2025年2月1日発行 No.680
教会創立75周年を迎えて
金田 佐久子
アシュラムセンター発行の機関紙「アシュラム」の本年1月号(第674号)に、榎本保郎先生の「自由メソジスト・キリスト教会(ブラジル)宣教40周年(1976年)記念感謝特別聖会説教『汝の足からくつを脱げ』」が掲載されていました。一部引用いたします(少し言葉遣いを改めています)。トップページに戻る>西川口だよりに戻る
“私が昨年まで仕えておりました今治教会が、98年を迎えることになりました。日本でも歴史の古い教会であります。
熊本バンドと云われる人たちが、同志社神学校を卒業して今治に任命されました。そのバンドの一人で横井時雄という人が今治教会の初代牧師でありました。私が在任中に、丁度、90周年を迎えることになりました。
教会の者は90周年を迎えた喜びに満ち溢れておりました。そして、90年の間になされた多くの先輩の功績について賛美していました。
そして、私はその感謝礼拝のときに、このような言葉をもって祈ったのであります。
「主よ、私たちの90年の不信をお許しくださったことを感謝いたします。私たちは90年を無駄に過ごしました。確かにその90年間には多くの人たちの功績があります。しかし、神さまの恵みに比べますときに、それらのことは余りにもつまらないものであります。むしろ、神さまの前に心を痛めることの多かったことを私たちは思うのであります。しかし、その90年の間、神さまが忍耐をもってこの教会を守ってくださったことを感謝することが、忠実なる神への祈りであると私たちは信じたのであります」。
この祈りをするのは、私は随分決断を要しました。しかし、この姿勢こそ、90周年を迎えた私たちの教会のとるべき態度であると私は信じたのであります。
40周年を迎えられたフリー・メソジストの親愛な皆さん。ここで私たちは何を喜び、感謝を捧げるべきでありましょうか。…”
昨年(2024)は、教会が川口本町から西川口へ移転して60年の区切りの年でした。本年は、1950年4月の川口栄町伝道所の伝道開始から75年の区切りの年になります。昨年から、この記念すべき時をどう過ごすことが神の前にふさわしいかと祈り、思い巡らしておりました。今年の初めに目にした榎本保郎先生の問いかけに、神から「ここで、私たちは何を喜び、感謝をささげるべきか」と問われたように思われました。教会創立からの75年間、歴代の教職、信仰の先輩方の苦労がどんなに多かったことか思います。数えきれないほどの祈りと奉仕なくして今日に至ることはできなかったでしょう。
「この祈りをするのは、私は随分決断を要しました」と榎本先生は語っておられます。この格闘の祈りこそ、牧会者として主なる神の召しに応答することだと思いました。天が地より高いように、人の思いを遥かに超える主の思いがあります。主に一切を委ねて、主の御声を聴いて従っていくことです。