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2004年6月1日発行 No.432 

教会の目標について(1)

                            金田 佐久子

こうして、聖なる者たちは奉仕の業に適した者とされ、キリストの体を造り上げてゆき、ついには、わたしたちは皆、神の子に対する信仰と知識において一つのものとなり、成熟した人間になり、キリストの満ちあふれる豊かさになるまで成長するのです。
(エフェソ4・12〜13)


 今年の聖霊降臨節は、5月30日のペンテコステに始まり、21週間に亘ります。聖霊降臨節は「召された神の民、教会と信徒の生命と使命を学ぶ」期間として、聖霊に導かれる「教会の半年」を守るよう勧められています(「新しい教会暦と聖書日課」より)。
 以前書きましたように、この2004年は「教会の本質に立ち帰り活動を見直すチャンスがきた」時として受けとめています。それは、「教会を問う」という大きなテーマになってきます。そこで、今年の年度目標は「教会を建て上げる」としました。単年度でできるなどと考えているわけではなく、意識を向けるために掲げました。
 冒頭の御言葉―今年初めの教会総会でも引用しました―によれば、わたしたち一人ひとりが成熟した人間になることと、キリストの体を造り上げていく、すなわち教会を建て上げていくことは連動しているといえます。しかし、そのことを何によって見出し確認できるのでしょうか。また、わたしたちは成熟した人間になりたいと願っているのでしょうか。
 いくつかの問いに答える前に、共に考えていく手がかりとして、教会の目標の成り立ち過程をごく大雑把ですが、ふりかえってみます。西川口教会の目標は次の六つです。
 1.主日礼拝を大切にする教会へ
 2.聖書に親しみ常に祈る教会へ(祈祷会を大切に)
 3.各自の賜物がよく活かされる教会へ
 4.次世代への信仰の継承
 5.受けるより与える教会へ
 6.地域に奉仕する教会へ
 過去の各年度の総会議案書にあたりました。現在の目標の原型は三枝牧師時代の88年度にあります。その前の87年度は「1.部制を充実した働きとする。2.教会学校の働きを拡大、充実する。3.霊的生活向上のためのプログラムを今後とも積極的に取り入れる。 4.新しい伝道所を生み出す活動。 5.地区諸教会との交流を通して成長する教会をめざす。6.地域社会の中に証する教会の姿勢を確立する。」という、活動を主体とした基本計画でした。88年度には、「1.聖日礼拝を大切にする教会になろう。2.聖書に親しみ、常に祈る教会になろう。3.隣人を愛し、喜びを与える教会になろう」と、教会のあるべき姿を目ざす表現に変わりました。
 89年度には、「1.聖日礼拝を大切にする教会へ 2.聖書に親しみ、常に祈る教会へ 3.受けるより、与える教会へ」と若干変わりました。年度末に三枝道也・育代師の辞任と島隆三・静江師の招聘がありました。
 90年度・91年度は教会の目標はそのままでした92年度に2を訂正し、四つの目標になりました。「2.聖書に親しみ、常に祈る教会へ(祈祷会を大切にしよう) 3.各自の賜物がよく活かされる教会へ」。
 93年度には、1が一部変更、目標がもう一つ追加され、「1.主日礼拝を大切にする教会へ、5.地域に奉仕する教会へ」に。
 94年度にはさらに「4.次世代への信仰の継承」を追加しました。現在の六つの目標を掲げて、今年度は、十年目となるわけです。
 十年は短い期間ではありません。教会の目標が、教会員一人ひとりにとってどのような意義を持ってきたか、目標を達成する具体的な方策は何であるのか、もう少し、深めていきたいと思います。(続く)

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