MESSAGE
−2004.7〜9−

『関係』
福永泰 2004年7月3日(土) 1:49:32
久しぶりの仙台、、といっても1ヶ月振りですが、前回は来た時は大きな決断をする為に来たので今回は気持ちが全然違いますね、自分でも感じるのですが、穏やかな感情が顔に出てると思います。
 
そして皆さん知っている方も多いと思いますが4日の仙台対福岡戦の解説をする事になりました、引退後初仕事です。
急な話でだいぶ悩みましたが、頭で考えているぐらいならチャレンジしてみよう!と思い、受けさせて頂く事にしました。
何をやるにしても初めてになるわけですし、話を頂いたことはホント有り難いです、周りの人達から期待と不安の声を掛けられますが、間違いなく僕が一番ドキドキしてるでしょう、、精一杯努めたいと思います。
 
今度はゆったりと観戦なんて思ってましたが、それどころではなくなりましたね・・・。
 
今回は仲間と会える時間が取れて嬉しいですね、今年に入って仙台は5回目ですが、いつもとんぼ返りで全然ゆっくり出来ませんでしたが、もうすでに何人もの人に会ってご飯を食べたり、話をしたり、釣りに行ったりと楽しい時間を過ごせてます。その中で部屋の整理をしたりバタバタもしたりして、あっという間に時間が過ぎてしまって慌てたりもしています。
 
やることがいっぱいあって大変ですが、契約が満了してから今まで仕事をしていなかった僕にとってはそんなことも言ってられませんからね、やると決めた事には一生懸命やる、そして楽しむ時には楽しまなきゃと思います。
 
この1ヶ月の間、いろいろと人に会ったり、話をしたりという中で、生きていく為に人間関係、人付き合いがとても大事なんだということがよくわかるとともに再確認出来ました、僕は本当に周りの人達にも恵まれてると思います、これまでと同様に大事にしていきたいと強く感じます。
 
そういえば、マルコスが仙台を去ることになったようですね、3月に病院でバッタリ会いました、思い詰めたような表情で心配していましたが、そんな中僕の事も気遣ってくれて、、治ったら仙台ではプレーしないのかとか一緒にやりたいということを言ってくれたことは忘れられないです、あいつも去年からずっと苦しんでたの見てたから、今回の事は非常に残念です。。
 
とにかく今は仕事の事を考えなければ、、少しでも自分らしさが出せればと思っていますが、初めてなのでお手柔らかにお願いしますね〜
『充電』
福永泰 2004年7月5日(月) 3:19:39
今日は忘れられない1日となりました。
 
久しぶりに仙台スタジアム、そしてその場が僕の引退後初仕事の場ということで、今までとは違う緊張感を持ちつつ会場に入りました。
 
僕が着いた頃、マルコスのセレモニーの真っ最中で、正面玄関はとても静かでした。
中に入ってから打ち合わせをしていると、ショージ、ハギ、数馬、ムラといった面々がちょっかいを出してきて僕の持っている緊張感をほぐしてくれましたね。シルビやマルコスにも会いました、特にマルコスの気持ちはよくわかりますね、志半ばに仙台を去らなければいけない心情を察すると、なんと言葉をかけてよいものか。。今後どのようにするのかといった話まで出来ませんでしたが幸運を祈りたいと思います。
 
さて、いよいよ放送席のブースに入りスタンバイをしているとモニターにダンマクが映し出されていて、バックスタンド、ゴール裏に「フク」「福」の文字が、、下を覗くと「20」が。。もう選手ではない僕に対しての暖かいメッセージの数々、幸せな気持ちになるとともに更に緊張感が解かれていきました。
 
そうなると、解説の「仕事」ということになりますが、観る視線、発する言葉、、初めての経験でどこまで出来たかはわかりませんが、事前に数試合解説をメインに試合をテレビで勉強した事もあってパニックに陥ることなく無事に終えることが出来ました。
この時間まで自分の解説した試合を観返し(聞き返し)していましたが、やはり反省することがいっぱいあって、当然といえば当然ですが、、このタイミングであれを言えば良かったとかここはこうだったなとか思い返してしまいます。でも、周りの皆さんのサポートのお陰で助かりました、そして、良かったよと言ってもらえて少し安心しました。
今までの僕は想いのすべてを伝えたいという気持ちでどうしても言葉を選び、尚且つ長く話していましたが、どんどん状況が変わっていくゲームの中で短い言葉でわかり易く喋らないといけないということがいかに難しいかを学びました。内容については至らない点が多々あるかと思いますが、次回機会があれば、より良い解説をしたいと思います。
 
