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2017年12月1日発行 No594
賛美のこころ―主が目を留めてくださった!
金田 佐久子
主イエス・キリストのご降誕を祝うクリスマスが近づいてきました。教会ではいつも神を賛美していますが、クリスマスはいっそう賛美があふれます。初めてのクリスマス、救い主の降誕において賛美が満ちあふれていりました。ルカ福音書のクリスマスの賛美をたどりましょう。
ナザレの町に暮らしていたマリアは、天使から突然に「あなたは聖霊によって身ごもり、男の子を産む。その子をイエスと名付けよ。その子は救い主である」と神の御計画を予告されました。マリアは畏れつつ、神の言葉を信じました。マリアはすぐに親戚のエリサベトを訪ねました。エリサベトは高齢でしたが身ごもっていました。彼女の夫のザカリアが「生まれる子は救い主に先立つ者となる」と啓示を受けていました。エリサベトと会ったマリアは、神をほめたたえて言いました。「わたしの魂は主をあがめ、わたしの霊は救い主である神を喜びたたえます。身分の低い、この主のはしためにも目を留めてくださったからです。…」(ルカ1:47〜48)。マリアがほめたたえたのは、「こんな自分をも神は心にかけてくださった」という神の憐れみでした。
やがてエリサベトには男の子が生まれました。夫ザカリアは天使から神の啓示を受けたとき、それを信じられなかったので、口がきけないようにされていました。ザカリアは子の名前を付けるとき、神から示されたとおり「ヨハネ」と板に書きました。そのときザカリアの舌がほどけ、彼は神を賛美しました。「ほめたたえよ、イスラエルの神である主を。主はその民を訪れて解放し、我らのために救いの角を、僕ダビデの家から起こされた。…」(ルカ1・68〜69)。ザカリアは旧約の昔から約束されていた神の救いの実現を望み見て喜びの声をあげました。
マリアの夫ヨセフは住民登録のために身重のマリアをつれてベツレヘムに来ました。マリアはその町で月が満ちて男の子を産みました。その地方で、羊飼いたちが夜通し羊の群れの番をしていました。そこに天使が現れ、羊飼いたちに救い主の誕生を告げ知らせました。「恐れるな。わたしは、民全体に与えられる大きな喜びを告げる。今日ダビデの町で、あなたがたのために救い主がお生まれになった」(ルカ2・10〜11)。この天使に天の大軍が加わり、神を賛美して言いました。「いと高きところには栄光、神にあれ、地には平和、御心に適う人にあれ。」(ルカ2・14)。この天使の賛美を改革者ルターはこう語っています。“世が軽蔑し、見ようとも、知ろうともしなかったこの降誕を、天において神は天使の合唱をもってことほがれました。天使たちは歓喜のあまり、じっとしていられなくなり、地の人にこれを伝えずにはおれませんでした。天使たちは羊飼いに「大きな喜び」の訪れを告げ知らせました。このことはわたしたちにとっても大きな慰めです。世が軽蔑したものは天使たちにたたえられました。…”(「クリスマス・ブック」より)。
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