むつ犬のおまぬけ日記
平成15年9月

9月30日 はれ
今日の朝散歩は無しだったよ。今日の夕方散歩は上のお兄さんと一緒に行ったよ。ご飯もお兄さんからもらったよ・・・・・いったいご主人は僕の世話も出来ないぐらい何をそんなに忙しいんだろうなぁ・・・・稲刈りも始まっていないというのに・・・とにかく今日丸一日ご主人がいなかったので、僕は緊張の連続だった。だって一人で家の守りをしなくちゃいけないんだからね。幸い郵便配達の人が来ただけで、今日は無事に終わった。ふぅ〜、やれやれ・・・・

9月29日 あめのちはれたりくもったりときどきあめがふったり・・・はぁぁ・・
人間の子供が一人遊びをしている姿は、とてもかわいらしく見えるらしい・・・・ところが、犬が一人遊びをしていると、笑いの対象になるようだ。今日も、僕が自分の尻尾を口にくわえようとして、ぐるぐる回りながら尻尾を追いかけている姿をご主人に見られてしまった。ご主人は笑いながら、僕をなでなでしてくれた。しばらくして、プラスチックの植木鉢にじゃれついているところを見られて、笑われてしまった。・・・・どうして?どうして人間の子供の一人遊びはかわいくて、犬の一人遊びが笑いの対象になるんの〜?・・・・・もっとも、人間の大人の一人遊びは、気持ち悪く見られるだけだと思うんだけどね・・・・

9月28日 はれ
あちこちで「稲刈り」が始まっているようだ。ところが家のご主人は「のんびり屋さん」なのか、いっこうに稲刈りをしようとしない・・・・でも、小屋の中の機械の位置が違っていたり、掃除したりしてきれいになっていたりしていくので準備だけは進んでいるんだなって思う。こうなると僕も忙しくなってくる。機械の位置や道具などの位置が変わるたびにオシッコを引っかけてチエックをして怠らないようにしなければならない。きょうも、精米機械の角にチエック!、踏み台にチエック!、ハウスのビニールにチエック・・・・しようと思ったらこれにはとどかない・・・このようにしてありとあらゆる物をチエックして、僕の刻印(オシッコ)をつけていく。これは番犬の仕事のほかに重要な仕事なのだ。つまり結界を張っているって事かもしれないなぁ?・・・「こっから入っちゃ駄目!!」って事だよね。犬の言葉で言うと「縄張り」だよ。忙しい、忙しい!!

9月27日 はれのちくもり
今朝、ものすごい雨が降ったけど日中はよく晴れたよ。色とりどりのコスモスが風に揺れて、あれっ?もう菊の花が咲いているのかなぁ・・・どこからか菊の花の匂いがしてくる。「秋日和」って言葉がぴったりの一日になった。僕にとっては「お昼寝日和」って言う方がぴったり来るんだけどね。ふぁぁぁ〜う・・・今日も平和で、一日が無事に終わったよ。毎日変化がある一日より、何もない日がいちばん犬の幸せを感じるよ。特に飼い犬にとってはねっ!!こんな生活を僕はおじいさん犬になるまで続けていくんだろうなぁ〜・・・・・・でも、・・・・お食事だけは時々変化のある方が僕としてはうれしいぞ・・・・!!!

9月26日 くもりのちはれ
犬は自分の行動範囲内のあちらこちらにオシッコをして、縄張りを作る習性がある。また、自分の所有物や気に入った物などにもオシッコを引っかける。特に雄犬にこの習性が顕著に見られる。普段、自分が気に入って「お昼寝の場所」として使っているところにも平気でオシッコをかける。これら一連の行動は、文字を持たない犬の筆記行動とも考えられる。人間の目から見れば、オシッコは汚い物と見られがちだが、犬にとっては、オシッコは人間の世界で言えば墨や、インクにも相当し、オシッコを出すところは、筆や鉛筆にも匹敵する。これらの行為は犬にとっては自分の意志を明確に表現するための唯一の行為であって、決して人間は止めようとしてはいけない。これらの行為を人間はもっと理解し、犬と人間の関係をよりよい物にしようと努力しなければならないのではないだろうか。・・・・・文化犬類学教授 リンチンチン

なるほど、僕の行為を学術的に解説してくれているよ。いつもオシッコを引っかけるたびにご主人から叱られたり馬鹿にされたりしていたんだけれど、これで僕の行為に自信が持てるよ。!!やっぱり、「日刊犬新聞」は良い記事が満載だなぁ〜

