パーティ ★モンスター
監督:フェントン・ベイリー/ランディ・バルバート
出演:セス・グリーン/マコーレー・カルキン/クロエ・セヴィニー/マリリン・マンソン

1996年にアメリカ・ニューヨークで実際に起きた殺人事件を元に描かれた作品。原作者ジェームズ・セント・ジェームス役にセス・グリーン。事件の犯人マイケル・アリグにマコーレー・カルキン。

ストーリーは、田舎から出てきたちょっとおかしな男の子マイケルが、クラブでぶいぶい言わせてたジェームズにパーティのいろはを教わり、ついでにドラッグまで覚えちゃったらどうにも止まらなくなって、しまいにゃ殺人までやっちゃいました。今服役中です。ジェームズはその事件をネタに小説書きました。売れるといいな〜。って感じっすかね。正直、まったく興味のない世界の話でした。

そういうわけで感想は特にないっす。人間なかなか薬の過剰摂取くらいじゃ死なないんだなとは思いましたが。(オーバードーズで朦朧となるセスの顔がうちの老犬アトムにそっくり!)。しかしマコーレーくん。復帰第一作目がこれとはなぁ・・・。背は伸びてるけど顔がホームアローンの頃とまったく変わってないもんだから、なんか見てはいけない気にさせられるというか、「よっぽどいろんなことを味わってしまったんだねぇ可哀想に」と親戚のおばはんみたいな気持ちになるというか。とにかくこれから頑張ってください。 それと、ハムになったりタコになったりするセスは非常に可愛かったです!!ヒゲ濃いけどな。


バニラ・スカイ
監督:キャメロン・クロウ
出演:トム・クルーズ/キャメロン・ディアス/ペネロペ・クルス

まさかトムの映画でこんなに頭を使うとは思いませんでした。なにが現実でなにが夢??誰が生きてて誰が死んでるんだか。最後分かった気になって、最後の最後でまた分からんというか(どうとでもとれる)なんかもういい加減にしろ!!と思いました。よくある終わり方なんだけど、どうにもすっきりしない。なんとなく≪ゲーム≫というマイケル・ダグラス主演の映画に似てる気が。(あれはけっこうすっきり終わりましたが)

トムをめぐる三角関係がゴージャスでしたね。なんせペネロペとキャメロン・ディアスですよ!いくらなんでもありえないだろーそんなモテモテ!!と思うけど、トム金持ちだからな。おまけにハンサムだし(笑)だけど心がないよー!。寒いよーこの男!!と思ってたら3人ともなんか似たもの同士って感じでした。ペネロペはもしかしたらいい子だったのかも知れんけど、なんかねー。なんか企んでそうな気がしてしょうがない。もはや私の偏見なんだけども。その点、直球勝負のキャメロンちゃんの方が好き。怖いけど。あ、話はサスペンスだと思ってたらなんのこっちゃないSFでした。


バレエ・カンパニー
監督:ロバート・アルトマン
出演:ネーブ・キャンベル/マルコム・マクダウェル/ジェームズ・フランコ

主役のライを演じた女性(ネーヴ・キャンベル)がダンサーにしては演技は自然だけど肝心のバレエがちょっとと思ったら、「スクリーム」なんかに出てる女優さんなんですな。元々バレエをやってた彼女が「バレエ団そのものを映画化したい」と自分で企画を立てたらしいのだけど、やっぱり9年のブランクは大きかったように思う。現役のダンサーに比べると身体が重そうに見えました。

ストーリーはこれといってなく、実在する「ジェフリー・バレエ・オブ・シカゴ」を舞台に(本物のダンサーが多数出演)、怪我や力不足で役を交代させられるダンサーの様子やレッスン風景なんかがドキュメンタリーのように映し出されます。私はてっきり新加入のダンサー(若い男の子。ロッカーもなければレッスン用のバーもない)が、次第に頭角を現しセンターで踊るようになるまでのサクセス・ストーリーなのかと思ってましたが、そんなベタな話ではなくあくまで新人は新人。お金がないので友人宅に転がりこみ、床で寝るのもよくある話だよってことでした。なーんだ。バレエシーンも見る人によれば素晴らしいのかも知れないけど、私にはちょいと抽象的すぎ。「白鳥の湖」とかストーリー性のあるものの方が好きだなぁ。

