戻る
 
ゲームレビュー

 
 
 
Close to 〜祈りの丘〜  対応機種:DC  開発:KID
 
あらすじ 主人公「元樹」と彼女「遊那」はデート中、交通事故に巻き込まれてしまう。 
その際、彼女をかばった元樹は瀕死の重傷を負い、意識不明に…。 
数日後…。 
病室で目覚めた元樹の眼下に、ベットに寝ている自分の姿を見る・・・。 
そう、彼は事故のショックで幽体離脱してしまった。 
なんとか、体にもどる方法を探すため、学校へ行った彼はそこで、ある衝撃的 
な事実を知る。 ・・・彼女は、記憶を失っていた。 事故の事も元樹の事も・・・ 
このまま彼は忘れ去られてしまうのか? それとも彼女の記憶を取り戻し 
元の体に戻る事が出きるのか。  刻々と迫る、死のタイムリミット。 
彼は残された時間で何を見るのか・・・。
シナリオ 死を目前に向かえた主人公の視点を中心に物語りは進行します。 
霊体になった彼は数人の協力者を得て、自分が生きる為に何をすれば良いのか 
その命をどのように使う事が正しいのかを悩みます。 
この物語りの特徴はヒロインが2人一組である方向性を持っています。 
それは、光と影、表と裏のようなシナリオの方向性です。 
このゲームは『生きる』と言うより『命(心)』その物をテーマにしたものです。 
『自分が生きる為の努力をして、その協力者の娘と結ばれる』そんな単純な 
ストーリー構成とは違い、本当の『命』とは何かを考える、物語りです。 

残念なのはシナリオが中盤まで同じでそこから分岐していく為 
途中までがたるいです。 主人公が霊体なのでイベントも少ないですし。 
あと、ストーリーの進行が会話が主で心の葛藤が少ないから物語りの 
厚みが薄く感じます。 この物語りのテーマを考えるともっと思い悩み、そして 
もっと泥臭い演出もあった方が良いでしょう。 生きるってそうゆうことだし・・・ 
特に小雪の話は、練りこめばもっと良くなったはずです。 残念っす! 
プレイするなら、遊那→翔子→小雪→麻衣 が、お奨め。  真実は最後に・・・ 
もう少し語りたいのですが、これ以上は完全にネタバレになるので。

キャラクター/CG メインヒロインで恋人の 柏木 遊那   同級生の 汐見 翔子 
後輩で霊能力のある 橘 小雪  霊能力のある小学生 咲坂 麻衣 の4人 

ごとPさんの原画をどのように性格付けするか楽しみにしてたのですが 
遊那は特徴を作りすぎ!犬とネコを混ぜちゃダメ! 声優さんの力量もちょっと・・・ 
遊那の特徴が残念ながら萌えの要素の足を引張っています。 
翔子と麻衣は及第点。  小雪は結構萌え系です。 好みの問題ですが。 

CGは、ごとPさんの絵柄をどこまで再現できるかですが、イベントCGはOK! 
でもCG枚数は少ないです。 もっと、ごとPさんの絵が見たい。 
立ちキャラは、まぁしょうがないかな・・・ 
一部CGとCG監修をごとPさんが手掛けてるから思ったよりイケテます。 
背景は淡い絵柄で好感が持てますが上下の切れた小さな物です。

音楽 全23曲中、ボーカル曲(OP)1曲 曲数的には良い方でしょう。 
EDの曲が若干弱いのが気になります。 アレンジはピアの曲が特に良いです。 
OP曲は最初?の感がありましたが、3回目ぐらいから気に入って口ずさんでます。 
特筆するほど良い曲はありませんが及第点以上です。
システム このゲームはアドベンチャーゲームにしては珍しく、選択肢を選ぶ機会は 
余り無く、ルームパートでいろんな物をチェックしたり念を送ったり、マップ画面で 
移動先を決める事が物語り進行の鍵になってます。 
ただ、ルームパートが重いです。しかしルームパートの遊那はメッチャ可愛いです。 
まぁプラス、マイナス=0ってことで。  
おまけモードも一通りあります。 シーン回想と読み返し機能は欲しかったけど。
総評 突出したとこは無いけど、なかなかの出来のゲーム。 まぁ及第点プラス2ぐらい。 
シナリオの練り込み次第では、秀作レベルには持って行けたはずのゲームです。 
また、“ごとPさん”の絵柄を活かす方向で『遊那』の性格を決めて欲しかったです。
ヒロイン遊那の性格付け変更で相当の萌えゲームにする事も可能でしょう。 
いろんな意味でもう少し何とか出来たハズのゲームだと思います。 
もっとCG枚数多ければ『ごとPさん』絵柄が好きな人には、お奨めだよって! 
自信を持って言えます。 このゲームが気になってる方はラジオドラマが始まった
そうなので一度聞いてみたら如何でしょう。  (01/5/13一部補足)

戻る