平成17年8月
8月31日 はれときどきかみなりあめ
実は、昨日の朝に足を怪我してしまったんだ。・・・・怪我と言うほどひどいものじゃないけど足をくじいたか、何処かすりむいてしまったようだ。どうしてこうなったかというと、御主人のせいだ!!御主人が僕に乱暴をした・・・・・・わけではない。御主人が朝一番に僕のところへやってきたので、僕は嬉しくて嬉しくて、そこら中を駆け回った。息もつかずに駆け回った。そして、2度目・・・・御主人が「朝散歩へ行くぞ!!」と言う言葉を聞いて、またもや、嬉しくて嬉しくて、そこら中をかけずり回った。このようにして散歩に出かけてみると、僕は右の後ろ足をかばうように、やや引きずるようにして歩かなければならない羽目に陥っていたのであった・・・・結論から言えば第一次的原因は御主人ではあるけれど、直接的な原因と経過は僕の責任なのであった・・・・おわり
8月30日 はれ
御主人が、僕のおやつと犬の缶詰をたくさん買ってきてくれた。最終的には僕のお腹の中に収まるものなので、一つ一つチエックをしたよ。すると、お茶のペットボトルが一緒に入っている。「これも犬用かしら?」と思って御主人に「犬はお茶なんか飲まないよ」って言ったら「これは俺のだ」とにらまれてしまった。買ってきたものがすべて僕のものだと思った僕が悪かったのだが、犬は目の前にある食べ物は、すべて自分のものだと思ってしまう性質がある。野生時代、集団で生活していて、獲物の肉が目の前に「どどん」とあると、集団の親玉から食べ始めて、だんだん目下の者へと食べる順番が移ってくる。肉は当然、だんだんと少なくなってくるので、目下の者は、残った肉はすべて自分のものだという思いで食らいつく。オオカミの時代から、この調子で食事をしてきたので飼い犬になっても目の前にある食べ物はすべて自分のものだという意識が抜けないのだ。だから、・・・と、言うわけで、前述のように御主人に、にらまれてしまったというわけなんだよ。でも、言い回しが、くどく、遠回しになってきたって事は僕も歳取ったのかなぁ・・・?
8月29日 はれだったけどときどきらいうあり
今日は変な天気だった。朝方、晴れていたかと思うと、やがて「ゴロゴロゴロ・・・」と、遠くで雷の音がして、やがて雨が降り始めた。こんな事が一日の内で何度か繰り返された。僕はそのたびに外へ出たり入ったりしたんだ。やっと涼しくなって、さわやかな風を身体に受けてお昼寝をしていたのにしょうがないお天気だ。まるで猫さんの行動に似ている。猫さんは「風の向くまま気の向くままにあてどのないこの浮き世」と言った感じだ。犬は几帳面な性格なので、こんな生活はしたくても出来ない。犬は野生に戻っても集団にならないと生きて行けない。猫は野生に戻っても一匹で何とかやっていける。でも時々、集会を開いて野良生活の情報交換なんかやっているらしいけれどね。でも、犬はそうはいかない・・・・野良犬が集団で、何処かへ集まって集会を開いたりしたら人間達は恐怖に陥ってしまう。とどのつまり、みんな捕まってしまうのだ。犬が生きていくって事は悲しいことなのだよ。人間に隷属するしか生きていくすべはないのだよ。「太古の昔より犬は人間のお友達」なんて言っているけれど、大昔から犬は人間の手下なんだな・・・・人間に対してありがたいけれど、何処か悲しい。これって犬が存在する限り感じ続けていなければならない性なのかも知れない・・・
今日は悲観的哲学論を口舌なめらかに述べてしまったよ。そういえば昨日、油をなめたので口がなめらかになったのかも知れないよ。
でも・・・「はぁぁ〜、おまえは佐賀の化け猫か!!」という問い合わせが来そうなので、ここら辺で口を閉じる。
8月28日 はれ
今日はとてつもなく退屈で平和な一日だった。「僕は朝起きて散歩に行きました。そしておやつをもらって一日中お昼寝をしました。夕方、目を覚ますと御主人が散歩に連れて行ってくれました。帰って御飯をもらい、暗くなってきたので眠りました」・・・・・まるで小学校の低学年みたいな日記になってしまったよ。最も犬の知能程度は人間で言えば4から6才という事だからそれ相応の日記だと言えるけれどね。それにしても、それにしても・・・・こう退屈だと「ふぁっ・・ふああああぅぅぅぅ〜」、あくびばかりが出てたまらない・・・・
8月27日 はれ
