MESSAGE
−2003.7〜9−
『感覚』
福永泰 2003年7月2日(水) 1:9:48 一つの目標が終わりました。
中断明けの公式戦、明日の試合のメンバーには入ることは叶いませんでした。
練習前にわかったのですが、それを知って不思議な感覚というか何とも言えない気持ちになりましたね。
自分の今の状態は自分が一番わかってるわけで、仮にメンバーに入ったとしてもこの不思議な感覚は変わることはなかったかと思われます。
一つの目標。
16人に入ること。 それは間違えないんだけれど、その前に達成しなければいけない目標がある。
自分のプレーが出来る状態を作ること。
これが今の何よりの望み。そうなれば必然的に次の目標は達成出来ると信じて取り組んでます。
まず痛みを感じずに歩けるようになること、これが今の一番近い目標。歩くことでも・・・、なのに走ることで痛みを感じないわけがないですからね、練習しながら頭の中が9割足の状態、1割サッカーではどうしようもないのは明らかであってこれが反対の割合でないととても公式戦なんて考えられませんね、実際。 メンバーに入ることが出来なかったことには特に落胆はないです。自分の気持ちはしっかり整理出来てますから。
次の試合を目指すのではなく一日も早く自分の体に納得のいく状態を作ることだけに集中し、それがすべてを解決する唯一の方法だと考えています。好きなことがストレスになる状態を早く解消したいともがきながらギリギリのところで過ごしている毎日。 この現実から逃げる事は簡単だが正面から向き合わなければいけない、自分の望む状態になることを信じなければいけない。一緒にこの状態と戦ってくれてる人達の為にも頑張らなくてはいけない。時間は待ってくれない、そのうちなんて言ってられないから。 一日も早く楽しめる状態になれるように。
好きなことを楽しみたいと思う気持ちを持ち続ける。 |
『復帰』
福永泰 2003年7月9日(水) 1:48:43 願いは叶いました・・・。
16人に入ること、試合に出場するということ。
あくまでも形の上で。。。 いきなりネガティブな書き込みと思われるでしょうが、僕にとってはこのように思えることがとてもポジティブなものだと考えています。
16人に入るという目標は前日に達成し、試合に出場するという目標は当日後半14分に達成しました。本来なら目標を達成した時には両手を上げて喜ぶべきことなのかもしれませんが、とてもそんな気分にはなれなかった。
一つ達成されてしまうともう次の目標に向かわなくてはいけないから。
そして何より自分が望んだ形で願いが叶ったわけではないということ。やはり人間って欲深い、次へ次へと気持ちが向かっていく、、、
試合に出る以上、自分の持っているすべてのものを出す努力をすることは当然の義務だと思うし。。もちろん今出せる力を出そうと努力した、自分なりに試合の状況を考え、監督の指示を聞きグランドの上で表現しようとした。 いろんな感覚がずれていた。
しょうがない事なのかもしれないけど自分ではそう思う事が出来ない。
でも、これをポジティブに捉えよう。今まではゲームの流れなんか考えられる状況でなかったんだから。そう思い直してる。 試合開始前、アップ中にスタンドから聞こえてくる「コール」に胸が熱くなり、ドキドキし、照れくさくなった。
「あぁ、俺はここに戻って来たんだ!、またサッカーが出来るんだ!」
1年以上の期間費やしたリハビリが報われたと思った。
沢山のサポーターの声援は試合出場に対し持っていた不安を和らげてくれるものだった。 「腹をくくるしかない、もう後戻りすることは出来ない。」強い気持ちを持てた。 試合に出場し、そして負けた。
悔しい、、とても悔しい。 挨拶に行った時のブーイング、当然だろう。 しっかり受け止めなければならない。 でもそれは試合に対してのもの、その試合に自分が関わったという事実がある。 ポジティブに考えるべきだろう。 前日、お世話になった人、皆に連絡をした。執刀してくれたドクター、歩けない状態から共にリハビリを手伝ってくれた理学療法士、トレーナー、、、驚きと喜びに溢れた声だった。その時点ではメンバーに入ったということだけだったが一様に「そこまでの状態になったんだ!」と、それだけで喜んでくれたことが嬉しかった。僕のリハビリに対してどんな気持ちで接してくれていたかわかります、お世話になった人達が喜んでくれるのが本当に嬉しいです。
