【4月17日(快晴)】 約束の時間より少し遅刻して行くとすでにまゆきさんはタワーの下で仁王立ちで待っていた。挨拶もそこそこに「お茶せーへん?」と言われ、すぐ隣にあったスタバへ入る。さすがは世界の観光地、京都。テラス席は外人さんでいっぱいであった。 まずは本日の移動ルートを確認。私が行きたいのは雨宝院と白峰神社。お昼は銀閣寺本店の”おめん”で食べようということだけは決まっていたが、この3つの位置関係がいまひとつわからない。で、どう回るのが賢いですかね?と聞くと「M氏(まゆきさんの同居人)がさ、地図作ってくれたで」とお手製のMAPを渡される。これがなんというか、大変にマメな描写で(笑)。実際行ってみてわかったのだけど、道がやや細くなっているところまで忠実に再現されていて二人で大笑いしてしまった。地下鉄で今出川まで出て、そこからバスで雨宝院を目指す。バス停に向かう前に以前、オープンキャンパスを冷やかした同志社大学の学生会館が美しくリニューアルされているのを遠くから眺める。なんと1階はお洒落なオープン・カフェになっているらしく、「(※1)江神さんの学生会館が・・・・」とおたくならではの感慨に耽り、ちょっと涙ぐみそうになってしまった(嘘)。(学生会館近くの”わびすけ”というお店の名物オムレツが美味しいのです。お近くにお寄りの際にはぜひ!) ※1:ミステリー作家、有栖川有栖の学生シリーズの主人公。とにかくカッコイイ。オススメは「双頭の悪魔」ぜひご一読下さい。 バスで10分ほど行き、「今出川浄福寺前」で下車。ここからはM氏の地図に頼りながら歩いて行く。途中、行き過ぎたけれど、無事に目指す雨宝院に到着。ここに来た目的はRayさんのサイトで知った御衣黄という緑色の桜を見るためであったが、一歩境内に足を踏み入れた途端、噂どおりの荒れ寺ぶりにちょっとたじろいでしまった。野趣溢れるといえば聞こえがいいが、ようはほったらかし。すべて育つに任せるといったワイルドな佇まいに圧倒されつつ鳥居をくぐると、目指す御衣黄を発見。 葉っぱの緑と花が一瞬、見分けがつかないが近くで見ると確かに緑色の桜である。 最初こそ「なんだこの荒れっぷりは!」と驚愕した雨宝院であったが、別名「花の寺」と呼ばれるだけあって、なんの法則性も世界観も感じられない庭に好き放題に咲く花がどれもこれも美しい。 まゆきさんと二人で「これはこれで味わい深いやんか」としばしうっとりする。真言宗のお寺らしくたまに「なんとかソワカ!!」と書いた紙が張られているのもなんともらしい感じがして楽しい。たまにはこういうやる気のない寺もいいもんである。 雨宝院からは徒歩で白峰神社へ向かう。約15分くらい。白峰神社は球技の神様として有名なところらしく、いきなり正門にこんなものが。 すばらしく気合を感じる。普通の厄除けの他に「根性育成」の祈祷もしてくれるようである。暑苦しいことだ。 境内はかなり広いが参拝客はまばら。まずはぐるっと回ってみるとさすがにお膝元。京都パープルサンガへの熱い思いが縷々つづられた絵馬を多数発見。「どうか残留できますように!!」と血を吐くような思いで奉納された絵馬を見るととても他人事だとは思えなかった(Leedsよ・・・) が、ここはご陽気に「どうかミランがスクデットを取れますように!!」と書いた絵馬(\700也)を奉納しておく。これで優勝間違いなし。うひひ。 早くも本日のメイン・イベントふたつをクリアし、お昼を食べにバスで銀閣寺本店の”おめん”へ向かう。ちょうどお昼時だったせいか、店の前には行列ができていて暑い中30分ほど並ぶ。外国人観光客もたくさん並んでいる。ガイドブックに載っているのだろうか。 ここはなんといっても薬味が見事。目にも舌にも美味しいのだ。が、季節の野菜を芸術的に盛り付けてあるのを崩すのは惜しいと思う間もなく、横からまゆきさんが崩していた。お腹すいてたからね。(そういうわけで画像はHPから借用。これ全部薬味なんですよ〜) おうどんをほとんど無言で平らげたあと、南禅寺へ向かう。その前にちょっとアイスクリーム屋さんに寄り道。M氏が幼少の頃から親しんでいたらしいその店には「クリームのキャンデー」「アイスのキャンデー」「ソフトクリーム」の3種類が売られていたが、最初のふたつはどう違うのか一見しただけではわからなかった。(まゆきさん曰く、「柔らかいのがクリームでガリガリなんがアイスとちゃうやろか」←なるほど) ちなみに私が食べたのはクリームのキャンデーのクリーム味。まさにそうだとしかいいようのない味だった。(1本\130也。他にバナナ味とかあずき味とかいろいろあります。場所は哲学の道の近く。←適当)
晩御飯はまゆきさんオススメの居酒屋さん。前々から「美味しいねん」と聞いていたのですごく楽しみにしてたのだが、これがホントに美味しい。M氏がごちそうしてくれるので、じゃんじゃん食べて飲みや!!と言われるがまま、たくさん食べて飲みつつ色んな話をした。以下、女二人で盛り上がってる隣で、せっせと取り分けてくれるM氏が(すみませんもうなにからなにまで)おもむろに「最近のオススメ映画は何?」と聞いてこられた時の微妙に噛合わない会話。 私:「そらもう”マスター・アンド・コマンダー”ですよ!!」