今日の夕方散歩は馬鹿に忙しかった。自転車散歩に出かけたのは良いけれど、草むらの匂いを嗅ぎ廻る暇がないほどで、御主人に、ただ引っ張り回されて帰ってきたという感じだった。どうやら御主人は、この後に何処かへ出かける予定があるらしい。それなら、もっと早くに僕を連れ出せばいいのに、出かけるぎりぎりになるまで散歩に連れ出さないんだ。「いったい、何をしていたんだ」と聞くとテレビで「何でも鑑定団」というのを見ていたんだそうだ。こんな事ばかりしているから、「飼い犬の散歩は単なる義務で行っているんだ」と批判を受ける。最も、批判を浴びせるのはもっぱら僕ばかりだけれど、今日はお母さんからも「早くムツの散歩へ行ってこい」と小言を言われていたようだったので、いくらか僕も「胸のつかえ」が降りたよ。だいたい、御主人は嫌な事やしたくないことがあると、ぎりぎりまでのばしにのばしてしまう。そして、期限切れ寸前にあわててそれを処理しようとするから忙しなくなってしまうのだ。そういう性格なのだ家の御主人という人は・・・・食事の時は嫌いなものを一番最初に食べて、最後においしい物を食べる御主人ではあるが。物事を処理する時は一番やりたいことから処理して嫌なことは一番最後にしてしまう。こういう複雑な性格の飼い主を持った僕としては「ヤレヤレ」と言うしかない。だって僕は犬だから・・・・
8月26日 あめのちくもり
今日は台風11号というのがやってくると、御主人が騒いでいるので安全を考えて久しぶりに犬小屋の中で寝たよ。それに、最近は朝晩めっきりと冷えてきて、さすがの僕でもコンクリートの床の上に寝るのはすこしつらい・・・・。いつも御主人から「自分の家があるんだから犬小屋で寝ろ!!」と小言を食らっている僕なのではあったが、この夏の暑さと来たら、また格別で、とても犬小屋の中へなどは寝ていられなかった。それが、お盆過ぎになってようやく犬小屋の中で気持ちよく寝ることが出来たのはありがたい。僕は、これでも自分の家(犬小屋)を持っている一国一城の主だ。居候や下宿人とはわけが違うのだ。番犬というお仕事の代価として「住む所と食事」が与えられているのだ。おおいに、「えっへん!!」と威張っても良いのだ。でも・・・そのわりには御主人に気を遣わなければいけないことが多すぎるね。
8月25日 はれ
僕は赤犬である。ところが御主人は。時々、僕を「白犬」と呼ぶ・・・たしかに秋田犬の場合、背中がどんな色であろうと胸からお腹、そして尻尾は白い毛色って言うのが絶対の条件だ。僕の場合、たしかに背中の色は赤犬なんだけれど、すこし白い色が多いらしい。全体が白っぽく見える。だから、御主人は僕のことを「白犬」などと呼んだりするんだ。最も、白い犬は神様のお使いで。最も人間に近いと言われている。落語の中にも白犬が出てきて、神社に「人間になれますように」と願をかけて人間に生まれ変わったお話があるという。前々からそんなお話を御主人から聞いていたので、この前に家出をした時、町内の神社にお参りしてきたんだ。僕が神社の境内でうろうろしていたのは町内の人に目撃されて御主人にもこのことが伝わっているので本当のことだよ。その神社の名前は「飛鳥神社」という。いかにも御利益がありそうな名前だ。僕も「人間になれますように」と拝んでみたよ。でも・・・・僕は犬だから「お賽銭」を持っていなかったんだ。お願い事をする時はお賽銭を上げなくちゃ駄目なのかなぁ〜・・・そのせいかどうかはわからないけれど、いまだに人間になれずに犬のままでいる・・・
8月24日 はれ
朝晩はめっりと涼しくなって、僕にとっては寝心地の良い季節になってきた。日中も、涼風さんが「こんにちは」とやってきて僕に挨拶をするんだ。「ムツさんには、大部ご無沙汰をいたしまして申し訳ございません。この前お会いいたしましたのは、梅雨に入る少し前ぐらいでしたでしょうか?」なんて言うんだ。僕はトラクターの下からはい出して涼風さんの挨拶を聞く。でも、そんなことはどうでも良いのだ。ただただ「はぁ〜、気持ちが良い!!」と大喜びするだけだ。「いよいよ来たるべき季節がやってきたか」といった思いだ。僕達の住んでいる所はお盆前とお盆過ぎでは風が変わる。つまり、お盆を境に夏と秋に別れてしまうと言うことだ。やがて、笛や太鼓が聞こえだし、お祭りの練習が始まり、山車や大名行列などがくねるお祭りが終わると本格的な秋になる。すると、いよいよ稲刈りが始まって、たちまち田んぼは寂しい風景に変わってしまうのだ。そして、この季節、一番迷惑なのが「御主人の写真撮影」である。僕の夕方散歩の時に雲や夕日の写真を撮るものだから、しばしば僕の散歩は中断されてしまう。それだけ、この季節の夕日と雲は美しく、多彩だと言うことにもなる。僕はあきらめにも似た気持ちで付き合っているのだけれどね・・・
8月23日 あめのちはれ