9月25日 あめ
僕は、どうも犯罪者にはなれそうもない。臆病者で、小心者、おまけに優柔不断と来ている。・・・・と、いうのは、今日ご主人から「骨ガム」をもらったんだ。歯磨きもかねながら味を楽しむことが出来る骨型のおやつだ。僕は大喜びで、それを土の中に埋めにいった。ご主人の見ている目の前で・・・・一度、大きな土のお山の上に埋めようとしたのだけれど、途中で気が変わって小さな土のお山に埋めることにした。雨が降っているので足が泥んこになるのが嫌だったが、犬の「物を埋める」という習性は押さえようがなかった。僕はご主人の目の前で、それを埋めた。埋め終わった後、ご主人に掘り返されないように周辺を警戒したけれど、ご主人は「知らんぷり」をしてくれた。こんな事では、犯罪者にはなれない。誰かが見ている目の前で盗んできた物なんかを埋めて隠そうなどという犯罪者がいるわけがない。それに第一、僕は「お間抜け犬」だから、そんな大それた事をしても、すぐ捕まってしまうに違いない!!

9月24日 はれ
今日はお山の大将になったよ。実は来年の田んぼに使う土が小屋の前に山盛りになっているんだ。だから、その上に上ってみたよ。だって、僕「番犬」を生業にしているんだ。最近は地面の上であたりを見張っていると、背高のっぽのコスモスが風に揺れて視界を遮るんだ。だから思うように見張りが出来ない。そこで思いついたのが土のお山に登っての見張りだ。そんなに高くはないので思うような見張りは出来ないけれど、地面の上で見張っているよりはだいぶ良い。おかげで、今日は不振な車両を発見して「ワンワン」と吠え立ててやった。次は不審な人物・・・と思って吠え立てようとしたら、いつもお菓子を持ってきてくれるご主人の叔母さんだ。僕は大急ぎで土のお山から飛び降りて、尻尾を千切れんばかりに振ってお迎えをした。おかげでおいしいお菓子をもらったよ。そのうち小屋の中の掃除をしていたご主人も仲間に入って、お話ししたよ。最も僕はもっぱら聞き役だったけどね。時々僕には理解できないお話が挟まるので、僕は首をかしげながらお話に聞き入った。とっても、とっても楽しかったよ!!またお菓子を持ってきてねっ!!

9月23日 はれ
今日は朝からさわやかな風が吹いてとても過ごしやすかったよ。でもね、今朝はとっても冷え込んだんだよ。だから僕は昨日ご主人にしいてもらった座布団四枚の上に新しいシーツをかぶせた寝床で寝たんだよ。とてもふわふわして暖かかったよ。
ところで、今日は秋分の日とか言う行事でご主人もお母さんもお休みだったよ。天気が良いのでお布団や洗濯物をいっぱい日向に干して忙しそうにしている。今日はご主人たちがお家にいるので「家の守り」は二人に任せて、のんびりとお昼寝を楽しもうと、ごろんと地面に横たわった。涼しい風と暖かいお日様の光が合わさって、僕の身体にしみこんでくる。「あぁ〜、幸せとはこういう事を言うのだな」・・、と思って夢路をたどっていると、ご主人がやってきて僕にちょっかいを出す。うるさいので、知らんぷりで寝たふりをしていると、僕のほっぺをつねったり頭を叩いたりする。「しょうがないなぁ・・・」と起きあがって、別の場所へ行くと、そこにもついてくる。「いい加減にしてよね!!、今日は僕にとっては久しぶりのお休みなんだからね!!」というと身体をなでなでしてくれた。これはとても気持ちの良いのだ。僕は機嫌を直して、尻尾を数回振ると、ご主人は満足したのか僕から離れていった。ただ、今日の一日は、僕の完全なるお休みにはならなかった・・・・午後からご主人とお母さんが、何処かへお出かけしてしまったので、その間「お留守番・・・・・」と言うことになってしまったからだ・・・

9月22日 はれ
今日は、よそのワンコに気をとられて水路に落ちそうになったよ・・・・きれいな夕日を眺めながらご主人と散歩に行くと、向こうにワンコが放し飼いで散歩をしている。僕は気になって気になってそっちの方ばかり見ているのでご主人に蹴られた。別に痛いぐらいに蹴られた訳じゃないけど、蹴られて、「はっ!!」と我に返り、いつもの散歩コースへと足を進めたのだけれど、途中「チラチラ」と、振り返ってそのワンコを見たりするものだから、道を踏み外してしまって、もう少しで水路に落ちるところだった。まったく罪なワンコだ。・・・・あっ、別に僕が気にしなければ良いのかぁ!!でも、僕は気の多い秋田犬って陰ながら呼ばれているんだ・・・色んな事に興味を引かれるからね。きっと、好奇心が旺盛なんだね!!

