赤ずきんの森
監督:リオネル・デルプランク
出演:
ヴァンサン・ルクール/フランソワ・ベルレアン

森の奥深くひっそりと建つ古びた豪邸の主人に「孫のニコラの誕生日祝いに芝居をみせてやって欲しい」と依頼された大学の演劇サークルのバカ5人組が巻込まれる連続殺人事件。いかにも軽そうな彼らは招かれた家の豪華さにウキウキしっぱなしで、まったく呑気なもんでした。

この映画がある意味スゴイのは、謎が何一つ解明されないところ。今回の連続殺人事件の動機に関係すると思われる、映画冒頭でのもう一つの殺人事件の犯人は誰だったのかとか、なんでこの学生達が犠牲に選ばれたのかとか、ニコラの不気味さはいったいどうしたことなのかとか、こういったありとあらゆる謎はすべて放置されます。もちろん最後に得意満面で現れた犯人にも「あーあれがヒントだったのか!」という伏線は何も張られていません。ミステリーとしては完全に反則技ですな。

こんな放置プレイ映画ですが、ひとつだけ興味深かったのは殺される順番。役の雰囲気でだいたい決まってきそうなもんですがこれがけっこうな番狂わせで、最後に生き残る人も意外でした。


アザーズ
監督:アレハンドロ・アメナバール
出演:ニコール・キッドマン/フィオヌラ・フラナガン

何が怖いって、ニコール・キッドマンの二人の子供ですよ。特に弟!! 「もう怖い話しないでよ〜!お姉ちゃ〜ん(半べそ)」ゆうてるお前の顔が一番怖いねん!!!

さておき、話は面白かったです。先が読めなかったもんでオチは新鮮でございました。(言いつつ、あとで考えると予告編を見た時にうっすら「これって・・・」と思ってたのだけど)


アトランティス/失われた帝国
監督:ゲイリー・トゥルースデイル/カーク・ワイズ
声の出演:マイケル・J・フォックス/レナード・ニモイ

めちゃくちゃ展開早くてびっくり。マイロがアトランティスの謎を解く本を祖父の旧い友人から受け取ってから最後のなんやかやまで正味2日間くらいの出来事だった気がします。毎度のことながら冒険あり恋愛あり友情ありで、おまけに面白いのかなんなのか微妙なアメリカン・ジョークなどを交えながらどんどん話は進みあっという間に終わる。主人公以外の名前を覚えるひまもありませんでした。(あいかわらず絵はキレイ。とくに今回はブルーが)

最近のディズニー映画、技術的なものはスゴイんだろうけど、ストーリーがいまひとつの気がしてなりません。(ダイナソーとか)TOY STORYやバグズライフも単純な話だけど、それでも大人が観て充分楽しめる仕掛けがあったのにな。次回作に期待したい。


アナザー・カントリー
監督:マレク・カニエフスカ
出演:ルパート・エヴェレット/コリン・ファース/ケイリー・エルウィズ

英国のパブリックスクールを舞台にした作品。もう随分前に見た映画なので細かい事は(どころか大筋さえ)すっかり忘れてます。(単純に同性愛をテーマにした話だと思ってたけどそうじゃないみたい)英国映画をまともに見たほぼ初めての作品だったので、パブリックスクールでの生活ぶりやオシャレな制服、クリケットなんかに興味津々だったような気がする。

当時、「英国美青年俳優」として主人公のガイ・ベネット役のルパート・エヴェレットや彼の年下の可愛い恋人(笑)ジェイムズ・ハーコート役のケイリー・エルウィズが人気あったけど、私は断然コリン・ファース派でした。彼が演じたトミー・ジャドは共産主義者で反骨精神に溢れてて声が渋くて、考え方喋り方、もうどれをとっても大人!って感じでめちゃくちゃカッコヨカッタ。彼に比べるとガイもハーコートもただのぼんくら。(女性ファンにうっとりの溜息を吐かせた、夜中に寮を抜け出して二人してボートに乗ってゆらゆらするシーン。私はもうおかしくてしょうがなかった。あのまま沈めてやりたい気さえしました)ところで、出てくる男がジャド以外みんな嫉妬深くて鬱陶しい奴ばっかりだった気がするんですが。違った?←どこかにビデオがあるはずだから探して見返さなきゃ。