この所の暑さで僕の食欲が目に見えて落ちている。だから夕御飯を残してしまう・・・犬の礼儀として「出されたものは残さず食べきる」と言うのがあるけれど、この暑さでは、とてもそんな礼儀など守れるような状態ではない。一晩中かかって食べ切れればいい方である。時には一晩かかっても食べきれないこともある。そこで朝になって僕の様子を見に来た御主人に残したのを見つかってしまう。すると残った御飯は捨てられてしまうのだ。もったいないと思いながら、どうしても食べられないものはしょうがない。そこで御主人は思ったに違いない。「どうせ食欲がないなら、最初から少なく与えればいいのだ」と、・・・そういうわけで、ここ1〜2日は御飯の少ない日が続いている。そして今日のことだ。散歩から帰って夕御飯をもらった。いつものように「待て」の命令が御飯を目の前にしてかけられる。そして、御主人は洗濯物をとり込みに行った。僕は御飯を目の前にして、よだれを「だらだら」とこぼしながら「よし」の命令を待っている。ところが、なかなか御主人は僕のところへやってこない・・・・僕は、とうとう我慢ができなくなって「よし」の命令を待たずに御飯を食べ始めてしまったんだ。すると、それを見つけた御主人が洗濯物を取り込むのを中断して僕のところへ飛んできて「まだよしと言っていないぞ!!」って怒るんだ。僕は「お腹が空いてたまらなかったのでつい食べ始めてしまったんだ」って言い訳すると、御主人も、ここ数日の僕の事情を考慮してくれたのか、それ以上は怒らず、すんなりと「食べて良し」と言ってくれたんだ。ここら辺は飼い主と飼い犬の「あうんの呼吸の見事さ」って感じだよね。と、言うわけでお腹が空いてたまらない僕は夕御飯をぺろりと平らげてしまったんだよ。
8月22日 あめがふったりやんだり
もう〜・・・御主人ったら、朝の5時から僕を起こしに来るんだ。僕は眠くて眠くてたまらないので無視をしていると、紐を引っ張ったりするんだ。御主人は僕が身動きしないので、死んでいるのかと思って身体を突っついたりする。迷惑そうに目を開けて御主人を見るんだけれど、眠いので、自然にまぶたが下がってきてしまう。何度かそんなことをしていた御主人だったが、僕の反応があまりにも鈍いのであきらめて立ち去ってしまったよ。これで一安心。ゆっくり寝られるよ。でも、なんだって朝早くから用もないのに飼い犬を起こしに来るんだろうね。まったく、「やれやれ」・・・である
「虫の音も 残暑にかなわぬ 夕べかな・・・・禄食」
8月21日 はれ
実は、僕・・・昨日の夜に生まれて初めて遠くまで逃亡したんだ。夕方散歩が終わり、御飯も食べた。「さて、寝ようかな」と思って「ごろん」と横になると、なぜか僕をつなぎ止めているフックが首輪からはずれている。「これは、久々に自由になれるぞ」と思い、立ち上がると、まず家の廻りをうろうろした。そして、ふと、おじいちゃんやおばあちゃんのところへ行きたくなって家を出たんだ。大きな道路へ出て、踏切もわたったよ。いつもは恐くてわたれなかった踏切だったけれど、今夜は大冒険をするつもりだったので、一気に渡りきってしまった。問題は国道のバイパスだ。ここまで来たら覚えているはずのおじいちゃん達の家の方角がわからなくなってしまい、うろうろしている所を捕獲されてしまった。僕を捕まえたのは上のお兄さんのお友達だった。この人とは普段から仲良くしていたので、たまたま通りかかって僕を見つけることが出来たんだ。僕は初めての大冒険で、すこし興奮していたので、お友達の車に乗せられる時「がるるる〜」とすこし唸ってしまったんだ。こうして僕は自分の家まで送ってもらったんだよ。御主人達は僕がいなくなったことにぜんぜん気が付いていなかった。僕が連れてこられてびっくりしたようだった。御主人に車から引きずられるようにおろされる時も「ガルルル〜」とうなってしまったんだよ。まだ興奮冷めやらなかったんだね。こうして僕の大冒険はあっけなく終わってしまったけれど、僕の大冒険に関わり合った人は、大迷惑だったに違いない。それに僕自身も危険だったと後から聞いた。何しろ大きな道路の真ん中をうろうろしていたのだからね。今度からは僕が家出をしないようにちゃんと管理をしてよね。御主人!!でも、ちょっとぐらいなら自由になりたい気持ちもあるんだな・・・・
8月20日 はれ
僕・・・・、今日は・・・シャンプーをされてしまったんだ。シャンプー場にいく時は、いつものように一応、抵抗をして見せた。これは、いわば儀式のようなもので、本当は「汗まみれ、埃まみれの身体」をシャンプーしてもらいたいのだけれど、「僕は基本的にはシャンプーは嫌いです。」という意思表示である。喜んでシャンプー場へ行くような態度を示すと後々困るからね。・・・・そして、30分後、いつもより丁寧に身体を洗ってもらった僕は、さっぱりとした顔でいつもいる場所へ戻った。そして、早速トラクターの下へ潜ったんだよ。ところが、トラクターの下は土埃がいっぱい、まだ乾ききらない僕の身体は、あちらこちら泥んこになってしまった。御主人に叱られたけれど、気温が32度もなっている日向に身体を干しているわけにも行かない。だから御主人の声は無視してトラクターの下で「陰干し」をしたんだ。こんな陽気だからお昼前にはもう乾いてしまったよ。でも・・・・頭の部分がなかなか乾かないんだよね。いつものことだけど・・・・