どちらかというとバレエより人間を見てる方が楽しかったです。なんせ元ダンサーで芸術監督のミスターAがマルコム・マクダウェルですから。団員たちを「愛してるよ!素晴らしい!」と手放しで絶賛しながらも常に一定の距離は保つ、芸術監督というよりむしろバレエ団の経営者としての色が強い(首にスカーフなんか巻いちゃっていかにもそれっぽく見せてはいるけど)彼は非常に胡散臭かった。人あたりはいいけどどうにも心を開けない感じ。逆にライの恋人ジョシュア(ジェームズ・フランコ)が素直ないい奴でね〜。レストランでシェフをやってるだけあって朝っぱらからオムレツは作ってくれるし、クリスマスの夜には素晴らしいディナーを用意して待っててくれるんですよ!男前だわ癒し系だわで、熾烈なポジション争い(には見えなかったけど)に明け暮れるダンサーにとってまさに理想の恋人ですな(フランコくんってまともな役もやれるのね)。


バンガー・シスターズ
監督:ボブ・ドルマン
出演:ゴールディ・ホーン/スーザン・サランドン/ジェフリー・ラッシュ

この映画、途中でポシャったのを適当に編集して公開したんじゃなかろうかと邪推する。あまりにあっけないもん。

若い頃、ロックバンドのグルーピーだったスゼット(ゴールディ・ホーン)が突然、当時の相棒だったラヴィニア(スーザン・サランドン)に会いにくる。ところがラヴィニアの方は今や地元の名士の妻で二人の娘もいて、プール付きの豪邸に暮らす身。過去を隠して暮らしている者としては、スゼットの訪問は迷惑なことこの上ない。当然、なんだかんだ理由をつけて早急にお引取り願おうとするが、なかなかうまくいかず・・・。という展開だと思っていたら、翌日にはふたり一緒に踊りに行ってましたがな。しかも夫と娘二人に逆ギレして。「私のこと全然わかってないのね!」なんて言われてもなぁ。隠してたのはそっちだろう。こんな無茶苦茶な嫁を黙って待っていた旦那にゃ泣けたよ。最初はうさんくせー奴と思ったけど、あんたなかなかいい人だ。選挙、当選するといいねぇ。(娘ふたりの可愛げのなさはどうしようもない)。

ラヴィニアが過去に関係したスターのお宝写真をいそいそと取り出してきてスゼットに見せるシーンは笑った。「あんた、写真は全部捨てたって言ったじゃない!」「捨てるわけないでしょ!」(笑)。


ピーター・パン
監督:P・J・ホーガン
出演:ジェレミー・サンプター/ジェイソン・アイザックス/レイチェル・ハード=ウッド

ピーターって家出少年だったんですね。しかも親が自分の将来について語ってるのを聞いて嫌気がさし、乳母車から逃げ出したとは思いもよりませんでした。一体彼の親はどんなオソロシイことを企てていたんでしょうか。本編よりそっちの方がよほど気になります。

さておき、ピーター・パン役のジェレミーくん。表情がくるくる変わって可愛かったです。子供の頃の自分なら今ごろさぞや「ピーター、ピーター」とうるさかったことと思われますが、いまやすっかりオジジで孤独なフック船長(子供たち言いすぎでは)世代となってしまいましたので、ピーターとその仲間たちのあまりの残虐キッズぶりに震えてしまいましたよ。やはりちゃんとした躾を受けていないガキどもはいけませんな。加減を知りませんから。まぁそんな子供たち相手に必死になってるフック船長(ジェイソン・アイザックス)もたいがい大人気ないので、どっちもどっちなのかも知れませんが。それと、やっぱり女の子の方がませてるというかしっかりしてる。「学校に行ったり、働いたりしなきゃならないんだろ。そんなのムリ!僕はずっと子供のままでいたい!」と甘えたことをぬかすピーターを見つめるウェンディの目はハッキリ冷めてたと思います。「ごねんね。私はあなたを置いて大人になります」なんて言わないで「私はもうおままごとは飽きちゃったの」ときっぱり言ってやった方が後々、彼のためになったように思うんですが〜。

子供も見る(つうか子供が見る)映画にしてはムダに人死にが多すぎるし、人魚やワニを含め、ネバーランドの映像自体がちょっとダークな感じなのでこれは大人向けなのかな。(原作がもともとこういうテイストなんでしょうか)映像美は一見の価値ありです。


ピーターパン2〜ネバーランドの秘密〜
監督: ロビン・バッド
声の出演:リエット・オーウェン/ブレイン・ウィーバー/コーリー・バートン

自分でも呆れるくらい”ピーターパン”のストーリーを忘れていました。キャラもピーター、フック船長、ウェンディ、ティン・カーベルくらいっすよ記憶にあるの。スミーはかろうじて覚えてるような気がしないでもないけど、ロスト・ボーイズにいたっては「この子ら何?」状態。(実はピーターはロスト・ボーイズのリーダーでございました。基本)

