円と比べてもさらに安い!

なるほどなるほど

とにかく
低コストで
地中海性の恵まれた気候と日射量を十分生かした
世界3大産地(勝手に命名)の一つの
全体像が
ちょっとだけ
わかったような気がした。

お〜
早く
実際のハウスへ
入ってみたいじゃないか!

ということで
市庁舎を後にしたのであった。






なんとモダンな市庁舎の
労働環境

部屋はシースルー
我々もこうありたい!

ちなみに
エルエヒド市内に
67の市場というか会社があって
7つはマーケテイング会社
19はパッケージセンターみたいな感じで
41が商業的な会社で
パッケージングのいわいる詰め子さんが
7503名いるようだ。

あと
野菜果物の冷凍加工会社が150あって
600人の雇用
あと集約的な農業を可能にするための
補助産業(ハウス関連会社とかのことか?)
が71社で2000人の雇用

合計でエルエヒド市では
農家と関連産業で
合計30000人が働いている
ということらしい。



ということで
いざハウスへ

と思ったが
次に訪問したのは
検査センター的な
試験場

300種類の農薬を
同時分析できる

所長は女性の方だった。


試験場の前で
みなで記念撮影

ここは、認証とかを取ったりする時の
証明のための分析が主のようだ。

輸出品については
全てのロットで検査がされているようだ。


スペインは
オランダの裏作で
頑張ってきていたが
2003年頃までは
天敵やIPMは普及されてなくて

農薬中心の防除
夏場は5−10日毎
冬場は10−14毎の
農薬漬けだったらしい

それで
やはり輸出で
残留農薬が問題となり

このままではいけない!と
2004から一気に
IPM、天敵利用に
大転換
2008年には
ほとんどの農家に普及を終えたようだ。

現時点で
殺虫剤は
ほとんどの農家で
ほとんど使ってないようだ。

殺菌剤は
年に数回?
実態はわからないが
明らかに病気のでにくい気候とハウス内管理
をしているので、日本よりは遥かに少ないだろう。


ということで


いよいよ
ハウスへ



ゴー!



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