8月19日 はれ
あまりに暑すぎるから、ちょっと御主人に抵抗を試みた。それは朝散歩の時だった。無風状態で、気温はすでに27度ぐらいに上昇している。いつものように大豆畑のところまで行ってから「帰るぞ」という御主人の声で方向転換をするのがいつものパターンだった。しかし、今日は違った。その時点で、僕は足を大地にしっかりと踏ん張って「イヤイヤイヤ」をしたのだ。理由は特にない・・・・いつも御主人の言うことばかり聞いていたので、ちょっと抵抗してみたくなっただけなのかも知れない。人間でも、小さい子が理由もないのにすねたり反抗したりすることと似たようなものかも知れない。でも、本当は僕自身にもはっきりとした理由はわからない。「理由無き抵抗」ってところかなぁ〜(映画のタイトルみたいだけれど、)強いて、理由を挙げるなら「暑かったから・・・」とでも言っておこうかなぁ〜(これも、カフカの小説のような理由だ・・)
ともかく、犬は理屈では語れない生き物なのだと言うことは理解いただけたかと思う・・・
8月18日 はれ
僕・・・・いままで秘密にしていたけれど、お盆前に僕の犬小屋の近くに小さなお山が出来たんだ。「これは僕のものだ!!」と、さっそく、お山へ登って占領してしまった。その印に頂上へオシッコを引っかけたよ。実はこのお山は、来年の春にお米の苗を作るために使う物なんだ。本当は御主人のものなんだけれど、来年の春までは使わないから、それまでは僕のものだ。10トントラック1台分の量だけれど、かなり多く感じられる。僕はその山に昇って「番犬のお仕事」をしたり、暑い時などは土を掘ってひんやりと湿った土の上に寝ころんだりする。これがとても気持ちが良いのだ。但し、日中は日射しが強いのでこんな事は出来ない。夕方散歩から帰ってきて御飯がくるまでの間。美しく黄昏れていく空を見ながらひんやりとした感じを楽しんでいる。こんな時は「飼い犬の幸せ」って言うものをひしひしと感じる一時だ。
8月17日 はれ
暑い・・・!、また暑くなってきた。トラクターの下でじっと堪え忍んでいる。我が家の先代秋田犬である「まるさん」があまりの暑さに家出をして行方不明になった事件のことは、だいぶ前にこの日記に書いたような気がする。ある夏の日、ふと我が家から「まるさん」の姿が消えた・・・あまりの暑さに涼しい所を求めて家出をしたらしい。御主人達は一生懸命探したらしいけれど、一日以上も行方不明になった。で、何処にいたかというと、家の縁の下に潜り込んでいたというのだ。たしかに縁の下は土になっていてひんやりとしている。それに風通しも良い・・・らしい。でも、以前の家では出来たかも知れないけれど、いまの家の縁の下へなどネズミでも入り込めないようになっている。でも、うらやましい・・・きっと、トラクターの下より何倍も涼しいのだろうなぁとあこがれにも似た想像をする僕なのであった。
8月16日 はれ
御主人とお母さんは朝早くから「仙台」という所へ出かけていった。
「高速バス」とやらに揺られていくらしい。帰ってきたのは夜も9時を廻る頃・・・僕は上のお兄さんから御飯をもらったので、二人が帰ってきても、特に用事はなかったので、ちょっと素っ気なく「お帰り」と言った。バスで行き帰り8時間以上もかかって、仙台とやらに滞在したのが5時間・・・しかも、大地震に遭遇するなどさんざんだったようだが、無事に帰ってきてまずは一安心だ。これが無事で済まなかったら、僕の世話が出来なくなってしまうからね。これって落語の「厩火事」に似ているけれど、犬そのもの自体が落語の登場人物みたいなものだから気にしないで欲しい。
ところで、昨日僕のお腹の中で雷様が暴れたお話をしたけれど、今日は御主人のお腹の中で雷様が暴れたらしい。幸い「ゴロゴロ、ドッシャ〜ン」とは落ちなかったようだけれどね。おおかた「仙台」とやらでおいしい物を食べすぎたのだろうと思うよ・・・・
8月15日 はれたりくもったりはれまもあり
何だか、お盆のごちそうをたくさんもらったせいか、お盆のごちそうのオアまりをたくさん食べたせいか、僕のお腹の中で「ごろびろごろ・・・」と雷様が騒ぎ出し、とうとう「ぴかぴか、どっしゃ〜ん」と、暴れ出した。おかげで、僕のお尻は超特急になってしまった。朝散歩の時は貨物列車並みだったのだけれど、夕方散歩の時の1回目は普通列車か快速ぐらい・・・けれど、2回目は超特急、新幹線並みの早さになってしまったよ。それでも、出された御飯はしっかりと残さず食べたけれどね、犬の習性として・・・
8月14日 あめがふったりやんだりはれまあり
今日も湿気が多くてムシムシする一日だった。昨日のごちそうなんか、たちどころに悪くなるような天気だ。僕は朝散歩へ言った以外はトラクターの下で一日じっとしていた。
