なで肩で柳腰のエドワード・ノートンがマッチョなスキンヘッドのネオナチとして頑張ってました。(身も蓋もない)
白人至上主義のデレク(エドワード・ノートン)が過剰防衛による黒人殺害の罪で刑務所にブチ込まれる前と、別人のように穏やかになって出所してきてからの話を弟のダニー(エドワード・ファーロング)の目線で綴っていくわけですが、前半は黄色人種の日本人が見るにはしんどい。それだけノートンの演技が凄いって話でもあるんだけど。
お兄ちゃんの影響受けまくりでプチネオナチになりつつあるダニーは最初、デレクの豹変ぷりが理解できないで戸惑うんですな。「一体何があったの?」と。で、その問題の「何」なんですが。中には「そんなことで?」と思う人もいるかも知れない。でもあれは人間のプライドをズタズタにする行為ですよ。絶対に。特に他人のプライドを踏みつけて生きてきたようなデレクみたいな人は堪えたんじゃなかろうか。そういう意味で自分を見つめ直すきっかけとして充分な理由になると思いました。
最後はもう因果応報って感じで救いがないような気がするし、何度も見たい映画ではないけれどノートンの芸達者ぶりは一見の価値あり。ファーロングくんは「リトル・オデッサ」の役に似ている気がする。(あの時もお兄ちゃんに問題アリだったんだよな)永遠の弟キャラですな。それも幸薄い子。
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