試合後はバスに乗った後、携帯を見ると沢山のメール、そして着信。そのどれもが出場を祝ってくれていた。
そしてこのHP上でも本当に沢山の人がメッセージを書き込んでくれている。とても有り難いことです。多くの人に応援されている、常々実感することだが、やはり自分にとって大きな力になる。
もっともっとそれに応えていきたい、これだけの時間待たせたのだから。
これだけの時間待たせたといえば、やはりチームに掛けた迷惑は大きい。社長を始めとするフロント、現場では監督、コーチ、トレーナー、マネージャー・・・。とても気をつかわせたと思うし、多くの協力をしてもらった。それに報いるにはこれからだ、待っていて本当に良かったと思ってもらえるような仕事がしたい。
自分が望んだ形で・・・、と書いたがそれは当然コンディションが100%、つまり完治してということ。これは試合の感覚などを考えるとやりながらでしかないが、体の状態という意味。正直歩いても痛い、走っても痛い、ボール蹴っても痛い。痛みを感じることなくやれる事が望み。そうなったら「復帰」から「復活」へと変えられると思う。
とりあえずの「復帰」は果たした。
それを「復活」への第1歩にしたい。 そして僕に、チームに関わる人達すべてと喜びが分かち合えるように。。。 |
『代表』
福永泰 2003年7月16日(水) 0:57:28 仙台スタジアムに戻れる。
ある意味復帰戦よりドキドキしている。
後ろを振り向かず前を向いていこう、終わってしまった事はもう取り戻せないわけだし。
強い気持ちを持ち続けないとこの仕事は出来ない、この1年3ヶ月持っていた強い気持ち、復帰しても持ち続ける。
戦力として復帰したわけでチームの勝利に貢献する為に自分はここに居る。
結果が欲しい、個人的にもチームとしても。
ホームゲーム、仙台に関わるすべての人達の代表として16人が選ばれる。そしてその選手達がグランドで表現する。
一緒に闘いましょう、大きな喜びを得る為に。
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『時間』
福永泰 2003年7月25日(金) 1:6:55 あれから何回上から見ていたのだろうか・・・。
ようやく仙台スタジアムに戻って来れました。
しかもまさか先発とは。。 やはり仙台スタジアムは違うなぁと思いました。
我が家に帰って来た時の安心感というか、周りの人達はみんな味方なんだという頼もしさを感じましたね。 自分のプレーについてはまだまだ納得いく部分は少なく、これからいろんな部分を上げていかなければならないと思っています。
ただ、スクランブルでチームに帯同し、綱渡りでこの期間を過ごしたことは多少なりとも自信にはなりましたね、いろいろな問題が出てくるのは当然のことなので一つ一つ丁寧に対処していけば少しずつ自分を取り戻していけるでしょう。 この4試合サポーターのみなさんから何度となくコールして頂きどれも本当に嬉しいものです。
アウェーでの復帰戦で最初に聞こえてきたコールには感動しました。 でも1番心に残ったのは東京V戦の試合中に寿人へのパスをミスした後のコール、、、とても温かかった。そしてミスに対して下を向くのではなく気持ちを切り替えて次へ向かう強い気持ちになれました。 目に見えてるものだけじゃなく自分のいろんなものを見てくれてる、サポーターと一緒に闘ってることを感じて、、より一層期待に応えたいと思いました。 残念ながら前半だけの出場となってしまいましたが、コンディションのことを考えればそれで良かったと思う、次からまた練習外れることなんて考えたくないから。
次節は浦和戦。
様々な感情がある。
埼玉に行けばまた強く想うかもしれない。 とりあえず復帰はした。
でもまだ時間が進んでないような気持ち。 あの時からまだ止まっているのかなとも思う。 1−1のあの時から。 止まった「時間」を動かしにいく、また新たな自分をスタートさせる為に。
そして今度は元気に帰って来たい。
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『注目』
