成瀬映画に登場する風景

『晩菊』(1954年) ③ NEW 2017.9.17


『晩菊』の主な舞台は東京の文京区・本郷菊坂界隈だが、
その他のロケ場所として、「上野の両大師橋」(小津映画『東京物語』にも登場)、
ラストの杉村春子と加東大介の降りる駅=東京の杉並区・高井戸駅(京王井の頭線)などが
挙げられる。現在の高井戸駅は何度か行ったことがあるが、当時の雰囲気を探すのは難しい。

前半、金貸しの杉村春子が集金に行くシーンで、東京の下町らしい街並みがいくつか登場するが、
その中で一つだけ推察できる場所が、東京の台東区・JR鶯谷駅のあたりだ。
成瀬映画の風物詩である「チンドン屋」が登場するシーン。

写真はJR鶯谷駅の南口を言問通りに降りていく道を横下から撮ったもの。
画面写真左側に映っている道の欄干(左上側が鶯谷駅南口方面)の感じがよく似ている。
おそらくこの場所だと思われる。
写真に映っていないが右側の道には現在ダンスホール、コンビニ、飲食店などがある。

画面写真右側は、このチンドン屋シーンの次のショット。
これはセットのようだが、ガードの感じもロケ写真に似ている。
映画ではこの路地に沢村貞子が経営している飲み屋がある。


    
  
                   


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