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2018年10月1日発行 No604 

「わたしはあなたたちを造った」

                            金田 佐久子

 9月4日・5日は強い勢力で日本に上陸した台風21号により、また9月6日に起きた北海道胆振東部地震により、大きな被害がありました。痛みを負った人たちに、希望と平安と癒しがありますように、支援と復旧が迅速に進められますようにと、祈ります。
 今年は、既に6月の大阪北部地震、7月の西日本豪雨と、大きな災害が続いており、心が痛みます。
 9月11日で、東日本大震災から7年半が経ちました。8月時点で、全国の避難者数は5万8千人とのことです。復興への道のりはまだまだです。
熊本・大分地震については10月14日で2年半が過ぎようとしています。日本基督教団では、熊本・大分地震被災教会会堂等再建支援募金に取組んでいます。再建を果たした教会もありますが、諸事情により、思うように進んでいない教会もあります。
 主なる神が苦しむ人と共に苦しみ、支えてくださることを信じています。わたしたちも共に重荷を担うことができますように、祈りを合わせています。
 9月9日は敬老祝福礼拝と愛餐会でしたが、その前の週に、台風21号と、北海道の地震と災害が立て続けに起こり、心を痛めている中で迎えた敬老祝福礼拝でした。災害は来るものであり、まことに、明日の命も分からないのが人間です。西川口教会では、70歳以上の方々を敬老祝福の対象者として、礼拝の中で主の祝福が豊かにありますようにと祈っています。ですから、「70年の歳月を、よく生きて来られました。神がよく生かしてくださいました」との思いで過ごしました。
 敬老祝福礼拝では、対象の方々に講壇の近くに進み出ていただいて、牧師が聖書朗読をして、祝福をお祈りしています。今回は、旧約聖書のイザヤ書第46章3節・4節の御言葉を皆様に贈りました。主なる神が、神の民に語りかけている言葉です。こういう言葉です。

わたしに聞け、ヤコブの家よ
イスラエルの家の残りの者よ、共に。
あなたたちは生まれた時から負われ
胎を出た時から担われてきた。
同じように、わたしはあなたたちの老いる日まで
白髪になるまで、背負って行こう。わたしはあなたたちを造った。
わたしが担い、背負い、救い出す。

 聖書の神は、天地を創造されたお方です。この神を信じるとは、あなたもわたしも含めてすべての人が、神に造られた神の作品であると信じることです。人を造られたお方は、白髪になるまで「わたしが担い、背負い、救い出す」と力強く約束してくださいます。人が善い行いをしたから救い出すのではなくて、神は、御自分がお造りになった人をどこまでも愛し、共に生きると決断されたから、救い出してくださるのです。
 旧約聖書の創世記第1章には、神が人をご自分にかたどって創造され、男と女に創造され、さらに人を祝福された、と語られています。人は本来、神に祝福されている存在なのです。あなたもわたしも、存在が肯定されています。「あなたは生きていてよい」と神は言ってくださいます。神にかたどって創造されたとは、人格を与えられたということ。言い換えると、愛することのできるように造られた、ということです。ですから、神の祝福を受けた者は、神の愛に応えて、神を愛し、隣人を愛して生きます。愛されるために生まれ、愛するために生かされています。

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