2023年8月27日(日) 聖霊降臨節第14主日
礼拝順序
黙 祷
招 詞 詩編124:8
賛 美 352
主の祈り
交読詩編 詩編42:1~7a
祈 祷
使徒信条
聖 書 ヨハネの手紙一第4章9~15節
説 教 「父・子・聖霊の神を信じる」
賛 美 549
感謝祈祷
頌 栄(讃美歌) 24
祝 祷 (コリント二13:13)
説教要旨
原則として月に一度、日本基督教団信仰告白〔以下、教団信仰告白〕に沿って説教を始めております。本日は、教団信仰告白の前半部分の第2段落の最初の文章を見ていきます。「主イエス・キリストによりて啓示せられ、聖書において証せらるる唯一の神は、父・子・聖霊なる、三位一体(さんみいったい)の神にていましたまふ」。聖書の神は、父・子・聖霊の三位一体の神であられる、これが中心です。その神をどのようにして知ることができるか。「キリストによりて啓示せられ」、です。つまりキリストによるほかないということ。次いで、この神は「聖書において証せらるる唯一の神」であられます。聖書全体が、神が唯一のお方であることを証ししておられるのです。
キリストによらなければ神とお出会いできない。これは、ヨハネによる福音書に証言があります。「いまだかつて、神を見た者はいない。父のふところにいる独り子である神、この方が神を示されたのである」(ヨハネ1:18)。主イエス・キリスト自ら、次のように証ししておられます。「わたしは道であり、真理であり、命である。わたしを通らなければ、だれも父のもとに行くことができない」(ヨハネ14:6)。「わたしを見た者は、父を見たのだ。…わたしが父の内におり、父がわたしの内におられると、わたしが言うのを信じなさい。もしそれを信じないなら、業そのものによって信じなさい」(ヨハネ14:9、11)。人はそのままで神を知ることはできません。神ご自身が神を啓示してくださらなければ、神を知ることができません。神の啓示はイエス・キリストです。
この神が、父なる神として、子なる神として、聖霊の神として私たち人間に出会ってくださっています。人格と同じように、父、子、聖霊というあり方で、互いに愛し合っておられます。愛とは、愛する者と愛される者との関係において成り立ちます。神が愛であるとは、神ご自身の中に愛の関係が成り立っているということです。御父は御子を愛し、御子は御父を愛し、聖霊の神が行き交っておられます。ヨハネの手紙一第1章3節に「わたしたちの交わりは、御父と御子イエス・キリストとの交わりです」とありますが、教会の交わりに生きるとは、神ご自身が互いに愛し合っておられる、その愛の交わりに招き入れられることです。
「愛する者たち、互いに愛し合いましょう。愛は神から出るもので、愛する者は皆、神から生まれ、神を知っているからです」(7節)とあります。神ご自身の中に互いに愛し合う関係が成り立っています。ですから、神にかたどって人が創造されたとは、人は本来、神を愛し、神に愛され、隣人を愛し、隣人から愛されるように造られているということです。
ところが、現実を見ればわかるように、人間同士の愛は破れています。壊れています。自分の人生を振り返ってもそうです。そのように愛が破れてしまい、神を愛することも、隣人を愛することもできなくなっている私たちのために、「神は、独り子を世にお遣わしになりました。その方によって、わたしたちが生きるようになるためです。ここに、神の愛がわたしたちの内に示されました」(9節)。「わたしたちが神を愛したのではなく、神がわたしたちを愛して、わたしたちの罪を償ういけにえとして、御子をお遣わしになりました。ここに愛があります」(10節)。私たちが神を愛し、互いに愛し合って生きるようになるために、神の御子が来られ、命を献げて私たちの罪を償ってくださいました。聖霊の神が、私たちに主の救いを、イエスが主であると信じさせてくださいました(コリント一12:3より)。父・子・聖霊の神を信じるとは、私が神に知られ、愛され、どこまでも赦されていると信じることなのです。神の愛と救いこそ確かなことなのです。