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2025年12月1日発行 No.690

私たちを豊かにするキリストの貧しさ

                            金田 佐久子


 わたしは裸で母の胎を出た。
 裸でそこに帰ろう。…(ヨブ記1・21)
 主は豊かであったのに、あなたがたのために貧しくなられた。それは、主の貧しさによって、あなたがたが豊かになるためだったのです。(コリント二8・9)

 キリスト教の読書情報誌・月刊『いのちのことば』を毎月読んでいます。2025年の毎号の表紙は「ニューボーンフォト」で、かわいい赤ちゃんの写真で飾られていました。「ニューボーンフォト」とは、生まれて28 日以内の赤ちゃんを母の胎内にいた時のようなイメージで、おくるみで包み、アートに表現する写真で、欧米で広まり、日本でもここ5年ほどで浸透してきた新しい記念写真です。赤ちゃんの写真を見て、キリストも、赤ちゃんとしてお生まれになられたと、思いました。
 今年のクリスマス、年末が近づきました。2025年を振り返り、新しい年への希望を思い巡らす頃となりました。
 西川口教会ではこの年、教会員のお子さんの新しい命の誕生を祝いました。一方、地上の生涯を終えた人との別れもありました。この数年は神のみもとに召される人、施設入所や入院する人が続いております。
 日本基督教団では2024年元日の能登半島地震、その被災地に同年秋の豪雨でも被災した教会の会堂再建の支援募金を続けています。被災教会と地域支援のボランティアも折々に派遣されています。
 世界を見れば、気候の変動の影響は各地で見出されます。ロシアとウクライナの戦争は終わらずにいます。この原稿を書いている時点では、ガザの停戦は持ちこたえています。日本ではこの秋、初めての女性首相が誕生しました。国の指導者、政治を司る方々には、貧しくされている人々を顧みていただきたい。国内外で差別と迫害に苦しむ人々に、平和がありますように。すべての戦争や暴力が終わりますように、平和のために共に力を合わせて働くことができますように。
 祈りつつ思い巡らす中で、冒頭の聖書の言葉を思い起こしました。
 クリスマスは、神の独り子である方が人としてお生まれになった出来事です。イエスはナザレでお育ちになり、大工となられました。時が来て、家族と別れ、故郷を離れ、弟子を招き、神の国の福音を告げ知らせられました。やがて人の罪を負われ、十字架に上げられたとき、イエスは裸同然でありました。聖書は「私たちを豊かにするために、主イエス・キリストは貧しくなられた」と語ります。神の無尽蔵の愛、死に勝利する命の祝福、神の子とされ、溢れるほど恵みを受けている私たち。私たちを豊かにするため、神の独り子が、貧しい夫婦のもとに赤ちゃんとなってお生まれになりました。
 メリークリスマス!

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