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2011年 12月 1日発行 No522 

神の愛の中に

                            金田 佐久子

 神は、その独り子をお与えになったほどに、世を愛された。独り子を信じる者が一人も滅びないで、永遠の命を得るためである。(ヨハネ3・16)

  アドベントからクリスマスへ
 今年のアドベント(待降節)は11月27日から始まりました。クリスマス(降誕日)は12月25日で固定祝日ですから、数年に一度降誕日が日曜日になるときがあり、今年がその年になりました。
 アドベント第1主日から主日礼拝でアドベントクランツにろうそくを灯していきます。ろうそくの光を見るとき、この闇のような世に光としておいでくださったキリストを思います。
 幼いとき、アドベントのろうそくが1本立てられ、次の日曜日には2本となり、日曜ごとに増えていくのを楽しみにしていました。そしてろうそくが4本立つとクリスマス礼拝を迎えるのです。懐かしい思い出です。大人になり、幼いときのようには心躍らせて待ってはいないことを残念に思いますが、クリスマスの喜びは大人にも子供にも、どんな人にも分け隔てなく、そしてふさわしく、神が与えられると確信しています。

  神は世を愛された
 もう一つ幼いときの思い出を分かち合わせてください。小学3年か4年の頃と思います。教会学校(現在のキッズクラス)の分級では聖書の言葉を暗唱します。御言葉のカードもたくさんいただきました。冒頭のヨハネによる福音書の御言葉もその一つでした。
 担当スタッフから「この御言葉の『世』と『者』のところに自分の名前を入れてごらん」と言われました。こうなるのです。「神は、その独り子をお与えになったほどに、『金田佐久子』を愛された。独り子を信じる『金田佐久子』が滅びないで、永遠の命を得るためである。」自分の名前を入れられて、とても気恥ずかしい思いをしたことを覚えています。それでかえって忘れられない思い出になったのかもしれません。
 やがてそれが真実であると信じる日が来ました。中学3年生のとき、30年前のクリスマス礼拝で、主イエス・キリストがわたしの罪のために死んでくださったこと、それによってわたしの罪は赦され、永遠の命をいただけること、神が永遠に共にいてくださると信じて、洗礼を受け、神の子とされました。
 どうぞ、この文章をお読みになっているあなたも、ご自分の名前を入れて読み替えてみてください。
 この世にあるすべての人を愛してやまない父なる神がおられます。「あなたは滅んではならない!」と、神の愛を知らず生きている一人ひとりのために、神は独り子キリストを世にお遣わしになりました。神の御子キリストが人となって、お生まれくださいました。わたしたちを滅びから救い、神の愛の中に生かし、立たせるためです。それがクリスマスの出来事です。

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