ちなみにM氏は私が貸したRock You!のDVDを5回見て5回同じとこで泣いた人である。なのにベタニーの名前を覚えてないなんて・・・と愕然とする私に、まゆきさんがニヤニヤしながら「ごめんな。ホンマ、名前覚えられへん人やねん」。その発言に「そんなことない!」と反論するM氏に「ほんだら、指輪に出てくるひとの名前言うてみ」と言うと、 M氏:「フロドやろ、サムやろ、レゴラスやろ。あとドワーフ(それ種族ですから)」
犬??犬ですか????101匹ワンちゃん???(笑いすぎて死ぬかと思いましたよ、Mさん・・・) 【4月18日(快晴)】
10時に京都タワーでかくしまさん、たぬきさんと合流。壬生寺へ向かう前にガチャガチャに挑戦! 見事一発で沖田総司のピンをゲット!!!他に近藤局長、土方副長、新撰組の旗等いろいろあります。西郷隆盛もあったなぁ。いらんけど。 先に新撰組の屯所だった八木邸にお邪魔。入館料は¥1000-。高ッ!!!(お茶とお菓子つきだけど、それにしてもな) ガイドのおじさんに案内され、高齢者グループ(じーさんばーさん度高し)と一緒に部屋へ通される。玄関上がってすぐの居間には熱心なファンの人が作ったという近藤局長の像があった。(室内は撮影禁止なのお見せできないけど) このガイドのおじさんがなかなかの喋り上手で、「芹沢鴨さんが酔って帰ってきたところをバッサリやられたのが、なにを隠そうこの部屋なんですね」とニコやかに説明してくれるのを「暴れん坊の芹沢に手を焼いた筒井道隆か。あいつはいつも困った顔してるよな」とか、「斬られながらも隣の部屋まで逃げた鴨さんが」と言うのを「ここで佐藤浩市が・・・」など勝手に脳内大河変換しながら部屋の中を見て回るのはとても楽しかった。他にも「部屋の天井が低いのは侍に刀を振り回されないための工夫です」なんて話も聞けていろいろ勉強になりやした。¥1000は高いけど、新撰組ファンなら行ってみてもよろしいかと。
八木邸で一服した後は壬生寺へ。ここへ来るのは3回目だけど、前の2回は私とたぬきさん以外、誰もいなかった(マジで)境内に観光客がたくさん。さすがに大河ドラマの威力は大きいと改めて思う。門前では「イケメン新撰組」とかいういかにも女子狙いのDVDのチラシが配られ、映画村から派遣されてきたと思しき隊士の羽織を着た兄ちゃんが記念写真に応じていた。(いちいち抜刀してくれたりとなかなかサービス精神に溢れた好青年であった。←驚くくらい古臭い顔だったがな) 以前は無料で見れた壬生塚に囲いができて、¥100取られるようになっていたのには驚きとともに「壬生寺よ、お前もか・・・」と無念の思いが。お寺や神社を維持していくにのお金がかかるのは理解できるがこうあからさまだとな。しかもこれといって何があるわけではないんだよ(禁句)。とりあえず、せっかく来たんだからと¥100払い、近藤先生の銅像をパチリ。隣にはなんや知らんが絵馬まであったよ。(そこにまた物凄く怖いことが書かれていたのだ。ここでは言えないけど。つうか新撰組になんの関係もない話なのよー!なんなんだろうあれ) 新撰組ツアーと題し張り切って集まったのはいいが、八木邸と壬生寺を見たらもう終わってしまった。なんだかんだ言って彼らが京都にいたのはわずか5年の間なのだ。そうそう見るとこあるかよ。そんなわけで少しズレるが伏見の寺田屋へ行こう!ということになった。なんせ今日もまたM氏が観光タクシーをかって出てくれたので移動も楽々なのだ。(電車でだったら絶対行かなかったと思うと、しみじみありがたいことであった) 寺田屋の前にも観光客がちらほら。さっそく中へ入ってみる(\400)。 「ここが江口洋介の常宿かぁ」とここでもあくまで脳内変換。刀傷跡や、弾跡も残っていてなかなか興味深い。坂本竜馬が好きなひとにはたまらん感じであった。(うちらのようにここで竜馬が死んだと思い込んでいたようなひとでも楽しめます←亡くなったのは違うとこでした。えへ) ←当然のように武田鉄矢の写真もあった室内。なんとここ、今でも旅籠としてやってるそうで、一泊朝食付き\7000-(素泊まり\6500-)で泊まれるみたい。竜馬ファンなら行くべし。 せっかく伏見まできたんだからと、その後は酒蔵巡りの旅に変更。黄桜や月桂冠の資料館を回る。月桂冠の大倉記念館は入館料¥300なれど、お土産にちっさいお酒をくれるし、試飲もできるのでお得。 最後に伏見いっぷ蔵館(月桂冠旧本社。大河ドラマオフィサルのお酒も売ってます)でシフォンケーキセット(\1050-)を食べて本日の新撰組ツアーとは名ばかりの京都ぷらぷらミニ旅行はおしまい。あとは四条に戻って飲むだけである。
当初の予定ではもっと大河大河した道程になるはずが、気が付いたら酒の方へ導かれていたこのツアー。新撰組が好きなひとには結局なんの足しにもならん話で終わってしまいました。いつものことか。 |