2003年4月1日発行 No.418 

すべての民をわたしの弟子にしなさい(2)(金田佐久子)

 イースターも間近。ヨハネ福音書21章によれば、復活の主イエスはペトロに「わたしを愛しているか」と三度問われた。ペトロも三度答えた、「わたしがあなたを愛していることを、あなたは御存知です」。主イエスは彼に命じた。「わたしの羊を飼いなさい」。この主イエスのご命令を、神学者バルトはこう解釈したという。「ペトロよ、あなたに似た者をつくれ」。子どもは親に似る。容貌だけではなく生き方が似るのだ。親の真似をして育つからだ。わたし自身どんなに親の影響を受けているか。似たくないところまで似ている。こんな自分に「あなたに似た者をつくれ」とは。一瞬困惑する。しかし主は、欠けだらけのペトロであっても(この対話の後、ペトロは他の弟子を気にしてイエスに叱られている)、御自身の羊を託す牧者とされた。主の真実をもって召し、彼を弟子として育てられたからである。主はわたしの欠けをも充分に御存知である。しかも、これらの弱さや欠けに働いて真実を示してくださる。主を知る喜びを分かち合うとき、主のご命令に少しでも従っていることと信じる。

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