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2012年 1月 1日発行 No523 

御父と御子との交わり

                            金田 佐久子

  今年の御言葉
 主の年2012年を迎えました。
 西川口教会の本年の御言葉は、この上にあるとおり、ヨハネの手紙一第1章3節後半の御言葉を選びました。ヨハネの手紙一は「愛の手紙」とか「交わりの手紙」と呼ばれています。キリストの教会における美しい愛の交わりが語られている手紙です。このように語り始めます。
 「初めからあったもの、わたしたちが聞いたもの、目で見たもの、よく見て、手で触れたものを伝えます。すなわち、命の言について。――この命は現れました。御父と共にあったが、わたしたちに現れたこの永遠の命を、わたしたちは見て、あなたがたに証しし、伝えるのです。――わたしたちが見、また聞いたことを、あなたがたにも伝えるのは、あなたがたもわたしたちとの交わりを持つようになるためです。わたしたちの交わりは、御父と御子イエス・キリストとの交わりです。わたしたちがこれらのことを書くのは、わたしたちの喜びが満ちあふれるようになるためです。」(1・1〜4)
 最初に語り出されている「命の言」とは主イエスのことです。いのちのことば、永遠の命そのものが、目で見ること、手で触れること、聞くことができた人間となられました。歴史的存在となられました。ヨハネの手紙はそのことを証しし、伝えると言います。なによりもまず証ししているのは、父なる神と子であるイエス・キリストとの間にある愛の交わりを目撃した、ということです。それに根ざして教会の愛の交わりが成り立ちます。その交わりに生かされるところ、喜びが満ちあふれるようになります。そのように備えられている喜びにこの年も与かり続けていけますように。

  三位一体の神
 日本のプロテスタント教会の礼拝に出ると、最後にコリントの信徒への手紙二第13章13節による祝福の言葉が告げられることがよくあります。「 主イエス・キリストの恵み、神の愛、聖霊の交わりが、あなたがた一同と共にあるように。」これは三位一体の神による祝福です。神がわたしたちにとって祝福であられるためにも、三位一体の神でいてくださるのです。
 神はお独りですが、孤独な存在ではありません。神は愛です。愛である神はご自身において既に父・子・聖霊の愛の交わりを持っておられます。それと共にわたしたちを愛し、造り、また救われます。その救いの働きにおいても、父・子・聖霊なる神でいてくださいます。ただ独りの神が、神ご自身においても、わたしたちとの関わりにおいても、父なる神、子なる神、聖霊なる神の位置で、それぞれの人格をお持ちになるのです。愛なる神が、わたしたちの神でいてくださることに見えてくる存在の有り様です。愛の交わりを持っておられる神がその交わりにわたしたちを迎え入れてくださるのです。

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