住職つれづれ日誌 2004年 4.5月
  ※下に行くほど日程がさかのぼります。

5月28日(金)

★来年度に向けて、自分なりに考えていた「2大プロジェクト?」の現実化に向けて、少しでも緒についたような気がする今週の動きだった。

詳細はまだどうなるかわからないので内緒だが(もったいぶるほどのものでもないが・・)、どちらも少しでも「収益」に関係するとだけ書いておく。

今までどちらかというと、ボランティア的な活動が多く、あまり利益を生み出すことには関わっていなかったが、これからは福祉NGOも、そして宗教も、運営が成立していくこと真剣に考えていかねばならないと思っている。

まあ、この1年の動きをごろうじろう・・(こんな古い言い方知ってる人少ないかな・・)

★後、今週は地域のこども大会の買出しの運転手を務めたり、半年ぶりぐらいに例の足を怪我したソフトバレーに参加したり、夏祭りの企画委員会に出席したりと、「地域活動」に貢献する?機会の多い週でもあった。

早いもので、もう夏の企画など話し合っているのだった。

★久しぶりに映画ネタキリストの最後の12時間を描いた「パッション」はすごい。これでもかというぐらい、キリストが「虐められる」場面が続く。この監督の情熱はどこから生まれるのか?思うに、痛みがリアルに感じられないこの時代にあって、そのリアルを取り戻すために必要な描写であるという信念が貫かれているのだろう。

そして最後にキリストが叫ぶ「彼らを恨んではいけない、彼らは知らないだけなのだから・・」。宗教を超えて、宗教の本質を描く。そして自分はやはり宗教的でないことを思い知る。

続いて「自転車でいこう」。大阪生野区の作業所に通う自閉症の青年プーミョンを主人公に、彼をめぐる街の人々を描く、ドキュメンタリー。と、言っても決してエリを正して見る映画でなく、ユーモアとその中に自然と心が温かくなる映画。

実は主人公はプーミョンだけでなく、まわりの人皆が主人公なのだと思えてきた。これは、障害者運動関係者はもちろん、一般の人にも是非みてもらえれば、決して堅苦しくなく作業所のことをわかってもらえると思う。

この映画の16ミリフィルムを貸し出しでもらえるそうなので、是非、上映会をやりたいと、またムズムズとイベント屋の血が騒ぐ。

5月24日(月)

★あっという間に1週間たった。結構雨の日が続くような気がするが、昨日、今日とは良い天気だったか・。

今日は午前中は出町柳方面まで、午後からは納税の関係で、南は九条の府税事務所から、北は御池の市税事務所と、ずっと自転車(マウンテンバイク)で走っていた。さすがに汗ばむほどだった。

このマウンテンバイクも、もう10年以上乗っている。サドルやハンドルカバーも擦り切れて結構時代物だ。10年も前には、これに乗ってよく飼い犬のモモを連れて鴨川まで散歩に行っていたが、さすがに11歳を超えてモモも、もう遠くへは行かなくなって本山まわりでお茶を濁している今日この頃。

★相変わらず色々な人に出入りしてもらっているうちの寺だが、先週土曜日は、来年秋に関西公演が決まっているわらび座「銀河鉄道の夜」のプレ企画として、本堂で講演会がもたれた。

東京から、知る人ぞ知る三上満さんという、宮沢賢治に関する本で、賞をとられたこともある人が見えて講演され、20数名の方が聞かれた。

住職は途中、地域の会合で抜けたが、坊守美也子は最後まで参加し、何と最後の挨拶で、前に作った宮沢賢治の「注文の多い料理店」の紙芝居まで紹介したものだから、いつか実演する話も出たそうだ。さてどうなりますか・・。また詳しい講演の内容は「ハッピートーク」ででも・・。

本堂で講演される
三上満氏。

★それに向けたわけではないが、ちょうど門前が薄暗いので外灯の工事を頼んでいたのが、この日の午前中に間に合い、庭も外もずいぶん明るくなった。防犯上も好ましいと思う。その他、2ヶ月に一度の、近くのお寺の古文書調査や、本堂でも法事、ちょうどそれに重なっての「篠笛教室」と、相変わらずばたばたしていた土日だった。


5月17日(月)

みやこの「ハッピートーク」更新。

5月14日(金)

★連休明けのスケジュールもそれなりに入ってきている。写経会、本山「ともしび」編集委員会、コンサート最終実行委員会ETC.毎年ほどではないが、少年補導委員会のこども大会に向けての準備なども・・。

今年は本山の境内が使えないので、今のところ小学校を借りての映画会などを予定している。明日はそれに向けての「映画技術講習会」?などを受けにいくことになっているが、さてどうなりますか・・?

