シネマ法話度チェック
       2003年 8月
8月はお盆などで忙しく、さすがに映画を見る機会も少なかったです。

「二人のトスカーナ」 2000・イタリア 

朝日シネマの元支配人、神谷雅子さんらがあたらしく立ち上げた如月社の配給。まだ常設館を持たないので、今回も「ウイングス京都」を会場に上映された。

第2次大戦中のイタリア、突然の事故で両親を失った幼い姉妹、ペニーとベビーは、叔父夫婦の屋敷で暮らすことになる。叔父叔母の愛情や、自然にあふれた環境。近くの農園の子等との交流の中で、二人はのびのびと暮らし始める。

しかし時代はそんな安らかな日々を許さず、ドイツ軍のイタリアへの進行という事態の中、叔父の家はドイツ軍に接収され、それにとどまらず、ユダヤ人であった叔父は命さえ危なくなる。

叔父は家族をおいてパルチザンに入るが、留守中にやってきたドイツ軍によって、ペニーとベビーの目の前で、叔母や従姉妹たちが銃弾に倒れる。
直後家に帰ってきた叔父は、皆を遠ざけ、一人部屋で銃弾で自殺するのだった。

イタリアの田舎の自然や、のびのびした子供たちの世界。後半、それを引き裂くような戦争の現実。そしてあまりに悲惨なナチスによるユダヤ人抹殺。

実際の体験を元に書かれた小説の映画化だそうだが、ラストのシーンは、それまでが牧歌的だっただけにすさまじい。
 (法話度 3)


 「ホテル ハイビスカス」 2002・日本

詳しくは、「みやこのハッピートーク」に書いてあるので割愛するが、やはり沖縄パワーは健在。脇役だが、それぞれ国籍の違う父親の子を育てる母親役の余 貴美子が底抜けの明るさで良かった!

特に洗濯機が故障してホテルハイビスカスの屋上で娘らと、タライでジャブジャブ足で洗うシーンが出色だった。

余談だが、この夏は例の地域の夏祭りでの「沖縄ステージ」とも相まって、沖縄民謡酒場も行ったし、沖縄づいていた。CDではBIGINのアルバム、特に「島人ぬ宝」が一番のお気に入りだった。
 (法話度 3)


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