イギリス郊外にあるカントリー・ハウス”ゴスフォード・パーク”に主のウィリアム・マッコードル卿(マイケル・ガンボン)から招待を受け集まった上流階級のみなさまとその従者を描いた群像劇。2日目の晩餐後、邸内でマッコードル卿が殺害されるが果たして犯人は・・・。
とにかく出演者が多い。最後まで誰一人として名前を覚えられなかったな。ついでにそれぞれの関係も把握しないままずるずると見てしまった。それでも理解できる程度の内容ですが。ミステリーとしては犯人は意外っちゃ意外なんだけど、目の覚めるようなトリックがあるわけではなく、殺人の裏に隠された人間模様こそがキモかと。犯人の言い分を聞くと「そういう理由があるならしょうがない。殺された卿も今ごろ草葉の陰で納得してるだろう」と思いました。
出演者の中で印象的なのが「生まれてこの方、箸より重いものを持ったことがございませんのよ」的な永遠のお嬢、コンスタンス・トレンサム伯爵夫人(マギー・スミス)。孫娘ほどのメイドのメアリー(ケリー・マクドナルド)に我侭の限りを尽くす鼻持ちならないばーさんだけど、「メイド同士でなんの話してたのよ。教えなさいよ!」と目をキラキラさせて話し掛けてきたりしてなんか憎めない。なんだかんだ言ったところで彼女の話し相手はメアリーしかいないのだな。そう思うと少し可哀想な気もした。仕えたくはないけど。それと従者頭のジョージ(リチャード・E・グラント)は非常に有能そうで、なおかつ主人の秘密のすべてを知り尽くしてる感じがたまりません。いざとなればそれをネタに平気で強請ったりしそうだ。
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