アニバーサリーの夜に
監督:アラン・カミング/ジェニファー・ジェイソン・リー
出演:アラン・カミング/ジェニファー・ジェイソン・リー/グゥイネス・パルトロウ

アラン・カミングとジェニファー・ジェイソン・リーの共同脚本・監督作品。作家のジミー(アラン・カミング)と女優のサリー(ジェニファー・ジェイソン・リー)の結婚記念パーティにお呼ばれしたセレブな方たちの会話を楽しむ映画です。

なかなか面白かったけど、登場人物達と住んでる世界が違いすぎて見た後でなんにも残らない。カミングちゃんはずっとニコニコしてて可愛かったですけどね。←でも結構嫌な奴かも。悪気はないんだろうけど、「それは言うたらあかんやろ」ってことをペロリと口に出すタイプ。ジミー原作の映画の主演女優役でグゥイネス・パルトロウ。サリーの親友の元女優にフィービー・ケイツ、その夫にケビン・クライン、ジミーと昔何かあったんじゃ?とサリーが嫉妬の炎をめらめら燃やす友人に一瞬男に見えたジェニファー・ビールス、その他ジョン・C・ライリーなんかが出てて微妙に豪華キャストかも。


アニマル・ファクトリー
監督:スティーブ・ブシェーミ
出演:エドワード・ファーロング/ウィレム・デフォー

Mr.Pinkことスティーブ・ブシェーミ初監督作品。脚本(原作)はMr.Blueエディ・バンカー。とくればレザボアファンとしちゃ見るしかない。が、これがなんつうか。正直全然面白くなかった。

ごっつい男ばかりの刑務所に入れられたエドワード・ファーロングをアニマルな奴らから守り、脱獄させてやろうと張り切る牢名主がウィレム・デフォー。この二人の芝居は悪くなかったけど、だから結局何が言いたかったのかさっぱり分かりませんでした。最後はコント落ちか?聞いた話では原作は面白いらしいんだけどな。(これってエディ・バンカーの半自叙伝らしい。まさか彼がファーロングなんじゃなかろうな)ということは監督が悪いのか(笑)。頑張れブシェーミ!


アメリカン・スウィートハート
監督:ジョー・ロス
出演:ジュリア・ロバーツ/キャサリン・ゼタ・ジョーンズ/ジョン・キューザック/ビリー・クリスタル/セス・グリーン

「アメリカの恋人」と呼ばれる超人気スターカップルに、キャサリン・ゼタ・ジョーンズはともかく、ジョン・キューザックってのはどうなんでしょう。ここはやはりブラピかトムクルあたりにキラキラ〜☆と登場願いたかった。キャサリン・ゼタ・ジョーンズの妹で付き人でもある地味な女にジュリア・ロバーツってのも無理があるなぁ。元超おデブちゃんという設定なんだけど、それも全然説得力ないし。せっかく今をときめく2大女優が出てるのに全体に安もんくさくてしょうがない。

逆に、映画を売るためならなんだってやってしまう宣伝マンのビリー・クリスタルと助手のセス・グリーンのコンビは面白い。いっそこの二人を主演にしたコメディー映画にしてくれりゃよかった。


アメリカン・ヒストリーX
監督:トニー・ケイ
出演:エドワード・ノートン/エドワード・ファーロング

なで肩で柳腰のエドワード・ノートンがマッチョなスキンヘッドのネオナチとして頑張ってました。(身も蓋もない)