御主人とお母さんはお母さんの実家へ出かけ、上のお兄さんはお仕事へ出かけていった。僕は「お留守番のお仕事」を適当にこなしながら、夕方散歩と御飯の時間が来るのを楽しみに待っていた。しかし、待てども待てども御主人達は帰ってこない。上のお兄さんは帰ってきたけれど、知らんぷりをして家の中に入ってしまった。やがて、夜も大部遅くなって、やっと帰ってきた二人に、僕はあきれながら近づいていった。「いままで何処へ行ってきたんだ・・・」と、力無く尋ね、「まだ御飯をもらっていないんだ」と、訴えた。もうお腹と背中がくっつきそうなぐらい「腹ぺこ」だ。このようにして、僕は27時間ぶりに御飯をもらうことが出来たのであった。
「ええぃ!!はらぺこ犬に御飯前の芸をさせるな!!がうん、がるるるる〜!!」
8月13日 あめがふったりやんだり
今日は人間の世界では「お盆」という行事をするのだそうだ。御主人やお母さんは、朝から大忙しだ。トラクターの下で寝そべっているのが申し訳ないぐらいだ。人間達は日常生活で、なんだかんだと理由をつけて行事を行い単調な生活に変化をつけて楽しんでいるのかも知れない。その点犬の日々は、そのほとんどに置いて変化がない。楽しみは散歩と食事。たまに家族が僕を相手にしてくれること、それに、図らずももらえるおやつ・・・・まぁ、おねだりしてもらうこともあるけれどね。とにかく今日は「お盆」なのだ。ごちそうもある。おじいちゃんやおばあちゃんも来た。残念ながら、下のお兄さんは帰省していないので会えないけれどね。
集まったみんなでおいしい物を食べている。僕はみんながおいしい物を食べている所へ散歩へ行く前におじゃましたんだ。おいしそうな匂いが家の中から流れてきたので、窓のところから顔をのぞかせたんだ。そうして、僕は家の中に入り込もうとしたが叱られた。でも焼き鳥や煮干しをたくさんもらったよ。こうして僕は喜々として散歩へと出発したのだった。この後も、たっぷり御飯をもらったよ。満足満足!!
8月12日 あめがふったりやんだり
しゅぅ〜ん・・・昨日はみんなに二度と無様なことはしないと大見得を切ってしまったのだけれど、夕方になって「一重引っかかり」をしてしまった。トラクターの下から出ようとして後輪に紐がからみついてしまったんだ。よくよく気をつけてはいたんだけれど、何しろこの暑さと湿気で頭がどうにかなってしまったらしい。湿度80%ぐらいもあるのだろうか・・・?。こっ、今度こそ無様なことはしないよ・・・なんて言いたいけれど、言わない方が良いのか、言ってしまってまた同じ事をやってしまったらみんなになんて申し開きをしたらいいのか・・・?「あはははは・・」と、引きつった笑いですませてくれるならこれに越したことはないのだが・・・御主人には、「何度も同じ事をするな」と怒鳴られ、「トラクターの下からすんなり出入りする方法」というのを躾られるのではないだろうか。ところが、犬には学習能力はない。ましてや複雑な学習は覚える側から忘れていく。まるでざるで水を汲んでいるようなものだ。ここは一つ、「引っかかってしまったら助けが来るまで堪え忍ぶ」という日本古来の武士道にも通ずる精神的心構えで腹を据えるしかないのではないだろうか?飼い犬も御主人につかえている身分である。武士道と相通じる所があるのは当然のことだ。「武士道とは死ぬことと覚えたり」、「恋は堪え忍ぶことと覚えたり」等々、飼い犬も「葉隠れ」の教えを学ばなくちゃいけないね。・・・・・でも、犬って学習能力がないんだよね・・・・
8月11日 はれ
今日は非常におまぬけな所を御主人に見つけられてしまった。どんな所かというと、僕はいつもトラクターの下に潜り込んで生活をしている。御主人は「何で犬小屋に寝ない!!」と叱るけれど、とにかく、トラクターの座席の下辺りとエンジン部分がひんやりとして涼しい。トラクターの下から出る時は大きな後輪の間をはい出るようにしながら外へ出る。ところが入った時と同じ方向から出るとすんなり外に出られるけれど、入った時とは別の方向からはい出ると、紐がタイヤに引っかかってしまう。それでも出られることは出られる。問題なのは、再びトラクターの下に潜り込む時、出た時とはまた違う方向から入り込むと、今度は紐がタイヤに二重巻きになってしまい、外へ出ることが出来なくなるばかりか、身動きがとれない状態になってしまう。「わかるかなぁ〜?」、これは飼い犬、それも外犬の場合だけに起こりうる問題だ。今日の僕の状態がこれである。こんな事は未だかつて無かったのに、なんとしたことだろうか、「賢い犬」と、言われ続けて早5年、ここに来てその名に値しない犬(凡犬・・・正式名称をぼんくら犬と言う)になってしまったのだろうか・・・・?
