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2020年7月1日発行 No.625 

生ける神に「今日」聴こう

                            金田 佐久子

 兄弟たち、あなたがたのうちに、信仰のない悪い心を抱いて、生ける神から離れてしまう者がないように注意しなさい。あなたがたのうちだれ一人、罪に惑わされてかたくなにならないように、「今日」という日のうちに、日々励まし合いなさい。(ヘブライ3・12〜13)

 緊急事態宣言は、埼玉県において5月25日に解除されて、西川口教会は6月7日から主日礼拝を再開することができました。振り返ってみれば、4月12日のイースター礼拝から5月31日のペンテコステ礼拝まで、約2ヶ月間、礼拝堂の礼拝をお休みしたことになります。
 今年のペンテコステ礼拝は、教会創立70周年特別礼拝として前任者の島隆三先生に説教をお願いしており、ペンテコステ礼拝の前日には一日教会アシュラム(祈りによって祈りを学ぶ集会)も島先生にご指導いただく予定でしたが、やむなく中止となりました。島先生には今月号に説教「聖霊を求めよう」をご寄稿していただき、感謝に堪えません。
 今年の教会アシュラムはできませんでしたが、祈りのファミリー(小グループ)を新しく作ります。聖霊を求めるとは、祈りです。聖霊に導かれるとは、祈りと御言葉を通してなされることです。何よりも主日礼拝で養われ、さらに一人一人が日々の祈りで御言葉に聴いて、祈ります。「今日」とは神の声を聴き、永遠に変わらない神のみ言葉に触れる「とき」。いつも新しく神の言葉に聴く「今日」を生きていきます。私たちはファミリーのメンバーのために祈ることで励まし合います。こうして「罪に惑わされてかたくなにならないように」生かされます。祈りのファミリーにぜひ参加してください。
 主日礼拝を再開するにあたって、新型ウイルス感染防止に努めなければならないことは当然です。私たちは「神様、ウイルス感染からお守りください」と祈りますが、祈ればウイルスに感染しないのか、そうではありません。人が集まる以上、当局からの情報や要請をよく理解して、できるだけの努力をします。
 けれども、私たちにとって支えとなり、力となるのは「生ける神」がいてくださることです。この方が人の思いを超えて共にいてくださる、この方が世界も歴史も治められると知っていることです。冒頭の聖書の言葉の通り、生ける神から離れる人が一人でもあるならば、それはその人にとって、教会にとって、痛みとなります。ですから注意して、生ける神が共にいてくださることに、目を注ぎ続けましょう。
 6月7日の礼拝では、2ヶ月ぶりに、教会の兄姉と顔と顔とを合わせることができた喜びをひしひしと感じました。声を合わせて共に賛美でき、うれしいことでした。牧師は説教壇から皆様のお顔を拝見し、じっと目を閉じて聞き入る人、うなずいてくれる人、心の中で応答していることを感じ取って、御言葉を語る喜びを味わっていました。「今日」という日の礼拝はかけがえのない時なのだと、恵みを新たにしました。一方、まだ新型ウイルス感染は続いているので礼拝を休んでいる人もいることも、心に留めています。
 私たちは「兄弟たち」と呼びかけられています。同じヘブライ人への手紙第2章では、主イエス・キリストが私たちを「兄弟と呼ぶことを恥としない」で、「ここに、わたしと、神がわたしに与えてくださった子らがいます」と言ってくださいます。私たちは、主イエスに「兄弟姉妹よ」と呼ばれている神の子たちなのです。

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