9月21日 くもりのちはれ
今日は昨日にも増してきれいな夕日だったよ。オレンジ色になった夕日が僕の赤い毛に映えてとてもきれいだったよ。稲穂が黄金色になるにつれて、不思議なことに僕の毛もだんだん赤い色を増して、つややかな毛になってきた。えっ?シャンプーしたからきれいになったたけだろうって・・・・そうともいえなくもないけれど、世の中は人間や犬が分からない自然の神秘に満ちあふれている物なんだと言うことを認識する必要があるかもしれないね・・・・
ところで、ご主人はやっときれいな夕焼けを拝めるようになったといって大喜びだ。今日も夕方散歩の時、楽しそうに歩いている僕に「待て!!」の命令をかけて夕焼けの写真を撮りまくるんだ。僕にとっては大迷惑なんだけれど、しょうがないね。今まであまりにも天気が悪すぎたんだからね。ご主人の道楽ぐらい、許してやっても良いと思うんだ。何しろ僕はご主人に忠実な飼い犬だからね・・・・・時々反抗もするけど・・・・・

9月20日 くもり
今日は一日曇りの天気だったけど、夕方は久しぶりにきれいな夕焼けだったよ。でも・・・・ご主人とお母さんはおじいちゃんの所へ出かけていって夕方になっても帰ってこない・・・お兄さんもバイクとやら言う乗り物で何処かへ出かけていったきり・・・・僕はどうなるんだ・・・と悩んでいたら、真っ赤になった夕日が西のお山に沈んでしまって、空の青い色と夕日のオレンジ色が混じり合って渾然一体となった頃、ご主人達は帰ってきた。僕は大喜びで「お帰りの踊り」を踊った。そして散歩を催促すると、ご主人は服を着替えないですぐ僕と散歩に出かけたよ。あたりはもう薄暗くなっていて、闇の中に僕の白い胸と白い足がボーッと浮かび上がってそこはかとない美しさだ。まぁ、自己陶酔にひたりながら散歩を続けたのだが、途中、田んぼでご主人の知り合いのおじさんにあってご主人が立ち話を始めたんだ。僕は人見知りをするたちで、知らない人間が恐いので「ワンワンワオゥゥ」と吠えたら、ご主人にぶたれた。だって、恐いのを我慢するには叫び声を上げるって言うのが基本でしょう・・・・人間もそうだと思うけどなぁ?とにかく、しばらくの立ち話の間に、「わう・・・・わおぅぅぅ」とたえず低く小さな声を出していた僕だったのだ。恐かったぁ〜!!!!!

9月19日 あめ・・・・
今日は一日雨降りだった・・・・雨降りは嫌いだ。なぜかって?・・・だって大好きな散歩が中止になるんだもの。ご主人は雨を理由に僕の散歩をさぼろうとしているようにも見える。でも、ザーザーぶりの雨の中はどうしたって散歩に行けないのは分かっているので、僕自身、散歩に行けなくていらいらする気持ちをご主人にぶつけたいと思っているのかもしれないなぁ〜
ところで、今日は雨降りと言うことで、ご主人は街へお買い物に行ったよ。「ムツお留守番頼むぞ」といつものように一言、言い置いてだ・・・・つまらないなぁ・・・家の人はみんなお出かけできるのに、僕だけいつもお留守番なんだ。たまには、僕のほうから「ご主人、出かけてくるからしっかりとお留守番をするんだよ!!」っていってやりたいなぁ〜・・・・・でも、たまにお土産を買ってきてくれるので、どうにか僕の気持ちは収まっている。今日も「犬の缶詰6缶セット」を買ってきてくれたよ!!!わ〜い、わ〜い!!・・・・・って、いつもご飯の時に入ってくる「野菜と牛肉の缶詰」じゃないか・・・でも、僕のために買ってきてくれたんだから、一応喜んだ振りをしていよう。僕が喜ぶと、ご主人も喜ぶからね。すこしはご主人孝行でもしなくちゃね。

