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2012年 9月 1日発行 No531
魂の戸口に立つ主イエス
金田 佐久子
見よ、わたしは戸口に立って、たたいている。だれかわたしの声を聞いて戸を開ける者があれば、わたしは中に入ってその者と共に食事をし、彼もまた、わたしと共に食事をするであろう。(ヨハネの黙示録 3・20)
敬老祝福式にあたり
西川口教会では、毎年9月の主日礼拝において(今年は9日)、満年齢70歳以上の教会員・関係者の方々を覚えて、神の祝福を祈り、お祝いします。礼拝後は、愛餐会のひと時を持ち、喜びを共にします。
高齢社会となった現在は、若々しく元気な高齢者がたくさんおられます。西川口教会でもそうです。
さて敬老祝福式のようなお祝いを他の教会ではどうしているか聞いたことがあります。70歳からお祝いするというのはあまりないようです(75歳あるいは80歳から)。敬老祝福式そのものがない教会もあります。いろいろな考え方があってよいと思います。西川口教会でも、以前、お祝いする年齢を上げようという声がありました。
ただ、詩編にこうあります。
「人生の年月は七十年程のものです。健やかな人が八十年を数えても得るところは労苦と災いにすぎません。瞬く間に時は過ぎ、わたしたちは飛び去ります」(詩編90・10)。
教会の兄姉のなかには、70歳になる前に地上の生涯を終える方もあります。ですから、70年を超えて生かされたことを感謝し、残りの生涯をますます主と共に祝福の中を歩めますようにと、祈り、お祝いする、現在のやり方に至っています。
神の恵みに輝く高齢者がたくさんいる教会、それは教会にとっても大きな祝福です。すなわち、死で終わらない甦りの命の希望に支えられている高齢の信仰者は、若い世代にとっても、世に対しても、永遠なる神の存在を指し示す、力強い証しとなるのではないでしょうか。神を礼拝するために生きている、礼拝に居てくださるだけで大きな励ましとなるからです。体が弱くなり主日礼拝に来られなくなっても、手を合わせ祈ることができ、そのように祈ってくださる兄姉の祈りに教会が支えられていることを覚えていましょう。
イエスと共に食事をする
今月は敬老祝福式に合わせて愛餐会、お祝いの食事の会を持ちます。
教会でも、一緒に食事をする機会がたくさんあります。わたしたちの経験からも、共に食卓を囲むことで親しく過ごせることを知っています。逆に、関係がうまくいっていない人と食事をするのは気まずいことも、わたしたちは知っています。
福音書には、主イエスが弟子たちと、特に罪人や徴税人という当時の社会では除け者にされていた人々と共に食事をし、友となった出来事がたくさん記されています。主イエスは一人ひとりを愛する者として、一緒に親しく過ごすために、訪れてくださいました。
教会の愛餐会は、この主イエスがもたらしてくださった喜びの食卓のしるしなのです。
何よりも、主日の礼拝が、主イエスが人々と共に食事をした、主の招きの出来事そのものなのです。
主イエスは、わたしたちの魂の戸口に立って、心の扉を叩いておられます。心が頑なになっている者に対して、主イエスは忍耐強く扉を叩いておられます。聖霊の神がイエスの声と気づかせてくださいますように。主イエスを迎える喜びを味わうことができますように。
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