今回の舞台は戦時下のロンドン。主人公のジェーン(ウェンディの娘)は戦地に赴くパパに「ママとダニー(弟)を守ってね」なんて言われたばっかりに11歳にして一家の大黒柱。母親になってもドリームの世界を忘れない少女のようなママがなにかっちゃ「ピーターがピーターが」と言うのも右から左です。だって家族を守って今日を生き延びることに精一杯なんですよジェーンは。「ピーターパンなんかいない!」と叫ぶジェーンに、あくまでも「本当にいるのよ」とそればっかりのウェンディ。だったら連れて来てやってよ、迎えに来てやってよピーター!と思っていたら!来ましたよ、ピーターの代わりにフック船長が!!「ハロー!ウェンディ!!!」 待ってました!フック船長!!あんただてにネバーランドで大人やってませんな。前回から何年も経ってるのにあいかわらずウェンディが子供のままだと思ってるあたり、さすがネバーランドの住人だけど、戦闘機がぶんぶん飛んでる中、平気で海賊船飛ばしてくるおバカさんだけど、もう全て許します。ジェーンをよろしくお願いします。

と言うわけでネバーランドに連れてこられ、ピーターにも巡り会ったジェーンですが、それでもすぐに帰ろうとしちゃうんですな。1人でせっせと筏を作り、食料を積み込むジェーン。その横でおどけるピーター。「ここから帰るには飛ぶしかないよ」ってあんたそれ無神経。毎日ロストボーイズと宝探しやってるか、フック船長と追いかけっこやってるかで面白おかしく暮らしてるだけのガキんちょのキミにはジェーンの気持ちは分からんよ!(本気でムカついてます)ホントに今回はピーターのガキくささにイライラしてしまいました。フック船長のゆるーい罠にあっさり捕まっちゃてるし。その点、ジェーン&ティンクの女の子コンビはイイ!!最初はお互いつんけんしてるんだけど、一度気持ちが通じ合ったらもう怖いもんナシ!最強タッグここに誕生。

最後、大人になったウェンディとピーターの再会はさすがにしんみり。ピーターはちょっとショックを受けるんですな。でも変わったのは見てくれだけと分かり一安心。(あんたこそちょっと変わった方がいいと思うけどね)どんな時でも夢を見る力、信じる力は素晴しい。そういう映画を作ることに関してやっぱりディズニーは優秀だと思うし、たまにはそんな映画を見ねばいかんなと思いましたです。


ピノッキオ
監督:ロベルト・ベニーニ
出演:ロベルト・ベニーニ/ニコレッタ・ブラスキ/カルロ・ジュフレ/キム・ロッシ・スチュアート

本編前にロベルト・ベニーニ氏からご挨拶があります。要約すると「私は50歳。ジェペットじいさんを演じられるほどの年になりました。でもあえて”ピノッキオ”を演じてみました。誰の中にでもある子供のような心を持って」←これがそもそもの間違い。

キツイ。キツイよー!このピノッキオ!!確かに心は子供かも知らんが、身体というか顔がもうおっさんでおっさんで。そんなんがあんまり年のかわらん男に「パパー!パパー!」と甘えるもんだから辛いのなんの。元々作りたてのピノッキオって嫌な奴じゃないですか。じーさんの言うことはきかんわ、嘘はつくわ、バカだわで。でも所詮、操り人形だからね。子供だからね。ってことでゆるい目で見守ってやれるわけでしょう。ところが今回相手はベニーニです。いくら間違いに気づいて「パパ、ごめんなさい。妖精さん、ごめんなさい」と泣いて謝っても、とてもじゃないけど許せません。一応、「これは子供なんだ。人間になりたくてそれなりに頑張っているホントはイイ子なんだ」と自分に暗示をかけてもみたんですが、やっぱりムリ。どうしてもムリ。ムリなもんはムリ。だってハゲてんだもん。おまけに声が高い。そしてひっきりなしにしゃべってる。なんかもう無性に腹立たしい。しかも、ピノッキオがおっさんなので、当然のように妖精さんはおばさんだし、コオロギでさえオヤヂです。ファンタジーのかけらもありませんな。