福永泰 2003年8月2日(土) 1:49:31 浦和戦はまたしても残念な結果となってしまいました。
結果以上に残念だったのが偏ったジャッジ、、、
その為に負けたとは思っていない、負け惜しみで言っている訳ではなく非常に楽しみにしていたものを第三者によって壊されてしまったという想いが強い。 やはり古巣相手というのは他のチームとやる時と全然違う。移籍した選手は少なからず様々な想いがあるだろう。きっと書き出すとキリがない、後日改めてあの日の想いを書きたいと思う。
さて、明日は1st最終戦、状況的に絶対負けられないゲーム。まだ半分あるのではなく、もう半分しかない、勝ち点を積み上げていかないといけない。
そんな大事なゲームのメンバーに入ることが出来なかった。
水曜日の練習試合で右足を捻挫してしまった。
それからメンバーが発表になるまで寝る間を惜しんで治療に励んだが試合が出来るまでには回復しなかった。
またケガをしてしまった。もちろんしたくてしてるわけじゃない、、、こんな痛い思いしたくない、戦った結果なのだ。避けられると思ったらもちろん避けて通る、しかしそんなことはわからない、良いと思ってやったことがそうでなかったことなんていうのは日常生活でも多々あることだと思う。
ケガについても書ける時があったら書きたいと思う。 プロのスポーツ選手がケガをするということがどういうものなのかわからない人にはわかって欲しい。。。 明日はショージに注目しましょう!
彼もまた長いリハビリから戻ってきた選手の一人、今年初めての公式戦出場となるでしょう。 お互いいろんな話をしてきた、気持ちはよくわかる。 何かやってくれそう、充実した試合になって欲しい。 苦しみを乗り越えた後には素晴らしいものが待ってくれているはず。 |
『笑顔』
福永泰 2003年8月11日(月) 0:33:5 ここ10日間ほどいろんなことがありました。
柏戦はスタンドからの観戦になってしまいましたがこれほど見ているということに対して緊張したのはあまり記憶にありませんね。
というのもやはり今後チームがどうなっていくのかということがあの試合で決まってしまう、、そんな雰囲気がスタジアムを包んでました。自分自身でも柏戦は是が非でも勝ち点3を取らなければいけないと浦和戦後からずっと考えてました。 ケガをした自分は直接的にはチームに関われない無力さを抱えたままスタジアムへ行きスタンドからチームの勝利を祈る事しか出来なかった。 チームが残留する為に絶対落とせないゲーム。
だが自分の気持ちの中にはそれ以上に清水さんと一緒に仕事が出来なくなってしまうんじゃないかという不安。。 数あるリーグ戦の1試合では済まない想いがあった。 それに自分は出れないんだって思うと、、祈るしかなかった。 清水さんの存在というのは自分の中でとても大きい。 ここ1、2ヶ月あまり笑ってるとこを見ていない、素直に寂しく思う。自分が復帰したことを周りの人達が喜んでくれるのが嬉しかった。今度は自分が周りの人達に気持ちを返していかなければならない。 やはりそれには勝つことが1番、そして監督にも笑顔を取り戻して欲しい、いつもの清水さんに。 ここ最近いろいろと囁かれていた問題も現状の体制でいくと決まりチームも落ち着きを取り戻し2ndでの巻き返しに燃えています。新戦力も加わりメンバーも整いつつあります。
やはりメンバーが揃わなかったことが低迷の原因であると考えてますが、リベンジする機会を得られたことに感謝し それを証明しなければいけないと思ってます。 明日から合流出来そうです、土曜日のメンバー入りを目標に練習に取り組みたいと思っています。
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『改名』
福永泰 2003年8月21日(木) 23:40:43 2nd開幕戦は勝ち点1、これをどう捉えるか。。
今は勝ち点3が欲しい、、でも0ではどうにもならない。 全力で戦った結果なのでどうこう言ってもしょうがない、 次こそは勝ち点3を得られるようにしたい。 柏戦前に捻挫した右足首は何とか試合出来るレベルまで回復した、しかし清水戦で左足首を捻挫、、大事には至らず一安心。ケガはアクシデントなのでどうしようもないが練習を休むようなことがないようにしたい。
