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2016年 8月 1日発行 No578
神が与えた夢がある
金田 佐久子
7月18日・19日に日本基督教団埼玉地区教師一泊研修会が開催され、参加しました。主題は「説教・新しい言葉で語る」、講師は代田教会牧師の平野克己先生でした。講演でキング牧師の有名な「I
have a dream」(私には夢がある)のスピーチの動画を見せてくださいました。このスピーチ全体を通して見聞きしたのは、わたしは初めてでした。
1963年8月28日、アメリカ合衆国の首都ワシントンDCのリンカーン記念会館前の広場に、アメリカ全土から25万人もの人々が、人種差別撤廃を求めて集まってきました。その日の最後のスピーチで壇上に登ったのは、すでに公民権運動の中心的なリーダーとなっていた、当時34歳のキング牧師でした。この時のスピーチです(現在、インターネットで見ることができます)。
講師は「キングは牧師の子として生まれ育ち、バプテスト教会で説教の言葉を学んだ牧師であり説教者。神の言葉が社会を動かした。これは説教である」と語られました。
8月は特に平和への祈りを深める時です。そして、今、マタイによる福音書の山上の説教から主日礼拝説教をしていることもあり、キング牧師のこの説教から、心に留めたい言葉を分かち合いたいと思います。
“…しかし、いまここで、わたしは、…わたしの仲間たちに言っておかなければならないことがあります。われわれが正当な居場所を確保するそのプロセスにおいて、我々は決して不正な行為に出てはなりません。…われわれは創造的な抗議行動を物質的な暴力に堕落させてはなりません。繰り返し、繰り返し、物質的な力に対して魂の力で立ち向かうというその荘厳な高みを目指していかなければなりません…”(平野先生による翻訳より)
「悪人に手向かってはならない。だれかがあなたの右の頬を打つなら、左の頬をも向けなさい」(マタイ5・39)。「敵を愛し、自分を迫害する者のために祈りなさい」(マタイ5・44)。主イエスの言葉を思い起こします。キング牧師自身も仲間の牧師たちも、脅され、投獄され、命を狙われましたが、この主の言葉に生き、神の言葉を語り続けました。神が与えた夢を確信し、希望を失いませんでした。50年を過ぎた今でも、この説教の言葉は人々の心を動かし続けています。
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