9月18日 はれ
午後、のんびりとお昼寝をしていたら、どこのワンコか知らないけれど、ワンワン、キャンキャン」とうるさく泣き叫んでいるのが聞こえた。それが一時間以上も続いたので、僕はうるさいと思うよりあきれてしまった。犬が守るべき作法を知らないのか!!と怒りもこみ上げてきた。つまり、「番犬としての勤めを果たし、多くは吠えぬ事、しかも咬むべからず」と言う条文だ。番犬という物は「ワンワン」と吠えて、ご主人あるいは家の人に危険物や不振人物を発見したことを報告すると、それで仕事は終わりなのだ。それをいつまでもだらだらと吠え続けるのは見苦しいとしか言いようがない。あるいは、自分の発見を誇る余り吠え続けているのだとしたら、自己顕示欲の強い犬だと言わざるを得ない。僕がそのワンコの所へ行って直接「犬の心得」を教えてやっても良いのだけれど、僕なんかが行ったら、お互い犬同士いつまでも唸りあったり吠えあったりしそうだなぁ〜・・・・・

9月17日 はれ
秋晴れの良いお天気がずっと続いている。気温がちょっと高いので犬たちは困っているだろうと思う。僕も小屋の中のトラクターの下に潜り込んでお昼寝をしている状態なのだ。でも、涼しいところにばかりいると、今度は身体が冷えてくる。そうすると日向へ出て暖かくなった地面に横たわるんだ。犬にとっては本当に微妙な今日この頃の気温なのだ。でも、夏から秋へ移り変わろうとしている風景を見ながらのお昼寝は最高だね。風に揺れる色とりどりのコスモスを愛でながら、目を細めて大あくびする僕の姿は一枚の絵のようだ・・・・と、ご主人は言わなかった。僕が自画自賛しているだけなんだ。誰かに僕のこの姿を一度でも見てもらいたいなぁ〜
「コスモスの 花びらを背に 散歩かな・・・・禄食」
9月16日 はれ
この前、僕は上のお兄さんが100円ショップで買ってきた「ペットのおやつ」をもらったんだ。骨の形をした堅くて大きな物だったよ。でも・・・僕はこんな形をした物をもらうと、すぐ土の中に埋めてしまう癖がある。この日もお兄さんからもらったおやつを土の中に埋めてしまったんだ。ところが、今日、ご主人が僕の埋めたおやつの所へ近づこうとしたので、唸り声を上げてしまったんだ。その声を聞いたご主人は「さては、この前あげたおやつをここに埋めているな」と気付いてしまった訳なんだ。人間の言葉で言うと「やぶ蛇」、「キジも鳴かずば撃たれまい」と言った感じなんだろうねぇ〜、その後、ご主人がいなくなった後、大あわてで、おやつを埋めたところを掘り返して、別の所へ埋め直したよ。おかげで、シャンプーで真っ白になった前足が、泥だらけになってしまったよ。

9月15日 はれ
台風一過の青空が広がったよ!!お昼寝にも最適の気温でとても気持ちの良い日になった。
そこで一句ぬけし毛は 野分とともに 去りにけり」禄食・・・・
なんだかなぁ〜・・・じゃあね「暖かき 我が毛を 宿と赤とんぼ禄食
僕の身体から古い毛がもうすぐなくなるぞ!!と言う喜びを表しているんだけどなぁ・・・・
まぁ、とにかく日中は日向が恋しくて、夜は犬小屋の中が恋しい季節になったって事も言い表したいと思ったのさ!!