ホッとしたのも束の間、スタジアムを出たゲートの前でサポーターが待っているとのこと、どんな状況かわからずにおそるおそる行ってみると、瞬く間にサポーターの皆さんに囲まれ、皆さんから「お疲れ様!」と声を掛けて頂き、恥ずかしさと嬉しさとで何とも言えない気持ちになりました。
そして、僕の口からその場に居る方達にお礼の言葉を言える機会を作ってくれたことに感謝しています。最後にその大勢のサポーターの皆さんから目の前で「福永コール」をして頂き、感情を刺激され、危うく涙が溢れてしまうところでした。この場を借りて改めて御礼を言いたいと思います、本当にありがとうございました。
 
家に着くと、今日あったことを思い出しては幸せな気持ちになり、また、無事に仕事を終えられたことで充実感を味わう事が出来ました。
 
また明日には東京に帰り、忙しい毎日となります。決めなければいけないことも沢山あります。しかし、仙台でしっかりと充電出来ました、この充実した気持ちを持ってこの先もやっていきたいと思います。
 
また帰って来ます、この先もずっと皆さんと良い関係でいたいと思います、これからもよろしくお願いしますね〜
『拠点』
福永泰 2004年7月26日(月) 0:32:30
解説に来た時以来の仙台です、そして、仙台での最後の生活となります。
 
今週末、引っ越します。
最初は次のチームが決まってからその場所へということで家をそのままにしてましたが、引退を決断し、新たな道に進む為に拠点を移します。
 
解説やイベントなどやったことはありますが、この仕事をやっていくと周りに伝えられるものはまだありません、方向性は固まりつつありますが。
いろんなところから僕のことについて耳に入ってきます。聞く限りではどれも何でそんな話になっちゃってるの?!といった感じで戸惑ってます、噂が噂を呼んでいる状態なのでしょうか、、
 
正直、仙台を離れるんだなぁと思うと、やはり寂しくもあります。仙台での生活は心地良いものでした、もっと知りたい事も沢山あります。拠点は移りますが、仙台には度々訪れるでしょう、仕事でもプライベートでも。
大きな怪我もして、なかなか結果が出せなかった自分を受け入れてもらえたことをとても感謝しています、周りの後押しがなければここまでやれなかったでしょう。
今後も仙台と自分が良い関係でいられることを望んでいます。
 
毎日暑い日が続いていますが元気出して頑張っていきましょう!
『五輪』
福永泰 2004年8月13日(金) 0:28:23
暑い日が続いていますね、、、
 
引っ越しも無事終わり、今は新しい生活が始まっています。少しずつ片付いてはいるものの、まだまだダンボールの山・・、しかし、これを開けていくのがまた楽しいですね。
 
仕事の方もボチボチやっております、ほんとに今はやることなすこと良い経験!いろんな緊張や不安はありますが楽しくやっています。
 
先日、ノブヒサのインタビュアーとして大原に行きました。クラブハウスに入り、「MEDIA」のカードをぶら下げてウロウロしていると、いろいろとスタッフが声を掛けてくれて嬉しかったですね、昔の仲間は今でも仲間なんだと感じる事が出来ますね。更に選手も次々と声を掛けてくれるし、、オカなんてストレッチ中にもかかわらず遠いところから「やす〜、やす〜。」って叫んでました(笑)練習中なのに大丈夫なのかなってこっちが心配になっちゃって(苦笑)ほんと、今でも変わらずみんなと接することが出来るのは嬉しい限りです。
 
さて、ここで問題なのはノブヒサなんですよ、、、あいつはメディアには喋らないので有名、シャイな性格がそうさせるのだと思うのですが、その中でも僕とあいつの関係から他の人よりは言葉を引き出せたと思いますが。。。帰り道、編集長に「あんなに喋る事はないよ。」と言われ、一応仕事としては果たせたのかと思い、少しホッとしましたが。。
 