ともかく、御主人がお仕事から帰ってくるまでトラクターの下で堪え忍び、オシッコが出そうになるのを我慢していたんだ。御主人によって解放された時は「ホッ」として大喜びで外へ飛び出して、地面の上に寝ころんだよ。今回は夕方の「二重巻き引っかかり」だったけれど、実は今朝、「一重巻きの引っかかり」をやらかしているんだ。でも、今度は失敗しないように気をつけるよ!!
8月10日 くもりいちじあめのちはれたりくもったり
僕と御主人は、時々、お互いをののしり会う。「強情っ張り犬!!」と言われると「せっかちもの!!」と僕は返してやる。
お互いの性格を知り尽くして、そこに塩をなすり込むような行為である。今日の夕方散歩の時もそうだった。僕は草むらの中から、よそのワンコの匂いをかぎ出し、思う存分楽しもうとあちこち嗅ぎ廻っていると、「もう帰るぞ」と御主人が紐をぐいぐい引っ張るんだ。僕はしゃくに障ったので、聞こえないふりをして匂いを嗅ぎ廻った。時には、わざと自転車を後の方に引っ張ったりするようなこともしてやった。御主人は自転車ごと転ばないように躍起となりながら僕を怒鳴りつけるんだ。「こら、早く帰るぞ!!!」さっきより声が大きくなってきた。それでも知らんぷりを決め込んでいると、紐をぐいぐい引っ張って自転車をこぎ始めるんだ。でも、まだまだ僕の抵抗は続く・・・「引きずってでも帰れるものなら帰ってみろ!!!」と言わんばかりに足をぐっと大地に踏ん張って抵抗をする。ここで、僕と御主人との間に火花が散る。あたりに枯れ草でもあったら火がついて燃え広がりそうなぐらいだ。しかし、いつまでもこうしているわけにも行かない。お互いに予定や都合もある身体だ。僕は帰って御飯をいただかなくちゃいけないし、御主人は僕に御飯をあげた後、ビールを飲みながら犬日記を僕の代わりに代筆しなくてはいけない。お互いの利害が交錯して、どちらかが折れなければ、一晩中ここでにらめっこをしていなければならない。そこで、結局、当たり前というか当然というか折れるのは僕の方からである。しゃくに障るが飼い犬の身分としては、こうせざるを得ない。でも、いつか御主人に首輪をつけて散歩紐を僕が握って散歩に行きたい願望を持っている僕なのであった・・・・
8月9日 はれたりくもったり
やっと平穏無事な日が訪れた。犬である僕にとっては、である。今年の恐怖の花火大会は終わり、僕が6才にならないと開催されることはない。かみなりは・・・これはちょっと不安が残る。これからも夕立が起こるだろう。まして冬になるとたびたび雷が鳴る。そんな地方なのだ、僕達の住んでいる所は・・・でも、毎日雷が鳴るわけじゃないからね。気に病むほどじゃないよね。
ところで、犬は決まり切った生活を好む。何時何分に食事をして、何時何分に散歩へ行く等々、こんな生活をすると御主人が犬の世話を怠けることが出来なくなってしまう。犬は機械時計というものを持っていないし、それの見方も知らないけれど、体内時計というものが本能として脳の中に組み込まれてある。「いまの時間は散歩の時間だ。」などというのを素早く察知してしまう。その散歩の時間がずれてしまうと犬は不満をあらわにして御主人に文句を言うのだそうだ。だから、犬の飼育読本などには、御飯や散歩は決まり切った時間に行わないようにと言う事が書いてあるのもあるそうだ。決まり切った時間にそれらの物事を行わないと、犬はストレスがたまってしまうのだそうだ。だから、わざと、日ごとに時間をずらして犬の体内時計を狂わせるような躾をするのだという。総じて、犬のしつけなどと言うものは、いわばカルト宗教集団におけるマインドコントロールと称する代物と何ら変わることがないのではないだろうか・・・・?
