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ゲームレビュー

 
 
 
D.C. 〜ダ・カーポ〜』   機種:Win98/Me/2000/XP  開発:サーカス
 
あらすじ 1年中“枯れない桜”が咲く、不思議な所、初音島。 
そんな、桜の香りに導かれるように帰って来た、1人の少女・・・ 

人の夢を “見せられる”力と何も無い所から“和菓子”を作り出せる力を持った主人公。 
不思議な島に住み、不思議な力を持ちながらも、平凡な毎日を過ごしていた・・・ 

卒業式を間近に控えたあるひ、転校して来た少女。 
彼女の出現が、卒業間近の主人公達の心に波紋を起こす・・・ 

こそばゆい学園生活と、青い春の恋物語、はじまり、はじまり〜。 

(c)サーカス (詳しいあらすじは、サーカス様HPで・・・)

シナリオ こそばゆい学園恋愛AVGの名前の通り、非常にあま〜いシナリオです。 
しかし、そこはそれ、あまいままでは終りません。 
シナリオ後半に向け、1山、2山、ヤマ場が待ちうけております。 

お話は、ちょっと不思議な島で、ちょっと不思議な力を持つ主人公が平凡な学園生活 
の中で出会う少女達とのふれあいを軸に進んでいきます。 

そして、ストーリー後半には、“枯れない桜” と “主人公の力” の理由も・・・ 

D.C.では、“朝倉音夢” と “芳乃さくら” の、お話がストーリーの核心となります。 
また、ゲームタイトルの『ダ・カーポ』の意味を一番良く表しているでしょう。 

    〜始まりは終わりに向かい〜      〜終わりは始まりを呼び込む〜 

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シナリオその物の出来ですが、『こそばゆい学園恋愛AVG』ってジャンルを認識して 
購入した方には、非常に楽しめる作品になってます。 

しかし、前作『水夏』の独特の雰囲気やシナリオ構成を期待し、もう一度味わいたいと 
思われて購入した方には、普通の恋愛AVGっぽく感じられたかも知れません。 

っが! 決してダ・カーポのシナリオの出来が悪いわけではありません。 

ゲーム中の会話も面白く(美春は特に)ヒロインとの甘い学園生活を堪能出来ます。 

学園恋愛AVGとしてのツボを押さえ、更にファンタジックな風味を感じられる作品です。
そして、水夏同様、やさしさ溢れ、心温まるゲームに仕上がっております。 

また、このゲームの特徴としまして、ヒロインの心象表現が良く表されてます。 

1つの願いを叶えたい少女。 自分の力に悩む少女。 思い出を求める少女等・・・ 
彼女達の願い、想いを、強く感じ取ることができます。 

そして、クライマックスでは、ヒロイン、主人公の優しさに目頭が熱くなります。 
 

★若干気になったのは、学園内でのCGのあるイベントが少なかったなと・・・ 
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ゲームをクリアーすると、メニュー画面に『D.C.』が現れ、選択出来ます。 
このシナリオをプレイすると、真のダ・カーポを知る事が出来ます。 
つーか! これをプレイせずに、ダ・カーポは語れません。

キャラクター/CG 朝倉音夢:主人公と同じ誕生日、同い年の双子のクラスメイト・・・  本当は義理の妹。  主人公のずぼらさに頭を悩ませながらも世話を焼く事が好き! 多感なお年頃・・・ 