9月14日 はれいちじあめ
遠くで、お囃子や太鼓の音がしてにぎやかだよ。今日は街のお祭りなんだ。大名行列も通るよ。・・・・・っていうご主人のお話だ。僕はもちろん見たこともない。ただにぎやかな音で楽しそうなお祭りを想像するだけだ。ご主人はそのお祭りの警備とかで出かけていったよ。僕は、昨日のあのものすごい暑さも峠を越えたのでゆっくりとお昼寝だ。でも、・・・・ううぅっ・・・お腹の調子が・・・良くない・・・原因は分かっている・・・食べ過ぎなんだ。しかも原因の半分はご主人にある。犬は出された物すべてをお腹の中に納めるのが礼儀作法の一つだって何度も言っているけれど、ご主人がいつもより多く夕ご飯を持ってくると、すべて胃袋の中に納めなくてはならない・・・だから、結局全部食べてしまって、食べ過ぎてお腹の調子が悪くなる訳なんだ。ううっ・・・また・・・お腹がごろごろとなりだした・・・

9月13日 はれ
今日は、猛烈な台風14号さんがやって来るというので、今までないぐらいの暑さになった。お昼前にはもう30度を超えてしまった。御主人は黒い服を着てお出かけだ。僕はと言えば、暑くて暑くてどうしようもないので田植え機の下に寝ころんだりしていたが、どうにもたまらない・・・・・とうとう、頭の中が「ぼーっ」として日向の中にのこのこ出て行って、焼ける様な地面に寝ころんでお昼寝を始めたよ。もう、やけくそだいっ!!
午後になって御主人が帰ってきた。御主人は上のお兄さんに僕を洗う様に言った。いつもと勝手が違うので、僕はお兄さんにおとなしくついて行ったよ。おにいさんは御主人と違って、優しくシャンプーをしてくれたよ。だから、いつもは暴れるのに、今日はおとなしくシャンプーをしてもらった。とっても気持ちよかったよ。この前シャンプーしてから2ヵ月あまり経って、身体が臭くなってきていたので、ちょうどいい具合だった。気温が高くなったのも幸いしたんだね。おかげで、僕の身体も、白いところは白く、赤いところは赤く、すっきりと色分けして見える様になった。凛々しくたくましい、いい雄犬になったって言う感じかなぁ・・・・・・

9月12日 くもりいちし゜はれ
昨日の夜は、満月で「中秋の名月」とか言うんだそうだ。人間の世界ではおいしいものをお月様にお供えする習慣があるそうだ。人間って、なんだかんだ言いながらお祝いなんかでは、ごちそうをお供えするんだよね。犬には特にお祝いとか節句とかはない・・・・でも、僕はおやつをもらったよ。ご主人が買ってきてくれた。「歯の歯垢がとれるビスケット。小型犬用」だ。すこし堅くて、煮干しよりはおいしくないけど、せっかくもらった物だからありがたく戴かなくちゃあね。でも、「中秋の名月」などと言っても、こう毎日曇り空じゃあ月を見たくても見ることが出来ない。お月様と言えば、あそこに住むという、ウサギさん達は昨日のお祝いで餅をついただろうか。それに近頃話題になっている火星にはタコが住んでいるという噂だし・・・きっと、何処かに犬の住む星もあるんだろうなぁ・・・

9月11日 くもり
一日おきに晴れたり雨が降ったりする今日この頃だけれど、昨日雨が降ったから、今日は晴れると期待していたら曇り空になってしまった。しかも時々思い出したように雀の涙ほどの雨粒が降ってくる。スズメと言えば、お米の実が重く頭を下げ始めたので、それをねらってスズメどもがやってきて、それをついばんでいる。スズメたちも食べ物をとるためには、手っ取り早く田んぼのお米を食べるのが一番なんだろうけれど、そのお米は、僕とご主人が丹誠込めて作ったものなんだ!!だから「止めてくれ〜!!!!」と言いたい。えっ?僕がどうやってお米を育てたかって・・・・それはね。僕は毎日、田んぼの方を見て、早く僕のお腹の中へ入ってきてくれるように祈っていたからなんだ。だから僕の思いもお米の育ち方に影響しているんじゃないかなぁ〜って思ったんだ。だから、だから・・・スズメども!!!!田んぼのお米をそんなに食べるんじゃないっ!!!!

9月10日 くもりのちあめ
やれやれ・・・・今晩もご主人はお出かけのようだ。僕の世話を早く帰ってきたお兄さんに任せてお出かけだ。会議だっていっているけど、どうせ最後はお酒のみになるんだろうなぁ。だって、夜、お出かけする時は車で行くか自転車で行くかどっちかだもんね。自転車で行って帰ってくるといつもお酒臭いんだ。犬はお酒にはとても弱い。匂いをかいだだけでもくしゃみが出てしまうんだ。だからお酒を飲んで帰ってきたら僕の側に近寄らないでよね。でも、そんなときに限って僕をいじり回すので、困っているんだ。今日も帰ってきたら、僕をなで回して、僕の身体をあちこちいじくり回すんだろうなぁ〜・・・やれやれ・・・・