今は、とある高校の合宿に参加し指導しています。これもまた僕にとって貴重な経験です、生徒達も真面目で素直、でもちょっとシャイ(笑)短期ですが、少しずつ変わっていってるのが感じられて嬉しくなります。
 
毎日が挑戦で大変な事もありますが、充実した日々を送れています、また土曜も解説させて頂けるし、さらにラジオにも出させてもらえて、、自分なりに誠実に一生懸命しっかりやりたいと思っています。
 
これからいよいよ、オリンピックですね!サッカーはもちろん、リハビリ期間中に知り合った人が多く出ますので、今回のオリンピックはまた違った意味で楽しめます、怪我なく充実したオリンピックになるよう願っています。
 
なかなか涼しくなりませんが、引き続き暑さに負けずやっていきましょうね〜 
『季節』
福永泰 2004年8月31日(火) 1:32:41
楽しみに観ていたオリンピックも終わってしまいましたね、次はまた4年後だと思うととても長く感じます。
 
いろいろと感動したり、驚かされたり、ガックリしたりと睡眠を削ってでも観たいと思わせるものがスポーツにはありますね。金メダルが確実と言われる中でその重圧に打ち勝って成し得た選手、まさかの敗戦を喫した選手、男子マラソンの妨害にはほんとビックリしました。
 
やはりスポーツはいいなぁと改めて思いましたね、喜怒哀楽が観ている人々の感情を揺さぶる、自分も何か成し遂げたいという気持ちにさせられる。
自分は新たな道を行かなければならない状況だけど、その道が充実したものにしたいと強く思う。さらに、やはりスポーツは続けたい、自分がイメージしてることを表現できるような状態にはないけれどある程度のレベルでは楽しむ事は出来る、今は強制される事は何もない、自分のペースで楽しんでいきたいと思う。
 
J1はセカンドステージが始まり、J2はそろそろ最終クールに突入ですね、どうしても浦和、仙台がどうなってるか気になってしまいます。浦和の3連勝は、もはや勢いだけでないものを感じますね、バランスの取れたチーム構成、安定してますね。仙台はなかなか結果が出ないですが我慢の時ですね、重圧を跳ね返して欲しいです。
 
引っ越ししてからもう1ヶ月が経ちました、部屋の整理も八割方終わり、だいぶのんびり出来るようになりました。気候もだんだんと秋に向かっていくのを感じます。僕が1番好きな季節、何故か気持ちが落ち着いていくんですよねぇ、不思議ですが、、
 
選手復帰の為のリハビリをやめてから、もうすぐ3ヶ月、ひと月1キロペースで痩せていきます、、僕は元々食が細くて、前は泣きながら、、は言い過ぎですが、食べなきゃ闘えないという思いから必要以上に食べてましたが、痩せていってるのを感じ、このままでは5年後には大変な事になってしまうので、この秋は「食欲の秋」にしたいなと考えてます。。
 
なんか、取り留めのない文章になってしまいましたが、季節の変わり目ですので、皆さん体調を崩さぬようにして下さいね〜
『赤色』
福永泰 2004年9月20日(月) 1:7:1
今日は久しぶりにサッカーをしました。かれこれ5ヶ月ぶりくらいになりますね。
 
最近はフットサルをやる機会があっても、サッカーはなかったのでグランドに入った時に、「こんなに広かったっけ!?」って思いました。
 
浦和のサポーターの方達の大会で、そのエキシビジョンで誘いを受けての参加になったのですが、「俺行っても平気なのかなぁ!?、みんなどんな風に俺のこと思うんだろ!?」なんて思っていたのですが、それも杞憂に終わりましたね、みなさん、温かく迎え入れてくれたので安心しました。
 
実際プレーの方は足の状態がおもわしくないのもあって全然見せられるようなものではなかったですが、サポーターの方達と一緒にプレー出来たのは嬉しかったですね。
 
最初は女性の方達に混ざって試合をやって、次は対戦相手がレッズのスタッフチーム、ほとんどの人が関わったことがある人達で、とても懐かしくもあり、感慨深くなりました。最後はどうしても「赤」のユニホームが着たくて自分を売り込んでしまいました。。久しぶりの「赤」は心地良い緊張感があり、ギドもプレーしていたので時間が一瞬にしてさかのぼった感じになってドキドキしました。
 