芳乃さくら:主人公と音夢の幼馴染で、従姉で、隣の家に住んでいた女の子。 
最近、夢に現れたと思ったら、現実でも・・・  主人公にベタ惚れで、あまえんぼう。 

白河ことり:誰にでもやさしく、容姿も美しく、学園のアイドル。 甘い物が大好物。 
高嶺の華のようだが話をすると意外と茶目っ気のある笑顔を振り撒いてくれる。 

水越 萌:クラスメート水越眞子の姉。 性格は妹と正反対で、天然系ぼけぼけ少女。 
妹同じ音楽部に所属していて木琴を担当。 鍋には、こだわりがあるらしい・・・ 

水越眞子:主人公や音夢のクラスメイト。 勝気な性格で女子のリーダー的存在。 
同性にかなりの人気がある。 音楽部所属でフルート担当。 

天枷美春:幼なじみの後輩。 通称は“わんこ”。   音夢とは親友で、同じ委員会で 
“可愛がられて”いる。 主人公と音夢が義理の兄妹ということは知らない。 

????:隠しキャラです。 ネタバレになるので存在のみ紹介。 
 

キャラクターの性格付けですが、絶妙ですね! 萌え心の、ど真中に当った感じです。 
声優さんもキャライメージに良く合ってますし、個性あふれる演技も◎ 

キャラデザも好き嫌いの少ない絵柄ですし、なにより各キャラに個性があります。 
また、“うたまる” のデザインに脱帽・・・  可愛すぎ(*^^*) 

CGでは、立ちキャラの良さが際立ってました。 
それに、表情も多彩で良かったです。 音夢とさくらの怒った表情が一緒でしたが・・・ 

イベントCGは、手抜きも無くクオリティーの高い物です。 
ちょっと気になったのは、イベントCG枚数です。 枚数自体はあるのですが、表情違い 
のCGが多く、真のイベントとしての枚数は少なめです。 
これは、シナリオの所で書きましたが、学園内でのイベント不足が起因してます。 
まぁ 学園内で無く、デート中や他のイベントでも良いのですが・・・ 

背景はリアルな物とは違い、ゲーム世界に合わせた、やさしい絵柄です。 
う〜ん!悪くないけど、もう少し何とかならないかと・・・ 
背景枚数は標準的でした。

音楽 全27曲  OP、ED1、ED2、挿入歌の4曲がボーカル曲です。 

OP曲でもある“ダ・カーポ第2ボタンの誓い”は、発表当初は賛否両論ありましたが、 
歌詞とか曲風がゲームをプレイして見ると良くあってますし、良いと思います。 
ただ、ボーカル曲4曲とも、個性不足で耳から離れないフレーズの曲ではないです。 

ゲーム中のBGMですが、ピアノ曲は秀逸です。 
特に“懐かしい夢” “また、会える…よね?”が、かなり良い出来です。 

ピアノ曲以外の曲もクオリティーの高い物ですし、ゲーム世界感に良くあってます。 
しか〜し! 残念ながらゲーム音楽の枠から抜け出させていません。 
キャラのテーマ曲はそれでも良いのですが、そろそろ新しい概念を持っても宜しいかと。 

初回版にはアレンジサントラCDが付属してます。

システム ゲーム進行のシステムは、マップ移動と選択肢を選ぶAVGです。 
また、ゲーム演出として、目覚しシステム・ガヤシステムを搭載! 
まぁ あくまで面白さを増やす演出であって、攻略とは関係無いそうですが・・・ 
 

ゲーム基本システム 
オートセーブ(1箇所)  ニューセーブ表示あり  セーブ&ロード(48・何処でも可)  ★セーブ時好きなアイコン付けれます      ★ロード時セーブした場面表示あり 

メッセージスキップあり(既読判定あり) あらすじモードあり 
男性ボイスON/OFF 女性ボイスON/OFF 透明処理ON/OFF あらすじON/OFF 
画面効果ON/OFF 画面表示速度設定 文字速度設定 文字枠透明度設定 
BGM/SE/ボイス各音量個別調整 など、ほぼ欲しい設定項目は網羅してます。 

また、あらすじモードは、何度かリプレイする時便利です。 

オマケモードは、CG鑑賞/BGM鑑賞/シナリオ回想です。 

シナリオ回想では、多くの場面をリプレイ出来ます。(Hシーンもここでリプレイ)

総評 こそばゆい学園恋愛AVGの名前通り、萌えますし、おもわず “にやけちゃう”シーンも 
多数あり、この手のゲームが好きな人には、持って来いでしょう(笑) 
っが! このゲームの良さは、別の所にも多くあります。 

水夏ほどのインパクトはありませんが、中々良い作品です。 

学園恋愛AVGのお好きな方には勿論ですが、ちょっと不思議で、“せつなく” そして、 
“優しく”、心温まるストーリーの好きな方に、オススメ 出来るゲームです。

 

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