TopNovel>水面に揺れて・あとがき


…あとがき…

 

このたびも最後までのお付き合い、誠にありがとうございました。
途中、寄り道をしたり近道をしたりと急いでるんだかのんびりしているんだかよくわからない旅でしたが、どうにか「めでたしめでたし」になりそうです。ふたりの帰館を今か今かと待ちかまえている双方のパパとママの反応とか、初音が乱入して理想どおりのラブラブ生活に入れずヤキモキする若様とか、まだまだ興味深そうなエピソードはありますが、そこは今後の番外編で楽しく覗いていきたいと考えてます。
今回の話で苦労したのは……やはり若様でしょうか。だって、ものすごいオコサマでことあるごとに駄々をこねるのですから。「あんたのパパはね、これくらいの歳のときにはもっともっと落ち着いていたんだよ!」とブツブツ言いつつ執筆を続けてました。まあ、パパ(夏月)との違いを出そうと思ってたらこうなっちゃった訳ですが……。
対する奈瑠の方は、とにかく内へ内へと籠もるタイプ。どうせ自分なんか……と思い続けて生きてきた娘です。まだ若いのに(だって、設定十四ですよ!)、後ろ向きすぎ。こっちもこっちで、もう少しどうにかしてくれと思いました。

佳境と出だしを思いついたら、とりあえずGo!……というのが、長いこと続けてきた連載のスタンスでした。本当にそれで大丈夫なの?と思われそうですが、確かにコレだと中盤はかなり辛い。だけど、悩みに悩んだ挙げ句にある日突然ぱっと目の前が拓けてくる瞬間があって、それに遭遇するのがとても楽しみだったり。ただ、これだけ作品数が増えてきて「得意技」みたいなものが途切れてくると、そろそろきつくなってきたかなーというのが実感かも。今回はそれをとくに強く感じました。大まかな骨組みだけでもいいから最後まで作って、それから書き始めないと上手く行かないのかも。適当にまとめようとすると、既存の作品と似た展開になってしまいますね。
この先も決して楽な執筆はできないと思います。でもやっぱり書きたい、心の中にある物語を読み手の方と共有したい、という願いはまだまだ尽きません。「いいんだよね、オンライン小説だもん。自分が書きたいと思う間は書いてて構わないよね」と自分で自分に問いかけつつ、もうしばらく続けていきたいと思います。

また、次の作品完結で、ご挨拶が出来ることを心より願ってます。このたびも本当にありがとうございました!

2011年5月29日 『Powder Moon』管理人*Kara

 

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