9月9日 はれ
今日は「菊の節句」、重陽の節句っても言うそうだよ。節句って言うぐらいだから、おいしいものでもくれるのかと思ったら、何にも出てこない・・・・・それに、まだ菊なんかどこにも咲いていない・・・野菊がやっと咲き出して、萩の花が今盛りだ。7月頃に、あれほどいた赤とんぼが何処かへいなくなったと思っていたら、また、ちらほら飛んでいるのを見かけるようになったよ。僕は、のんびりと昼寝ばかりしている犬のように見えるけど、いつも自然を楽しみながら、横になっているんだよ。この所、雨ばかり続いていたから、これからもよいお天気が続くと良いね!!! 

9月8日 くもりいちじあめ
やっほ〜!!夕方ご主人が帰ってきた。僕にもお土産を買ってきてくれたという。「なに、なに?」と言うと犬人形を買ってきたという・・・・・犬人形?・・・僕に・・・・何、それ?僕へのお土産と言うことにして、自分が欲しかったから買ったんじゃないの・・・えっ、まだあるの!!「牛の舌肉」だって!!、それはうれしいなぁ、後でちょうだいね。でも、ご主人がいなくてゆっくりできたけれど、やっぱりご主人がいないと僕の世話は手抜きになってしまいがちだ。昨日はお母さんに散歩を省略された。ご飯はかろうじてもらったけどね。僕の世話はご主人がいないとだめだねぇ〜

9月7日 くもり
今日からご主人は旅行だよ。雨が降らなくて良かったね。僕もご主人の監視の目がなくなってのんびり出来るよ。行ってらっしゃい!!お土産買ってきてねっ!!

9月6日 あめのちくもり
何度も言うようだけど、犬は目が悪い。だから僕も目が悪い。ご主人も目が悪い。今日はそんなお話をするよ。犬の視力は0.3から0.5ぐらいと言われている。人間だったら自動車の免許は取れないよ、とご主人は言った。だけど、人間は案外、犬のことを分かっていない。視力は極端に悪いけど、動体視力は人間なんか犬にかなうものじゃない。あっ、動体視力って言うのは動いているものを目でとらえる能力のことだよ。犬は一キロ先の動いているものは小さなものまでとらえることが出来るんだ。
今日の夕方散歩の時、今までゆっくり歩いていた僕が、突然夢中になって自転車をぴっぱりだした僕にご主人はびっくりした・・・らしい。僕は、遠くに白い服を着た人と赤毛の犬を見つけたんだ。ご主人は、それを見つけられずに、大学の駐車場から出てきた黒いバイクを見つけただけなんだ。だからご主人は、僕がそのバイクに向かって走っていると思ったんだね。ところが、近くまで来ると、ゆっくりのんびりと歩き散歩の人と犬を見つけたものだから、僕が急に走り出したのに納得したわけだ。とにかく犬をあんまり馬鹿にしない方が良いよ。頭は悪いけれど、潜在能力は人間より優れているものをいっぱい持っているんだからね!!

9月5日 はれのちくもり
僕の毛がわりはまだ終わらない・・・まだ、去年からの冬毛をあちらこちらに身にまとっている。ひょっとすると、夏毛にかわらないうちに、冬毛の新しいのが出てくるかもしれない。いや、もうすでに出てきているのかもしれない。これって、いったい・・・・・?。一年に2回、毛がわりをする犬もいるけれど、僕の場合はずるずるべったりの毛がわりで苦しんでいる。ひょっとすると、僕の優柔不断の性格から来るのかなぁ・・・・?それで、夕方、散歩に行く前にご主人から毛をくしけずってもらったよ。また、僕の頭の大きさほど古い毛が抜けてきた。少しさっぱりしたような気がして、散歩の足取りが軽くなったような気がした。ご主人、また毛をくしけずってね!!!もうすぐ冬がやってきそうだよ!!