「空の青 悲しきまでも透き通り 舌を出しつつ そのさやけきを呑む・・・・禄食」
8月8日 あめ
朝、と言うのか、夜中と言った方が近いかも知れない・・・・午前2時半とおぼしき頃、遠くの空で太鼓を打っているような音がかすかに聞こえた。「こんな夜更けにお祭りか、はたまたまだ花火大会の続きか?」と思っていたら、それがだんだん近づいてくるようだった。それは雷の音だった。やがて、すさまじい音と光が辺り一面を照らし、鳴り響き、僕は花火大会の恐怖に引き続き雷の恐怖も味わってしまうことになった。そしてたたきつけるような雨降り・・・御主人達が起き出して、家の中の窓をあわてて閉めている様子がきこえる。そして、御主人が豪雨の中をずぶ濡れになりながら犬小屋の方へ走ってくるのが見えた。「僕を心配してきてくれたのか!!」と一瞬思ったのだけれど、「作業小屋の窓が開けっ放しになっていたので締めに来た。」と言う・・・「そうだろうなぁ、こんな雷なんかで僕のところへは飛んでこないよなぁ」と思いながら、小屋の中を見ると、一面びしょぬれになり水がたまっていた・・・「遅かりし、御主人」といった所だ。御主人は窓を閉め終えると僕をナデナデもしないで、また豪雨に撃たれて家の方へ走り去った。
でも、「恐かったよぅ〜・・・」
8月7日 はれ
昨日から比べたら大部涼しくなったし、幾分涼しい風も吹いてくる。でも僕は相変わらずトラクターの下へ潜りっぱなしだ。
今夜は花火大会で、「どんどん、どど〜ん」とすさまじい音と光が炸裂している。またまた僕はトラクターの下へ避難した。御主人は花火の交通規制の警備でいなくなってしまうし・・・・一人で今夜はふるえていなければいけないのだろうか・・・お母さんとお母さんの実家のおばあちゃん、それに上のお兄さんは花火だというので何かおいしい物を食べているようだ。花火の日においしい物を食べるのは御主人が子供の頃からの風習なので、僕如きがあれこれ言う筋合いのものではない。しかし、しかしですよ!!僕に何かしらのごちそうのお裾分けを持ってきてくれるのが筋って言うものじゃないですか?そう思いません?・・・僕は犬だから、飼われている恩もあって余り強くは言えません!!だけれどねぇ・・・・くどくどくど・・・・
8月6日 はれ
今日は、昨日の最高気温より1度だけ低くなった・・・けれど、そんなに違いがあるわけがない。余りにも暑いので御主人は家の廻りに水をまいて涼しくしようとしたが、焼け石に水のたとえもある如く、ものの役にも立たない・・・僕はトラクターの下でぐったりとしながらも熟睡している。すこしぐらい大きな音がしても目を覚まさないのだから我ながら仕事上、困ってしまう。
ところで、明日は僕達の住んでいる所の花火大会だ。何千発もの花火が長時間にわたって打ち上げられるという。すこしぐらい大きな音でも熟睡できる今日この頃の僕なのだが、明日の夜は心配だ。いつかの雷の時のような音にふるえていなければいけないのだろうか・・・?もっとも、逃げ込む所はトラクターの下だって言うのは分かり切っていることだけれどね。「桑原、くわばら・・・・」
8月5日 はれ
ひえぇぇ〜、今日も昨日と同じ気温。犬にとっては受難の季節とはいえ、毎日こんな暑さだとつらい・・・夕べのことだけれど、「だから、すこし涼しいことでもしようじぁないか」と言う御主人の呼びかけに応じて「夕涼み散歩」へ出かけたよ。のんびり、ゆっくりゆっくりと夜のひんやりした空気を身体に受けながら歩くのはとても気持ちが良い。身体までか、心までも涼しくさわやかになっていくような感じがする。御主人は僕に空を見るようにと手を上に上げた。空には満天の星とまでは行かないけれど、かなりの星がきらきら輝いて見えた。御主人は僕に「夏の大三角形」のお話をするんだ。大きく明るく輝く星を3つ、線でつなぐと大きな三角形が出来る。それを「夏の大三角形」というのだそうだ。だけど、犬に星座の噺をしてもわかるわけがない。それに僕達の住んでいる所から星々までは何光年からなん十万光年まで、とてつもない距離がある。犬の寿命はせいぜい14,5年である。それから見たら無限とも言える時間を比較することは出来ない。犬等の動物の寿命が短くてかわいそうだという人がいるかも知れないけれど、みんな、ある限りの時間の中で生きた証を残して行ければいいのだ。生き物というものはすべからく生きている間に生きたという証を後世に残すことが目的なのだと思う。僕だって御主人や家族と一緒に生活したことがその証だよ。そして、それは御主人達家族が生きたという証でもあるんだよ。
