子宮の奇形

あまり知られていないかもしれませんが
子宮は奇形の多い臓器だそうです。
子宮に奇形があっても、普段の生活には問題がないことが多いのですが、 妊娠・流産・出産とは深い関わりを持っています。

子宮奇形があっても無事に妊娠・出産した例はたくさんあります。
不安なことも多いのですが、自分の体のことを良く知って
奇形とお付き合いしましょう。



子宮奇形とは

子宮奇形の種類

子宮奇形と流産の関係

発見と治療法

私がお医者さんから言われたこと


子宮奇形とは
 通常、子宮は外観は楕円形、内腔は三角形をしています。
ところが中には、ハート型のようにくびれたものや、
中に仕切りのあるものなどいろいろな奇形があります。
私も『双角単頸子宮』という奇形でした。
 子宮は私たちが胎児だった時に、左右の『ミュラー管』という組織が癒合してできた臓器です。
したがって、その形成過程から奇形が起こりやすい臓器だそうです。
そして、障害の程度や、種類、その組み合わせなどで
いろいろなタイプの子宮奇形があるのだそうです。


子宮奇形の種類


子宮奇形と流産の関係
 子宮の奇形は全女性の5%、妊娠・分娩を経験した女性の2〜4% 不妊女性の2〜3%
反復流産では、5〜10%、妊娠がある程度進んでからの流産・早産では25%以上と考えられています。

 受精卵の発育には血液循環の良好な場所に着床することが必要となりますが、
子宮奇形の場合、形態異常とそれに伴う血流障害により、受精卵の着床や発育が妨げられることがあるそうです。 また、子宮筋が伸びなかったり、子宮の広さが足りないため、流産の原因となる場合があります。

流産率は単角子宮で33〜48%、重複子宮・双角子宮で35〜43%、中隔子宮では67〜88%です。
弓状子宮はこの中では一番確率が低いようです。
中隔子宮で流産率が高いのは、中隔に着床した場合の血液循環不足が関係しているそうです。

でも、子宮の奇形と流産との関係は、個人個人の子宮の発育とも深くかかわっているので
子宮奇形だからといって、必ずしも流産するという訳ではないし
奇形のある女性が流産したからといって、必ずしも原因が子宮の奇形にあるという訳ではありません。
奇形があっても正常に妊娠し、出産に至った例はたくさんあります。
ただやはり、流産しやすいという事実はあるようなので、妊娠した場合には通常より安静を心がけ、
お医者さんの指示を守ることが肝要だそうです。



発見と治療
奇形の発見
子宮奇形かどうかは自分ではわかりません。
子宮卵管造影や、子宮鏡検査でわかることが多いようです。
しかしこれらの検査では内腔はわかっても外観がわからないので、超音波検査やMRIで見て、
必要があれば腹腔鏡検査をします。
また子宮奇形では、腎臓や尿管の奇形も合併することもあるそうで、そのための検査が行われることもあります。

治療
治療は手術です。
しかし、奇形であっても正常に、妊娠・出産できることも多いので、必ず治療が必要になるわけではありません。 次のような場合に手術をすることがあります。
手術の方法は、双角子宮の場合は開腹して子宮形成、
中隔子宮の場合は、開腹や、膣から子宮鏡で見ながら手術する子宮鏡下手術(ヒステロスコピィ)、
重複子宮や単角子宮の場合は手術は行われません。

子宮奇形のほかにも、膣に壁がある『膣中隔』の場合も中隔を切除する手術が行われます。

そして子宮形成手術を受けた場合、次の出産は帝王切開となるようです。


私がお医者さんから言われたこと
私が双角子宮だとわかったのは、たまたまでした。
膣静脈瘤や、不妊治療のための、MRIや子宮卵管造影ではっきりとわかりました。
私の場合『双角単頸子宮』でハート型というよりは、“発芽した双葉”って感じでした。
そのとき先生に言われたことは、

妊娠前の不妊治療開始のときだったからか、流産の危険については話はありませんでした。