9月4日 はれ
今日はすっきりと晴れて、9月らしい一日になった。気温はそこそこにあるし、涼しい風が吹いてお昼寝には最適の一日になった。おまけにご主人は家にいない、遠くで草刈り機の音がしているので田んぼにいるんだろうなぁ・・あまりに気持ちが良い一日の始まりだったので、ごろんごろんと思いっきり身体を地面にこすりつけた。さてさて、ゆっくりとお昼寝を楽しむとしようかな!!
夕方、散歩から帰ってご飯をいただく前に、僕にとっては禁断のお菓子をもらった。つまり甘いお菓子だ。甘いお菓子をご主人が僕にくれると言うことは・・・お菓子の中に薬が入っている証拠なんだよ。いつかも話したと思うけど、フィラリアって言う恐い寄生虫を駆除する薬なんだけど、だいぶ前に、これを飲め!、嫌だ!とご主人と喧嘩したことがあるんだ。それ以来ご主人は手を替え品を替えて僕にこの薬を飲ませようとしたんだ。でも、最近は甘いお菓子の中に隠して僕に飲ませているようだね。僕は薬を飲んだという感覚は全然ないし、禁断のお菓子を食べることが出来て「よかったぁ!!」と喜ぶので、僕にとってもご主人にとって一石二鳥だよ!!!!

9月3日 あめのちはれ
今日は、ご主人の叔母さんがやってきたよ。いつも僕におやつを持ってきてくれる叔母さんだ。最初、誰か来たなって思って「ワンワン」と吠え立てたんだけど、出て行ってみたら叔母さんだった。僕は尻尾を千切れるほど振ってお出迎えをした。また、何か持ってきてくれたのかなぁ・・・と思ったら、「今日は、ムツのおやつは持ってこなかった」という。「わおぉぉぉ〜う」と僕は喉の奥から声を出した。すると叔母さんは「なんて言っているんだろうなぁ。犬語が分かったらいいなぁ」と言った。僕は、「今度からはきっと僕にもおやつを持ってきてよね。お約束だよ」って言ったつもりなんだけどなぁ・・・僕も早く人間の言葉を話したいよ。先代犬のまるさんはご飯を食べる時「いただきます」という言葉を話すことが出来たというよ。すごいねぇ!!、ちなみに今日、叔母さんが我が家にやってきたのは、ご主人達にお菓子を持ってきてくれたんだよ。でも甘いので僕にとっては禁断のお菓子なんだ。・・・・・しゅう〜ん・・・・

9月2日 はれ
よく、人間は自分たちの性格を言う言葉に「犬タイプ」とか「猫タイプ」とかで分けたりしている。「犬タイプ」の性格の人は、几帳面で物事を忠実にこなして愛想のいい人のことらしい。一方「猫タイプ」の人は「我が道を行く」って感じで、マイペースで余り人に愛想を振りまくような人じゃないらしい・・・・すると・・・もし犬をこの二つのタイプで分けるとしたら、僕って、どんな性格なのかなぁ?・・・どちらかというと、僕って「猫タイプ」の性格なのかもしれないなぁ・・・ご主人にもあんまり愛想を振りまかないし、何か命令されている時なんか、大きな欠伸をしたりして・・・ご主人からの言いつけなんかよりも、自分の本能のままに行動するタイプのようだね。僕って・・・・・ええっ?僕って、もしかすると犬の形をした猫なのかもしれないよ〜。今度、北向こうの家の猫がやってきたら、吠えたりしないで、猫として、どう生きるべきなのか聞いてみなくちゃいけないなぁ〜

9月1日
 くもりときどきはれ
僕、朝散歩に行った後、お母さんからリンゴをもらったよ。僕はリンゴが大好きなんだ。秋はリンゴの季節!!と、お母さんの手から口に入れてもらって、シャリシャリとかみ砕いたら・・・・まっまずい!!リンゴの味だけれど、酸っぱくて食べられない。去年食べたリンゴは甘くて、とてもおいしかったけど、今食べたのは耐えられないぐらいまずい!!いったん口にしたものは胃袋の中に納めるのが犬の礼儀だけれど、このリンゴは礼儀を重んじる余裕はない。ペッペッッと舌で押し出すように吐き出した。よく聞いたら、夏に出回る「青リンゴ」だという。お母さん、頼むよ。リンゴは、やっぱり赤くて秋に出回るのがおいしいと思うよ。ご主人なんか、青リンゴは見向きもしないよ。最も、ご主人はリンゴが嫌いなんだけどね。今度、また青リンゴを食べさせられたら、リンゴそのものを嫌いになってしまいそうだよ。大好きなリンゴだから、変なリンゴは食べさせないでほしいなぁ・・・