※本日のエピソード・・・昨日、御主人が僕に食べさせようと、鰺の刺身をこしらえた残りを煮た。ところが、それをすっかり忘れて腐らせてしまって、ものすごい匂いになってきたので捨ててしまったという。なんともったいないことをするんだ!!僕は犬なので刺身は食べない・・・と思うよ?(食べさせてもらったことがないのでわからないけれど、我が家の先代秋田犬である「まるさん」は刺身を食べなかったらしいので、御主人は「犬は刺身を食べないもの」だと思っているようだ。)
8月4日 はれ
今日の最高気温は33.5度・・・・もうたとえようもないぐらいの暑さだ。たとえば・・・え〜と、今日みたいな日に窓をびっしり閉め切って、ストーブを焚いてコタツにあたり、その中で、煮込みうどんを食べながら、湯たんぽを抱いているような暑さとでもいったらいいのだろうか・・・?、もちろん、いくら人間がおまぬけでも、こんな馬鹿馬鹿しいことをやる人はないだろう・・・・と思う?犬だったに、こんな暑い日は、日陰でじっと耐えているのが懸命な方法だ。ところが、飼い主の中には暑い昼日中に犬を連れて散歩しているのを見かけることがある。いったい何を考えているのだろう?飼い主だって暑いに違いないし、犬にとっては殺人・・・?殺犬的行為だ。僕は断固としてこんな日はトラクターの下に潜り込んで出ないからね。もっと、先に書いたような飼い主が、御主人だっては言っていないけどね・・・・
8月3日 はれ
今日の最高気温は32.5度・・・・。犬にとっては「石川五右衛門の釜ゆでの刑」に等しい熱さ(暑さ)だ。よく熱中症とやらにならないものだと僕自身、犬でありながら感心する。もしかすると犬という生き物は、案外たくましいものなのかも知れない。何しろ御先祖様は春夏秋冬、山の中を走り回って獲物を狩りしていたのだからね。何しろ夏の山の中の暑さと来たら大変なものらしい。御主人の話の受け売りだけれど、「夏の暑い盛りに山の中で仕事などしたら死ぬ一歩手前まで行けそうな感じだった。」と言う。人間でさえこんな風だから、山犬と呼ばれた御先祖様はさぞ難儀なことだったろうと思う。いまでは、犬のほとんどが飼い犬になっていて、ただ黙って食べ物をもらっていればいいだけ(番犬としての仕事もあるけれど・・・)、それに日陰で舌を「ハァハァハァ」と出してだまっているだけでも、ひどい苦しみなのに、御先祖様のたくましさには頭が下がる思いだ。いくら、いまの犬がたくましいなどと冒頭にほざいたけれど、御先祖様にはとうていかなわない、今時の犬なのであった・・・・
8月2日 はれ
僕は「すぐその気になる」タイプのようだ。昨夜もそうだった。御主人が「夕涼み散歩に行こう」と誘いに来たのだけれど、夕方散歩は行ってしまったし、御飯も食べ終わってのんびりしていた所だった。それに、風がぱったりと止んでしまって「暑い」。だから、丁重にお断りをしたんだけれど、御主人が僕をあおり始めた。「さぁ、散歩だ!、夕涼み散歩へ行くぞ!、よし、そら、行くぞ、行くぞ!!」と何度も言う。すると不思議なもので「夕涼み散歩」へ出かけなくてはいけないような気分になってくる。やがて、無性に夕涼み散歩へ行きたいような気持ちになってきて、散歩へ行けるうれしさの余り、ぴょんぴょん跳びはねて、そこいら中を駆け回った。
散歩に出かけてみると、いくらか涼しいように感じた。蛍なども飛び回ったり田んぼの稲にしがみついたりして光ったり消えたりしている。数は少ないけれど、涼しげである。散歩に行って帰っても何もおやつはもらえなかったけれど、何となく満足したような気分になったので、「よし」としようと思う。
「蛍火に つい誘われし 夕涼み・・・・禄食」
8月1日 はれ
僕は犬だから「暑さ」には弱い。今日も気温が31度になったという・・・。僕は朝からトラクターの下に潜り込んでぐったりしていた。御主人の呼びかけにも反応できないぐらいだった。しかし、おやつの匂いには敏感に反応した・・・・朝の9時過ぎには、すでに30度を超えてしまっている。御主人は、この暑さの中で機械を背負って何だかわからない作業を一日中していたようだ。もう水をかぶったように全身が汗で濡れている。犬もああいう風だとすこしは涼しくなるのになぁ・・・と思いながらコンクリートの床にアゴをくっつけたまま、ぐったり・・・いっそ、水でもかけてもらったら涼しく過ごせるだろうか、等々と様々なことを思い考え、ぐったり・・・まるで真夏のアスファルトに落ちているチュウインガムのような状態で、このまま熔けてしまいそうだ。誰か何とかしてくれぇいっ!!