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2014年 11月 1日発行 No557 

主が近づいておられる

                            金田 佐久子
 
 あなたがたは、これらすべてのことを見たなら、人の子が戸口に近づいていると悟りなさい。・・・天地は滅びるが、わたしの言葉は決して滅びない。(マタイ24・33、35)

 数年前イスラエルを旅行し、特にガリラヤ湖地方を巡ったとき、「主イエスがここを歩き、この山や丘、湖を眺めておられたのだ。ここで教え、人々を憐れみ、力づけてくださったのだ・・・」と思うと、何とも言えないしみじみとした気持ちになりました。イスラエルには、世界中から巡礼者や旅行者が来ていますので安心して旅ができるように、この景色が変わらずにあってほしいと思いました。そう思いながら一方で心には、冒頭に書いた主イエスの言葉が思い起こされていました。この景色も永遠ではありません。しかし「わたしの言葉は決して滅びない」。
 地震、津波、台風、竜巻、大雨、噴火、と次々と起こる自然災害に心を痛めています。被災された方々に主の助けを祈ります。被害が小さくなるよう、被災後にも必要な助けが届くよう、知恵を尽くして協力することが求められます。それは日頃の地道な取り組みが必要です。
 もう一つ、忘れてはならないのは、聖書は、そのような出来事は神からの呼びかけだと告げていること。冒頭の聖書の「これらすべてのこと」とは、自然災害、戦争のうわさなど、人々を脅かす出来事です。死への不安、滅びへの不安の思いをかき立てられるような出来事が起こったときこそ「わたしが近づいていると悟れ」と、主イエスはわたしたちを招いておられるのです。
 この月は、多くのキリストの教会で、終末の望みのときとして過ごします。西川口教会では11月2日に、地上の生涯を終え神のみもとに召された人々を記念して、召天者合同記念礼拝をささげます。そして今年は、アドベント(待降節)が11月30日から始まります。アドベントは降誕のお祝いに先立って、悔い改めと再臨待望(主イエスが再び来られるという約束を希望として生きること)のときです。それは、完成の時が来るという信仰に生きることです。滅びない主の言葉、だからこそ永遠である御言葉です。今の時を、希望を持って、忍耐して、御言葉に聴いて従う信仰に生きていきます。主は近づいておられます。

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