<イングランド追っかけ観戦記>


■イングランド×ナイジェリア/大阪■

 6/12(水)。今回は場所が地元大阪の長居スタジアムなので昼まで出勤し、yuka・Bさんとは13時過ぎに地下鉄の長居駅で待ち合わせました。札幌と違い、御堂筋線難波駅の構内は、ホントに今日W杯の試合が行われるのかと疑うほど閑散としています。サポーターがいるにはいるのですが、先のアルゼンチン戦ですでに一仕事終えた気でいるのか、別に唄うでも飲むでもなく静かなもんでした。スタジアム近くまでくると、札幌では見かけなかった露店がたくさん出ており、どこのスポーツショップでも売り切れ続出のはずのイングランドのシャツが¥2000くらいであほほど売られています。さすがは商人の町大阪、スバラシイ商魂です。私たちも紺地にイングランドの国旗が刺繍してある帽子を¥1000で購入しました。今回もバックスタンド側の私たちはなぜかスタジアムを大きく迂回して入場です。混雑防止のために考え出したのでしょうが、はっきりいって全然混んでなんかいないのです。あほみたいです。

 ようやく席に着き、昼ご飯を食べながら周囲をみているとバックスタンド最上段にトニーさんの姿を発見。(TVのまんまのおっちゃんでした。)この日は天気がよく大変に暑かったのでビールを買いに行ったのですが、「ビール2つ!!」と言う私に売店のお嬢さんが「1人1杯づつです」と言うのです。「いやいや、も一人いるんですけど(しかもすぐ後ろにな)」と言っても頑なに「1人1杯です」という彼女。まったく融通が利かないったらありゃしませんでした。うっすいうっすいバド片手に選手が出てくるのを待つ間になぜか≪こぶくろ≫のミニライブがあったりと大阪は大阪なりに盛り上げようとハッスルしているのが窺えましたが、案の定≪こぶくろ≫では盛り上がるわけもありませんでした。

 ようやく選手が練習のために出てきました。イングランドの選手はすでにゆでだこのようになっています。ベッカムさまでさえも(気の毒)。そして今回もリオは客席に近く、またも野太い声援を一身に浴びていました。しばらく練習を観た後、私は帰りに飲みに行く予定のRYOさんに会いに行ったのですが、席に戻ると一足先に帰っていたyuka・Bさんが「なぁ、この周り札幌とほとんど同じメンバーやで」と言うのです。そう言われれば隣のちょんまげカツラの二人組に確かに見覚えがあります。(この人達は本物のビールバカでした)と、言うことはっ!もしかして私達の前のぽっかり空いている席はあのスミスくん(仮名)とその仲間たちの分では!!!(興奮)。首を長くして待つことしばし、見覚えのある二人がやってきました!やはり例の彼らです!。しかーし肝心のスミスくん(仮名)の姿だけが見えないのです。な、な、なんでーーー!!!と消沈していると来ました!来ました!ビールを3つ持ったスミスくん(仮名)が軽快に階段を駆け上ってきます。今回も大変に嬉しそうです。もちろん私たちも久々の再会に(勝手に)喜びが隠せませんでした。



  アルゼンチン戦と違い、ナイジェリアの国歌斉唱の際にブーイングが起こることもなく静かにゲームが始まりました。決勝T進出がほぼ決まったも同然のイングランドサポはリラックスムードです。が、しかし。スミスくん(仮名)は違うのです。今回も最初っから立ったり座ったりばたばた。そしてひっきりなしにComeーーーーOn!!!!と叫んでいます。暑いんだからちょっとは休ませてやってくれと思うほどです。札幌に比べあきらかに和やかムードのイングランドサポの中でその熱き魂は完全に浮き上がっており、周りから思わず笑いが漏れるほどなのですが、スミスくん(仮名)はそんなことにはお構いなしで、むしろ「余裕かましてる場合じゃないだろーー!!!なんでもっと応援しないんだあああ!!!」と立上がり大きな目でギロギロ睨んでくるのです。完全に応援団長です。周りのサポーターたちもそのあまりの熱心さに(笑いながらも)再び応援開始。もうイングランドの応援なんだかスミスくん(仮名)に喜んでもらいたいのか、わかりゃしませんでした。

 試合内容は案の定ほとんど記憶にありません。それほど退屈でした。ただ、リオの出来はアルヘン戦よりヨカッタように思いました。←これだけか。 ハーフタイムに入り、スミスくん(仮名)の友人が(ヒュー・グラント+アンダートン似)携帯で誰やらと話していたところ、急に大声で「スウェーデン×アルヘン!1-0!1-0!!!」と絶叫。周りはみな大喜びです(笑)。友人二人がビールを買いに行ったのでひとりで待っていたスミスくん(仮名)ですが、突然近くの席のおばさんと意気投合。どうやらお互いの家が近かったらしく、非常に盛り上がっています。帰ってきた友人にカメラを押し付け、おばさんとそのだんなさんらしい男の人と3人で写真に収まるスミスくん(仮名)。ニコニコしていて子供のようです。そしてご丁寧にも小汚い紙を取り出して、おばさんの住所を控えていました(笑)。おそらく焼き増しして送ってあげるつもりなんでしょう。いい奴です。

  後半がはじまってもあいかわらず、Come--On!!!England----!!!!。そして惜しいチャンスにはUn Lucky England----!!!!です。楽しいです。しかし、おかしくて仕方がなかったスミスくん(仮名)の熱烈な応援でしたが、飛行機の時間が迫っていたのか、なんと試合終了15分程前に突然帰ってしまいました。えーーーっ!この退屈な試合、スミスくん(仮名)の応援なしでどうやって盛り上がれというのーーーー!!!と残念でなりませんでしたが、しょうがないですなこればっかりは。試合は結局スコアレスドローに終わりましたが、決勝Tに進むことが決定したのでイングランドサポはそれなりに満足そうでした。ただ、私たちはここから先のチケットを持っていなかったので、これが最後のW杯観戦となりました。欲を言えばもっと面白い試合が観たかったですが、スミスくん(仮名)に再会できただけでもヨカッタと思わねばなりませんな。

 以上、yuka・B、yuka・J・chiakiの≪2002 FIFA World Cup/イングランド追っかけ観戦記≫でした。お粗末さま。


<おまけ>


 私達をさんざん楽しませてくれたスミスくん(仮名)です。ちゃんと声掛けて撮らせてもらえばよかったのですが、なんせほら、エキセントリックじゃないですか彼(笑)。で、後ろからこっそり写しました。若いのかそこそこイイ歳なのか全然分からないんですよね。おそらく20代後半かと思われるのだけど。お目目ぱっちりの睫毛バサバサ君でした。

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