膝の状態はだんだんと良くなっています、以前頭の中が膝9割と書きましたが今は3割程といった感じでしょうか、サッカーを考える時間がどんどん増えています。スクランブルで行った復帰戦、膝の不安はとても大きかったけれどあれから1ヶ月半でこんなに変わるとは・・。やはりサッカーをする体になるには試合をすることが1番有効であるということ、そして試合に絡んでいるというモチベーションが体を良い状態にしてくれるのかなとも思いますね。
もちろんまだまだとても納得出来ない、やりたい事はいっぱいあるのに出来ていない。膝も含めた体の状態、そして試合勘というのか・・、少しずつは良い方向に行っていると感じてるのだけれど。。。
まぁ復帰戦でベンチにいる時に筋トレをやっていた時のことを思えば確実に上向いているわけだから焦らず今までのペースでやっていければ良いと思いたい、毎日のトレーニングが解決してくれると信じて。
2nd前に新加入選手が4人来ましたね、その4人目が福田健二・・、問題発生です。「フク」と呼ばれているんですね、これが。今日の練習試合の前にミーティング中に清水さんが「フクはヘディング強いんだからみんなそのあとを狙うように。」って話し出して・・・、あれ!?ヘディングを俺が期待されているの???って思って清水さんの顔を見たら視線の先がちょっとずれてるし。。。俺の隣りに福田健二・・・、みんなはわかってたみたいだけど一人で焦ってしまって、なるほどって思ったあとちょっと恥ずかしくなりました。。
ポイチさんが「じゃぁ、福田はケンジでフクはヤスで。」って。おーい、フク自体なくなってるよーーー。 「じゃぁ、ポイチさんはハジメで。」って言ったら「地元じゃそうだよ。」って。。つまんねぇぇぇ・・・。 練習でも「フク、フク、」って言われてすべてに反応してしまって疲れる、早く統一しなければ・・・。 どちらかというとあいつの方が「フク」っぽい気もするけど。。どうしましょっか!?
福田さんが引退した事だし、、、、、 |
『解任』
福永泰 2003年9月19日(金) 0:0:16 みなさんご存知のように清水監督が解任されました。
とても残念に思います。
文字にするととても味気ないものですね、、、
清水さんと初めて言葉を交わしたのが01年12月26日、ベガルタ仙台と正式にサインした直後エレベーターを降りて帰ろうとした時にすれ違い、「福永です、よろしくお願いします。」清水さんは「おう、よろしくな。」と。
あれから1年9ヶ月、突然の解任。 以前「笑顔」で書き込みしたことが果たせないままこういう事態になってしまったことに選手として責任を感じます。 僕は95年に浦和に入団してから清水さんが10人目の監督でした。自分にとって合う監督、合わない監督がそれぞれの選手に存在するでしょう。清水さんは初めての移籍で不安を抱えていた自分にとって今後の生活が充実していくだろうと期待させてくれる存在になると感じました。人と接する時やはり人柄が自分にとってどうなのかと考えますが、裏表ない人柄はとても好感を持ちました。サッカー観についてもリンクしてると感じました。
清水さんが仙台にもたらしたものは僕が言うまでもなく、それぞれの人がとてもとても大きなものだったと感じているでしょう。清水さんにしか出来なかったと言っても言い過ぎではないと思います。
そんな清水さんが監督を解任されるという事実はいろんなことをまた再確認することになってしまいました。
一昨日の夜情報が入ってから実感がないまま次の日練習に行き、ミーティングをして清水さんの挨拶があり、グランドに出るとそこには姿がない、もちろん今日もない。
これが「この世界なんだなぁ。。。」って。
あくまで「仕事」なんだと。
出会いがあれば別れもある、始まりがあれば終わりも来る。
これは自分が常々考えている事で、その間にどれだけのことが出来るか、どれだけの充実感を得られるか、それが大事だと思っている。 選手はグランドの上で何が出来るかがやはり1番大事な事、時間は止まってくれないし、試合も次々とやってくる。
感傷に浸ってはいられない、気持ちを切り替えて進んでいくしかない。なんでこういう事態になったかを考え目標に向かわないと。。 でも、やっぱり最後まで一緒に戦いたかった。 |