「みやこのハッピートーク」    

                              JUL. 2004

★「続 アツイ夏〜夏休み〜」

京都市内が37,7度と観測された日、ちょうど昼過ぎから四条烏丸付近を歩いていました。新しく買ったブルーの日傘を通して太陽の光が肌にささるようで、アツイというよりは「痛い」と感じたのです。

狭い東洞院通蛸薬師通は車で結構混んでいて、その排気ガスと建物のシツガイキでより一層アツイ、しばらく歩いていたもののとうとうがまんできなくなって大丸へ「避難」しました。「もう限界を超えてるよね?」って感じですね。

今週はお勤めしているアイアイハウスの前半の夏休みです。後半の休みはお盆前にあるのですが、このアツイ時期に休みがあるのはうれしい・・・いくつになっても夏休みがあるとウキウキするもの、アイアイハウスでも「休みになったらあれもして、これもして・・・」という話が出ていました。

私は、なんとこのアツイ時に「部屋の模様替え」をしました。テーブルクロスを買って、リビングは少し明るくなりました。2階では家具の配置替えでタンスなどの移動し(またこれが大仕事)小物類を入れ替えたり、汗だくになりながらがんばりました。

こういうことを始めると、身体が動かなくなるまでもう止まらなくなってやり続ける性分。室内温度で35度以上と思われる2階で、夕方まで・・・シャワーを浴び昼寝をしておかげで気持ちまですっきりして「爽快」です。夜はあたったお食事券を使って自然派レストランでビールをグビグビ・・・ええ夏休みやった!

来週からはまた仕事やその他いろいろお付き合いもあって、忙しくなります。台風の影響で少しはすずしくなるのでしょうか、いあや、なんだかまだまだアツイ夏は続きそうですが、どうか夏ばてにはくれぐれもご用心下さい。(ちなみに 私は料理にニンニクを使っています)

★「ハリー・ポッター」と「白いカラス」

今年は恒例の宵山パーティーをしなかったので、なんとなくさびしい祇園祭でした。浴衣を着ている人達をみるとうらやましくて・・・すぐ近くではお祭りなのに・・・などと家族それぞれがウジウジしながらすごしました。
別の予定なども入っていたのでしかたなかったことですが、来年はまたパーティーをしたいと思っています。浴衣の着付けもしますのでぜひお越しください。

夏休みになればきっと混むだろうと思い、映画では第3作目となる「ハリー・ポッターとアズカバンの囚人」を観にいってきました。ハリー、ハーマイオニー、ロンの3人の子ども達はもうすっかり大人をも魅了できる「青年」に成長していました。

1作目、2作目はおとぎ話の中に入って楽しんでいる感じで「やっぱり子ども向けやね」と感じたのですが、今回は評判どおりよかったです。ハリーは男らしさが出てきて、心の中の葛藤が魔法の力を強くしたり弱くしたり影響して不安になります。

それを支えるのが美しくなったハーマイオニーです。勝気な性格は変わらないけど、次々とアイデアを出して難問を解決していきます。そしてロンは・・・身長が伸びてすっかりおとなの雰囲気で臆病なところもありますが、かっこよくなりました。ちょっと気分転換したいなあと思われる方にはおすすめです。

「白いカラス」は「ハリー・ポッター」とは雰囲気の違った大人向けの映画です。大学教授コールマン(アンソニー・ホプキンス)は講義中にアフリカ系アメリカ人の学生を侮辱する言葉を発し謝罪しなかったことから大学を追われました。

実は彼も「アフリカ系」でありながら隠し続け、ユダヤ人として生きてきたのです。そしてふとしたことから、子どもを亡くし離婚したベトナム帰還兵の夫から追いまわされる清掃婦のフォーニア(ニコール・キッドマン)と知りあい深い関係になっていきます。

ちょうどアメリカのK大統領が実習生Mという女性とのスキャンダルでマスコミに書きたてられていた1990年代後半「不適切な関係」が問題となりますが、周囲の目は 2人の登場人物の関係にこれと似たような批判めいた態度をとっていきます。