★この一週間のうちでは、アバンティー京都のホールで開催された、ハンセン氏病の詩人塔和子さんドキュメンタリー映画の上映と、当事者の平沢さんという方の講演などを聞く会に参加も。今まであまり直接触れる機会のなかった分野だが、やはり直接見聞きすることによって、勉強になることも多い。

医師で東本願寺派の僧侶の資格も持っていて、戦前にハンセン氏病の治療や啓蒙に努めた小笠原登さんという方の映画を作る話も持ち上がっていて、当日の司会も勤められていた、知り合いのK先生などが中心に呼びかけておられた。

また、うっかり何でも顔を突っ込まないようにと、一応できる範囲でのお手伝いぐらいならと答えておいた。

★また平日の合間を見て、前に岩倉の「論楽社」というミニ講演会で、お話しをお聞きしたSさんが館長をつとめられる、滋賀県の能登川図書館まで、車で見学に行く。

すごくゆったりした建物で、博物館や各種イベント会場としてもしょっちゅう利用されているらしく、町民の利用率は全国屈指とか・・。本当に、一日でもゆっくり過ごせそうな場所だった。

帰りかけているところに、ちょうどSさんが帰ってこられ、改めて説明を受けながら館内を案内していただいた。すごくバイタリティーのある方で、先日は作家の井上ひさしさんと医師の中村哲さんの対談を企画されたりと、その幅の広さに脱帽させられた。

近くに佛光寺派のH氏が住職を勤められるお寺もあり、時間の都合で寄れなかったが、S館長も良く知っておられるということで、色々なところで縁がつながっていることを実感した。


外国の大型書店と見間違うほどののびやかな空間の図書室。住職は美術コーナーがすっかりお気に入り。
S館長と記念撮影。
こどもコーナーも見やすいように特注書棚になっている。右奥には、階段状の客席のある「読み聞かせコーナー」も。



5月6日(木)

★毎年のことながら、この連休の時期は妻の実家である美山町へ帰省している。もう子供もついて来ず、向こうも両親だけなので、つい毎年色々な方をお誘いして、一緒に実家で過ごしたりしている。

今年は4日の昼間は、たまたま毎月開催されている、福祉関係の人たちが中心の「かようサロン」という集まりの例会が、美山の芦生(あしゅう)で開催されたので、現地参加。

大雨の中、屋根つきのバーベキューハウスで、震えながらも、地鶏や現地の野菜をぱくつきつつ、現地の「なめこ協同組合」の方のお話など聞かせてもらう。

そして夜は、バーベキューに同じく自家用車で参加されていたHさん夫妻が妻の実家に泊まっていただくことになり一緒に帰省。夕食も野草の天ぷらなどで、お腹いっぱいになった。

という訳で、あいにくの天気ではあったが、毎年どおり、それなりに心洗われる新緑の中で過ごすことができたのだった。

新緑をバックに。
美也子さんの両親、Hさん夫妻と。


5月1日(土)

★世間的にはゴールデンウィーク真っ最中。もっともお寺も今のところあまり忙しくなく、例年通り、おそらく妻の実家に行くぐらいだろう。

すでに2日続きで、飲み会などあり、ずっと行ってなかったカラオケも珍しく2日続き。さすがに段々声を出すのがつらくなってきている・・と、言いながら行くと必ず歌っているのだが・・。

★今日はメーデー。勤めていた時はよく参加していた。デコレーション(飾りつけ)なども結構凝って、いろいろ作っていたものだ。何度か賞をもらったこともあった。さすがに職場をやめてからは、所属がないので参加していないのだが・・。

★今日は天気も良く、家にいるのがもったいないので、おにぎりを作って、自転車で鴨川沿いに結構北のほうまで走ってきた。途中メーデーのシュプレヒコールが聞こえていた。

途中、買い物や喫茶店にも寄ったが、最後に新風館の屋上で昼間からビールを飲んでみたりした。なぜか人も少なくすっかり寛いでしまった。今年は長期連休でかえって市内は人が少なかったのかもしれない。

いい年をして
今でも手ごろな木を
見ると、登りたくなる。
(またケガするで・・)


4月25日(日)

★先週は三日間続いて、本山の「春安居」(はるあんご)に出席した。毎年、この時期に教学や歴史の色々な講義を受ける。

今年は特に佛光寺の旧48坊といわれるお寺(大善院もかってその一つだったが)で、600年前に本願寺派に転派して、明治ごろ廃寺になったと言われる「東坊」(ちなみに大善院は南坊と呼ばれていた)といわれるお寺の「文書」が見つかり、それを解説していただいたのが、出色だった。

東坊の昔の住職の記録で、今までわからなかったことが、いろいろ書かれていて、なかなか学術的にも興味深いそうだ。こうしていろいろ歴史の穴が埋められていくのかもしれない。