無事に日程も終了し、表彰式の会場に移動、軽食も用意された中、プレゼンターを努めさせてもらいました。そして、乾杯へと移行し、そこで僕がやる事になったのですが、良い機会に恵まれました。浦和のサポーターの方達の前で顔を合わせて、引退の報告と今までの感謝の気持ちを伝えられてホッとしました、もっともっと伝えたい事は沢山あったのですが、乾杯前だったので短めなものになりました。でも、ちゃんと気持ちは伝わったと思っています。
 
この場を借りて改めて、、これまで本当にありがとうございました、サポーターの方達の後押しがなければとてもここまでやってこれなかったと思います、サッカー選手としての自分は終わりましたけど、僕はそれ以前に人間的な付き合いを大事にしてやってきました、これからも今までと変わらず良い関係でいられたらと思っています、浦和に戻ってきました、今後ともよろしくお願いします。
 
サッカーやめてどうなるかという不安は時間が解消してくれています、今はいろんな挑戦が楽しみな毎日です。チームを作ってフットサルをやったり、仕事もいろいろと経験させてもらってます。この先もどんどん沢山の事に挑戦していきたいですね。
 
浦和のサポーターのみなさん、今日はお疲れ様でした、また一緒にボール蹴りましょうね〜
『地元』
福永泰 2004年9月26日(日) 0:35:1
今日はまたまたサッカーをしました。
 
今度は僕の出身の町田市、その中でもさらに地元の南大谷という所なのですが、引退を決めてほどなく、今までの感謝の気持ちを込めて試合を組みたいとの申し出を受けまして、今日ようやく実現したという運びです。
 
それこそ、感謝するのはこちらです、小学校1年生からサッカーを始め、この街で育ち、成長させてもらいました。僕のサッカーの原点があると言っても過言ではありません。プロ選手になってから、良い時も悪い時も地元の人達はよく連絡をしてくれていました。今日このような場を作ってくれた事に大きな感謝をしています。
 
僕が試合をする前に小学生が3試合行っているのを観戦していたのですが、みんなうまいし、かわいかったですね、僕が小学生の頃はどんな感じだったんだろうと思ってしまいました。
 
そして、自分の出番がきました、30分ハーフです。やる前から膝の状態がおもわしくなかったのですが、10番のユニホームをわざわざ用意してくれていたので痛いとか言っている状況ではなかったですね、持ち前の明るさでカバーしちゃいました〜。
試合会場が実家からすぐだったこともあって、母親も観にきてくれましたし、前日に兄に連絡を入れて、もしよかったらやろうよと誘いました。兄の影響を受けて始めたサッカー、是非とも自分のパスからゴールを決めて欲しかったのですが、惜しいシーンはあったもののゴールならず、、ハーフタイムには前半の頑張り過ぎもあって自ら交代しててしまって、、僕は笑ってしまいました。
 
試合は2−0。相手は隣町の人達だったのですが、僕と同じ年代の選手が多く集まってくれたらしいのです。そのような気遣いにも感謝です。
 
終わってからセレモニーまでしてもらいました。あとで聞いたのですが、およそ200人くらいの人達が来てくれていたようでびっくりしました、、ほんとにありがたいですね。多くの花束も頂きまして、嬉しい限りです。
子供達がみんな握手を求めて来てくれました。僕がやってきた事がこの子たちにとって少しでも励みになってくれていたのかなと思うと誇らしくもなります。
子供達にはこれからの人生が輝かしいものになることを願わずにはいられませんね、別にそれがサッカーでなくても、健康で好きなことを一生懸命打ち込める環境にあれば。僕がこれまで経験してきた事をこれから少しでも還元出来ればいいなぁと思いました。
 
引退を決めてから、いろんなことがありました。その度に周りに支えられてここまでやってこれたのだと再確認します。これからの自分がどうやって気持ちを返していけるかが大事ですね、いつもと変わらぬスタンスでしっかりやっていきたいと思います。
 
だいぶ涼しくなってきましたね、体調崩さぬよう気をつけて下さいね〜


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