「唐の天保年間田家に一女生まれて、 年甫(はじ)めて十七歳に及び 労さいに感染する事3年病いよいよ篤し。 夫婦家貧にして而(しこう)して措くなし。 その死を恐れ遂に、これを江浜にすつ。適適(たまたま)一漁船に逢ふ。 漁人見て憐れみて而してこれを救うて船中に置く。 急ち、漁人鰻を煮て自ら食するを見、女子傍らより、食を乞うて即ち食らふ。 其夜腹中悶刺するも敢えて言わず。 次日乃ち悪糞異虫を下すこと数を知らず。 其の後疾漸く癒え調養する事数月にして容姿昔に勝る。 遂に漁人の妻となり子女五人を生めり。」 昔の人にとって、肺結核は不治の病、 これに掛かってしまった我が娘を、 治療するお金のない貧乏の中で大河の河原へ泣く泣く捨ててしまった両親。 この娘を病から救ったのが、たまたま漁師が与えた、 鰻でした。 鰻を食べるようになってから、健康の回復はかばかしく、 容姿も昔より勝って、結婚し、子供をもうけ、健康な生活が送れたというお話です。 |
参考サイト〜うなぎの寝床でちょっと休憩
http://www.suruga-unagi.co.jp/nedoko.htm#top
参考文献〜五訂食品成分表