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2011年 4月 1日発行 No514 

行いをもって誠実に愛し合おう

                            金田 佐久子
 
 3月11日金曜日午後2時46分、いつものように教会堂1階の集会室で仕事をしていました。週報短文を書こうとしていたとき、電話中、大きな地震が起こりました。なかなか揺れが収まらず、時間のたつのが非常に長く感じられました。地震が少し弱くなったとき、玄関のドアを開けたら、教会の隣近所の方々も道路に出てきて、互いに顔を見合わせ、声を掛け合いました。
 その地震が東北地方を中心とする東日本を襲ったことを知りました。マグニチュード9.0を記録した大地震は大津波を引き起こし、太平洋側の東北地方や関東地方の沿岸地域の人々と建物が津波に呑み込まれてしまいました。加えて、福島第一原子力発電所の事故が、放射性物質による汚染の危機をもたらし、人々の不安を増しています。未だに大震災の被害の全容はつかみきれていません。被害のすさまじさに言葉を失い、主の憐れみと慰めを祈るばかりです。このようなことが起こるとは、誰が予想できたでしょう。
 被災者支援の活動は地震発生後早い段階で、公的機関でも、民間団体でも始まり、多様に展開されています。わたしたちは教会として何ができるか、教会だからできることは何かと問いつつ、祈りつつ、日本基督教団や教区・諸教会の取り組みに心を合わせて協力したいと思います。
 日本基督教団では、大震災救援対策委員会が設置されました。被災地の教区と連絡を取り合って、教会の被災状況の確認と今後の対策を協議しています。現在は緊急の支援となりますが、長期的な取り組みも必要になることでしょう。
 今、レント(受難節)の日々を過ごしています。主イエスの受けられた苦難と、十字架の死、そして復活の勝利の出来事を思い巡らしています。わたしたちのために苦しみを引き受けられた主イエスを深く思い、祈りを深めています。
 そして、わたしたちは、3月11日以降、大震災によって打ち砕かれた人々と地域を絶えず心にかけて祈っています。今年のイースター(復活日)は4月24日。このような大きな危機の中で、主の復活を祝うとはどういうことなのか。教会に与えられている希望とは何であるのか。主に祈りながら、御言葉に聴きながら、新しく受け取りましょう。
「イエスは、わたしたちのために、命を捨ててくださいました。そのことによって、わたしたちは愛を知りました。だから、わたしたちも兄弟のために命を捨てるべきです。世の富を持ちながら、兄弟が必要な物に事欠くのを見て同情しない者があれば、どうして神の愛がそのような者の内にとどまるでしょう。子たちよ、言葉や口先だけではなく、行いをもって誠実に愛し合おう。」(ヨハネの手紙一3・16〜18)
 新年度が始まります。主日礼拝の変更や成人科を始めるなどの、新しい取り組みも始めます。置かれたところで、誠実に心をこめて生き、行いをもって愛し合い仕え合うことができるように祈ります。

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