何度も何度も「イイ子になる!!」と言ってはすぐに目先の楽しさに心を奪われ約束を破るピノッキオ。いい加減、「そんなおっさんほっとけや」と思っても、話はきちんと原作どおりに進み、やがてピノッキオは人間の子供に生まれ変わります。しかし、物語の最大の見せ場かと思われるこのシーンも結局、おっさん→おっさんですから。泣けるわけもなく。(本気で人間になりたかったのかどうかも怪しいもんです) とにかくベニーニの騒々しさだけが際立つこの作品。(吹替えにユースケ・サンタマリアってのはスゴイ。これ以上は望めないキャスティングだ)”ライフ・イズ・ビューティフル”ではそんなに気にならなかった彼のオーバーアクションが、今回すべて裏目に出てしまってる感じ。表情やちょっとした仕草だけで見せるシーンは上手なのになぁ。もったいない。


ブラック AND ホワイト
監督:ジェームズ・トバック
出演:ロバート・ダウニーJr/ブルック・シールズ/イライジャ・ウッド/マイク・タイソン

黒人ラップグループ(副業:ギャング。どっちが正業かは微妙なとこ)と彼らの追っかけの白人高校生グループ(中にイライジャ・ウッドがいる。浮いてる)、さらにその高校生を追うドキュメンタリー映像作家のサム(ブルック・シールズ)とその夫テリー(ロバート・ダウニーJr)が主な登場人物。

ストーリーはバスケの八百長の話から、仲間を売るの売らないのという話になって、しまいには殺人が起こり、それをネタに検事と取引しようとする刑事が現れるともうごちゃごちゃです。このごちゃごちゃが最後、一つの形に収束していけば面白かったのでしょうが残念ながらそれもない。この映画、見ようと思う人はあんまりいないと思うのでオチをばらしてもいいのですが、万が一いるといけないので黙っときます。というよりオチはないんで。何も期待しないように。見るなと言った方が早いか。

普段ならまず敬遠するタイプのこの映画をレンタルしてきたのは、ロバート・ダウニーJrが出ていたからなわけですが、彼だけはやはり期待を裏切りませんでした。今回も得意のゲイ役(いやむしろオカマですな。おすぎです)をムダに好演。明らかに自分よりデカイ妻のあとをただくっついて歩き、男と見れば誰彼かまわずちょっかいを出すダメ亭主を実に楽しそうに演じています。とにかく獲物に対する目線が怖い。「なんで俺を見るんだ!」と言われても「見てないよ」。いや見てるって。かなり見てる。大笑いなのが、マイク・タイソン(本人役で出演)に近寄り、「夢の中できみは僕を抱きしめて・・・」と言った瞬間、ビンタをくらうシーン(悦)。そのあと思い切り首も締められてます。本気でバカなのこの男?と呆れ返る反面、面白いのでウキウキします。しかしよく死ななかったもんですな。マイク・タイソンてその辺の力加減とかあんまりわからない質だと思うのですが。妻に「僕はゲイなんだ!」とホテルの前で大声でカミングアウトするシーンがこれまた最高。「もうムリだから一緒には行かない」という彼を無理矢理タクシーに押し込むブルック姐さんの力強さと、ダウニーの乙女っぷりのコントラストが美しい実に見ごたえのあるシーンになってます(嘘)。話はいい加減で、こりゃ日本で公開されなかったのも深く納得なのですが、出演者はベン・スティラーとか意外に有名どころが出てました。


ホーンテッド・マンション
監督:ロブ・ミンコフ
出演:エディ・マーフィ/テレンス・スタンプ/ナサニエル・パーカー/マーシャ・トマソン

※ネタばれしてます。
ディズニーランドの人気アトラクションを映画化したもので、最初の5分と墓場のシーンはアトラクションファンには感涙もの。ただストーリーは安直極まりなし。おまけに登場人物にまったく魅力がないのも辛かった。唯一絵的にハマってた執事のテレンス・スタンプも終わってみれば軽い役だったなぁ。館萌え旦那様萌えの執事が大事な当主が黒人女性と結婚したいがために、代々続いた由緒ある家系を簡単に捨てようとしたのが許せず、ふたりの結婚を妨害するってのはありがちだけど萌える話でもあるはずなのに、なんであんなお手軽な展開にしちゃったんでしょうか。彼にはたとえ何千年さ迷うことになっても、「私はただ、旦那様とお館のためを思ってこうしたまででございます」と永遠の執事バカでいて欲しかった。さらに言うならあの当主の役にはもっとコスプレの似合うUK俳優(ジュードとかベタニとかダーシーとかいくらでもいるだろう!)を持ってくるべきでした(あのおっさん、誰やねん)。時を超えたヒロイン役の女優(マーシャ・トマソン)が稀に見る大根だったのも許せん。


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