栄養一口コラム


ご飯の栄養とその効果
日本人に身近な穀物お米。
今では、パンや麺類など、たくさんの種類の主食があるので
「3食ご飯を食べる」という人も減ってきたのかもしれません。
それでもやっぱり、「あ〜、やっぱりご飯だなぁ・・・」と思う瞬間もあるのではないでしょうか。

でも、ご飯の栄養なんて考えて食べたことはありませんよね。
せいぜいダイエットにはパンよりご飯が良いと聞くくらい・・・
ご飯(精白米)の栄養成分って何が含まれているのでしょう??

一番多く含まれているのは、でんぷん(糖質)です。
糖質はエネルギーの元になり、人間の活動を支えています。
ご飯の糖質は、消化吸収率が98%と良いのが特徴です。

意外ですが、ご飯のような穀類にだって、たんぱく質が7〜10%含まれています。
お米の中のたんぱく質には、必須アミノ酸が含まれており、穀類の中ではもっとも良質です。
余談ではありますが、お米に足りないたんぱく質を補う有効な食品が、『大豆』です。
昔からの“ご飯に味噌汁”とか“ご飯と納豆”という組み合わせは
調和の取れた食べ方だったんですね。

ご飯に含まれるビタミンやミネラルは下の表に示しましたが、
ビタミンB2や鉄分などパンの方が優れているものもあります。

しかし、ここで注目したいのがビタミンE亜鉛です。
ビタミンEは、血行を良くする働きや、ホルモンの分泌やバランスを コントロールする働きがあります。
血液循環が滞ると、冷え性、肩こり、肌荒れなどがひどくなります。
“冷え”は女性の大敵!!
何とか解消したいと思っている方も多いのでは・・・
ビタミンEが多い食品で有名なのが、『ごま』ですが、
ご飯茶碗1杯に含まれているビタミンEはごまに換算すると
小さじ8杯に当たるんだそうです。
けっこう入っていますね〜

そして亜鉛ですが、最近『セックスミネラル』として脚光を浴びています。
主に男性側の生殖活動に有効なようで、不足すると精子の数が減少するそうです。
女性側に対する効果は、脳下垂体のゴナドトロピーの分泌に関与し、
卵巣刺激ホルモン、黄体形成ホルモンの作用を増強する効果があるそうな・・・
不足すると精子の数が減るというのは、確かなようですが
女性のホルモン分泌については、はっきり書かれている確かな文献がないため、
本当かどうかはわかりません。
でも夫婦で不足しないように心がけると、良いことがありそうな気がしません?

さらに、ご飯の最大のポイントは、いろいろなおかずとの組み合わせがきく、ということでしょう。
そうすると、ご飯では足りない、いろいろな栄養も補えるというもの。

普段何気なく口にしているご飯。
パンもいいけど、ご飯も捨てたもんじゃないんですね!
いろいろなメニューとの組み合わせで、毎日おいしくいただきましょう♪

ご飯1杯(180g)とロールパン2個(120g)の
栄養成分
栄養成分 ライス ロールパン 1日必要量
エネルギー 268Kcal 335Kcal 1600〜2000Kcal
糖質 57.1g 59.3g 300〜400g
タンパク質 5.1g 10.6g 60〜70g
脂質 1.0g 6.1g 20〜30g
ビタミンB1 0.06mg 0.07mg 0.8〜1.0mg
ビタミンB2 0.02mg 0.1mg 1.1〜1.4mg
ビタミンE 0.4mg 0mg 7〜8mg
カルシウム 4.0mg 46mg 600mg
鉄分 0.2mg 1.3mg 10〜12mg
マグネシウム 7.0mg 0mg 300〜400mg
亜鉛 9.7mg 0mg 12〜15mg
食物繊維 0.7mg 2.3mg 20〜25g


*たんぱく質は、含まれている量はパンのほうが多いのですが、
ご飯のほうが、必須アミノ酸を多く含んでいます。
1日の必要量は、成人女子の場合です。