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2002年4月1日発行 No.406 

心の中の距離(金田佐久子)

 ディボーションは開心の祈りから始めます。「あなたがたは・・・神の霊が自分たちのうちに住んでいることを知らないのですか」(コリント一3・16)という聖書の言葉があります。救われるすべての人に与えられる助け主・聖霊はわたしたちの内に共にいて、家族のように対話できる相手として、しかも決して去ることのない永遠の友として、一緒なのです。この方に自ら心を開いて呼び求めて祈り、聖書を自分に語りかけられる声として聴く準備をするのが「開心」です。
 先日ある方とお話しました。「わたしも自分を超えた大きな力みたいなものはあると思う。それでも仏壇に手を合わせ『おじいちゃん、よろしくね』と言って落ち着くのだ」。そのときは何も答えられませんでした。しばらくしてから「ああそうだ。心の中に距離があるのだ」と、気づかされました。目に見えない神は遠く、顔を知っているおじいちゃんのほうがずっと身近なのだ、と思いました。仲の良い夫婦であっても人間である限り、他者を百パーセント理解することは不可能です。この不可能を乗り越えて存在することのできる方、共にいて完全に理解してくださる助け主・聖霊を知ったならどんなに素晴らしく、心強いことでしょうか。聖霊を身近に感じて生きるキリスト者の姿が、何より証になるのではと示されたことでした。 



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