白人至上主義のデレク(エドワード・ノートン)が過剰防衛による黒人殺害の罪で刑務所にブチ込まれる前と、別人のように穏やかになって出所してきてからの話を弟のダニー(エドワード・ファーロング)の目線で綴っていくわけですが、前半は黄色人種の日本人が見るにはしんどい。それだけノートンの演技が凄いって話でもあるんだけど。

お兄ちゃんの影響受けまくりでプチネオナチになりつつあるダニーは最初、デレクの豹変ぷりが理解できないで戸惑うんですな。「一体何があったの?」と。で、その問題の「何」なんですが。中には「そんなことで?」と思う人もいるかも知れない。でもあれは人間のプライドをズタズタにする行為ですよ。絶対に。特に他人のプライドを踏みつけて生きてきたようなデレクみたいな人は堪えたんじゃなかろうか。そういう意味で自分を見つめ直すきっかけとして充分な理由になると思いました。

最後はもう因果応報って感じで救いがないような気がするし、何度も見たい映画ではないけれどノートンの芸達者ぶりは一見の価値あり。ファーロングくんは「リトル・オデッサ」の役に似ている気がする。(あの時もお兄ちゃんに問題アリだったんだよな)永遠の弟キャラですな。それも幸薄い子。


アルマゲドン
監督:マイケル・ベイ
出演:ブルース・ウィリス/ベン・アフレック/スティーブ・ブシェーミ

地球の存続をかけたスペシャル・ミッションの為に選ばれたメンバーのありえなさがたまりません。ブルース・ウィリスやベン・アフレックもたいがいだけど、なんといってもスティーブ・ブシェーミ。ダントツで浮いてる。(個人的にはあの役はMr.Pinkの世をしのぶ仮の姿だと思ってるんですがいかがでしょう。)おまけに途中で合流したロシア人宇宙飛行士までが見るからにヤバイ(笑)。

こいつら二人、どう考えてもいらんだろうと思わせといて意外な所で役に立つところが私のツボを押しまくりで、「アメリカ一番!」的なご都合主義が鼻につくとの世間の低評価もなんのその大好きな作品です。全人類の命運を担って旅立つという悲壮感があんまりないのもいいですな。←言いつつ、オレンジ色の飛行服で整列するシーンはやっぱり号泣なのね。


アンタッチャブル
監督:ブライアン・デ・パルマ
出演:ケビン・コスナー/アンディ・ガルシア/ショーン・コネリー/ロバート・デ・ニーロ

はじめてケビン・コスナーを見た時、「世の中にゃ、こんなイイ男がいるんだ」と心底驚いた。それくらいこの映画で彼が演じたエリオット・ネスはカッチョよかったんである。今と違って清潔感溢れててね〜。(遠い目)。同じく初お目見えのアンディ・ガルシアも(好みのタイプじゃないけど)めちゃくちゃカッコヨカッタ。

最後、財務省の特別捜査官であるネスが「自分は警官ではないから」と元の世界に戻って行く別れのシーンでのガルシアの睫毛ばさばさのうるうるした瞳は必見。(男が惚れる男なのよネスは!)ネスを助けるベテラン警官役にショーン・コネリー、前髪抜いてまでアル・カポネに挑んだロバート・デ・ニーロと共演陣も豪華で男くさい映画です。アルマーニが担当した衣装がこれまたお洒落。


アンブレイカブル
監督:M・ナイト・シャマラン
出演:ブルース・ウィリス/サミュエル・L・ジャクソン

キレイに騙された「シックスセンス」へのリベンジを誓って挑んだこの作品。でもやっぱりやられちゃいました。まさかあれはあれがあれしたあげくのあれだったなんて!さすがに「シックスセンス」ほどの衝撃はなかったけど全然予想もつかなかった。サミュエル・L・ジャクソンの髪型に気を取られすぎたのかしら。

さておき、 M・ナイト・シャマラン監督の作品ってとりあえず一見の価値はあると思う。たとえオチがどうであれ、そこまでの過程は面白いもん。

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