コールマンの年齢はフォーニアの2倍ですがコールマンにとっては「最後の恋」、周囲の反対もあるがどうしても諦められないのです。(ここだけの話、ニコール・キッドマンの全裸でベットに横たわる姿をみれば、男性なら誰でも放ってはおかないでしょうね・・・)

フォーニアも義父の性的虐待に耐えられず家出をするという過去がありながらも歳の離れた男性にひかれていきます。母親にも無視されて籠のカラスにしか本当のことを言えなくてずっと悶々としていた彼女ですが、この時コールマンを「理解しあえる人」として感じます。そしてふたりは・・・。

原題は「ヒューマン・ステイン」(人間の染み)です。人間は葛藤やトラウマを乗り越えていくほど強い存在であろうか、いやそれも一度の人生を支えるかけがえのないものではないのだろうか・・という事が解説されていたが、「なるほど!」と思った作品でした。

残念ながら、京都ではもう上映は終わってしまったらしいのですが、もし何かの機会があればぜひご覧になってください。

★「アツイ 夏」


連日34度を越す暑さに負けてしまいそう、会う人みんなに「アツイですね 身体がとけそうですわ」と言ってしまう、夏バテではないがメラメラする活力が不足しているようです。2階の我が化粧室においてある口紅がとけはじめ表面がベちゃベちゃしてきました。

元職場の方々の飲み会に誘われ、近所のお店にでかけました。現役の先生方はやっぱり仕事でも私生活でもアツイ。焼酎をグビグビ飲みながら語りあう姿に私も在職中を思い出し身体がアツくなる、夏休みも少なく仕事はずっと続くらしいが身体に気をつけて頑張って!!

体調を崩していた母が市内の病院に通院し「アツイアツイ」と連発していたけれどすっかり元気になり、ホッと安心、そんな母が伯母(母の姉)誕生日プレゼントをしたいので買って送って欲しいとたのまれました。今さら何故プレゼントなのか・・・

今までに伯母からお茶の道具などをもらってばかりなので何か送りたい、という母は「何でも持っている姉に高級ナイトウエアーを」と注文。「ええー?ナイトウエアーってパジャマのこと?」自分のことをいまでも「おばあさん」と自覚していない伯母がパジャマを着た時の姿を想像できません。

アツイ日の百貨店めぐりは得したような気になるものです。早速「高級ナイトウエアー」のコーナーに足を運びました。まず自分では買わないなと思われる、いつも使っている下着の2〜3倍の値段の品物が並んでいるコーナーでした。有名下着メーカーのバーゲンでワクワクしている私にとっては「別世界」です。そしてついに外国製品の並ぶコーナーへ、果たして81歳を迎えるハイカラな伯母はどんな品を喜んでくれるのか・・・。

パジャマネグリジェか、ピンクかブルーか、ハンガリー製のナイトウエアーを手に「あーでもない、こーでもない」と店員さんに迷いを訴え約1時間。アドバイスしてもらったりして、やっとブルーのネグリジェ風の上着に黒のスパッツという上品なウエアーに決定しました。

「これにします」と言った時、私が品選びしている間ずっと待っていた店員さんが「どこかでお会いしましたか?もしかして学校の先生をしていらっしゃる・・・私の担任をしていただいた・・・」と聞いてきました。

胸の名札で名前を確認するが、なんとなく見覚えはあってもクラスの雰囲気が浮かばない。3年生の担任なら顔は必ず覚えているはず、でも15年前の卒業生となれば、その時私は??歳。頭をグルグル回して必死に思い出そうとするのですが・・・。
会計を済ませた後、昔話をしてもぼやっとしか思い出せず・・・。
 
品物選びにアツイ時間を過ごし、家に戻って店員である彼女のクラスを卒業アルバムで確かめたら、15年前の本当にアツイアツイ記憶がよみがえってきました。担任としての未熟さからずいぶん動き回っていたこと、卒業を前にしていろいろあったことなど思い出して汗が出てきました。(当時は涙もでないくらい大変だった)

さて、伯母のプレゼントは7月10日の誕生日に届けられるよう頼んでおいたのですが、「はっきり物申す」伯母がどんな顔をするか・・・不安です。


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