★昨夜は遅まきながら、3週間前の「花まつりコンサート」の反省会兼打ち上げをうちで行う。10人ほど集まり、お酒も飲みながらいろいろアンケートの結果も見ながら意見交換。

後、いつしか楽器も出てあちこちで歌う姿も。20歳過ぎから60歳近くまでいながら、一緒に歌える歌もあって、なごやかに夜中まで続いていた。


4月18日(日)

★早いものでチャリティーコンサートからもう1週間。昨日は京都きょうされん(共同作業所連絡会)の総会が亀岡市で行われ、アイアイハウス理事の立場で半日だけ参加。

府下各地から大勢の職員や利用者の方が参加され、全国連絡会の立岡理事長の記念講演など聞く。現在進められている、障害者支援費制度の改定などの話を、30年近くの作業所運営の経験も交え、わかりやすく話される。

若い参加者も多かったが、共同作業所の歴史と存在意義などの格好の学習の場にもなったことだろう。

★コンサートが終わってから、休日などにいくつかの家の中の修理などをする。しばらく玄関前にあったモモの犬小屋も久しぶりに本堂下の昔の位置に戻し、ついでに雨よけ用の屋根も作ってやった。大工仕事もいざ始めると、根をつめてしまい、つい体がしんどくなったりしている。でも外仕事が気持ちよい季節になってきた。

モモの小屋のところに
屋根を作る。
本人も嬉しそう?
玄関前も模様替え。
気分はアジアンカフェ。


4月14日(水)

★この前の日曜日、ついに「新垣勉チャリティーコンサート」も成功のうちに終えることができた。どうなるか心配したが、結果的には目標を上回る1700人もの方に来ていただいたそうだ。

いろいろアクシデントもあったが、どうにかクリア。最後は衣姿でステージ上でお礼の挨拶もし、新垣さんと握手もさせてもらった。これもパフォーマンスのうち。

ライオンズ始め、多くのボランティアスタッフに支えられ、アンケートもおおむね好意的だったようだ。夜の打ち上げもスタッフ一同感激の内に遅くまで続いていた。

しかし、1週間のうちに2つのイベントで、この2ヶ月、精神的にも本当にしんどかったが、やはり終わってみると、かなり疲れていたみたい。まあ5年に一度ぐらいでいいところかもしれない。

★彼岸会で使用した、自作(家族総出作)紙芝居「佛光寺知ってるつもり」をやっとアップできた。まだまだ手を加える余地はあるが、とりあえずはということで・・。もったいないからどこかで使ってもらえないかな。

★春になって暖かくなったので、足の怪我以来、半年近く休んでいた「太極拳」の練習などにもまた通い始めた。去年の秋にせっかく3級までとったので何とか続けたいところだ。


4月9日(金)

あっ!まだ大丈夫と思っていたカウンターが限りなく10000に近づいている。ということで、とりあえず、10000カウンターゲットあるいは前後賞?の方はお知らせください。記念品贈呈予定・・。

しかしイラクはいよいよ大変・・。本当に日本の将来がかかっているかもしれない。

みやこの「ハッピートーク」を更新。

4月4日(日)

昨夜、無事「花まつりナイトコンサート」を終えた。
一時、雨もすぼふる中、それでも200名以上のお客さんに来ていただけただろうか。

佛光寺境内も「花灯路」の行灯で飾られ、やっと咲き始めたしだれ桜のライトアップ。本堂内は、ろうそくの灯りや、香も炊かれて、それなりに雰囲気をかもし出していたのではないかと思う。

音楽はクラシックなど、全体に静かなイメージの出しものを中心にしたので、どちらかというと年配層向けだったかもしれないが、知人の楊さん中国笛なども、珍しくて評判が良かったみたいだ。

たくさんのスタッフにも、ほとんど無償で協力してもらった。誰が欠けても成り立たなかったイベントだったと思う。

住職は実行委員長もしながら、急きょ、司会もすることになり、結局、声明には参加しなかった。美也子さんは「ご巡教」に続いてコーラスに参加。

後片付けを終えたのは10時半近く。はっきり言ってクタクタだった。一定の達成感と同時に、「何でこんなことやってるのやろう。もう5年したら体力的にもたへんな。」と、坊守とも話していたりもした。でも、また来年もやることになるのだろうな・・。

ライトアップされた
しだれ桜。
まだ、3分咲といった
ところか。
花灯路の行灯で
飾られた本堂入り口。
とにかく、一つ肩の荷を降ろしたので、後は11日の新垣勉コンサートに向けてもうひとふんばりというところだ。
終わったら、温泉にでも行きたい。



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