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2009年 9月 1日発行 No.495 

ただ一つの救いを

                            金田 佐久子

 ほかのだれによっても、救いは得られません。わたしたちが救われるべき名は、天下にこの名のほか、人間には与えられていないのです。
                                                   (使徒言行録4・12)

 8月17日から19日まで、富士箱根ランドにて開催された、第56回こころの友伝道全国大会に参加しました。テーマは使徒言行録第4章31節より、「神の言葉を大胆に」と掲げられました。特別講師は国吉守先生(沖縄バプテスト連盟那覇教会主任牧師)でした。また多くの先生方が講師としてご奉仕くださいました。こうして全国各地から来られた先生方、信徒の方々と共に、御言葉と祈りと賛美と証に満たされた三日間を過ごしました。
 「『わたしの人生はキリストによって変えられました。キリストの救いがなければ、今のわたしはありません。』わたしたちはこう言えます。伝道は、たとえ多くのことを知らなくても、語る言葉がつたなくてもできます。自分が、罪を赦され救われたのです、と信仰によって語ることができます。キリストを指し示すことができるのです。」と、語られ励ましを受けました。本当にそのとおりです。キリストにお会いしていなければ、今のわたしはありません。今頃どのように生きているか見当もつきません。救われていること、生かされていると告白できる感謝があります。キリスト者はこの確信が与えられています。
 冒頭の御言葉はこの大会で語られました。主イエスの一番弟子であった使徒ペトロが、議会で取調べを受けたとき、民の議員や長老たち、つまり当時のユダヤの宗教と政治の最高指導者たちに向かって、語った言葉です。使徒ヨハネも共に立っていました。ペトロの言葉を聞いた人々は、二人の大胆な態度や、二人が無学の普通の人であることを知って驚きました。また、二人が主イエスと一緒にいた者たちであることも知らされました。聖霊の力が注がれて、ペトロとヨハネは主イエス・キリストとその救いをはっきりと宣言しました。「この方にしか救いはない!」と、大胆に語ることができたのです。そこには、自分たちを捕らえ、取り調べている人々も、キリストの救いに入ってほしいという、使徒たちの祈りがありました。
 こういう言葉も語られ、心に残りました。「もしかしたら、だれよりも福音を必要としている人とは、わたしたちの言葉に、すぐにいい返事をしたりせず、また耳を傾けない人たちかもしれません。・・・」反発する人も、反応のない人もあります。祈りつつ時を待ちながら、じっくり取り組む必要があります。
 さて、この全国大会の参加者は、こころの友伝道の奉仕をしている方、関心を持っている方がほとんどです。ですから、集中が感じられます。参加者が、福音に、御言葉に集中しています。心地よい緊張があり、恵みをもらさず受けようという熱い空気があります。冷ややかさはありません。全国大会は第56回と回を重ね、開催が平日ですから、中高年や高齢の参加者が多かったですが、皆さん若いです。肉体の衰えの厳しさを感じていないことはないと思います。けれども、力の続く限り神に用いていただきたいという願い、用いられることの喜びが、内から発せられています。そのような信仰の姿にも大いに励ましを受けました。

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