2025年6月8日(日) 聖霊降臨節第1主日・聖霊降臨日
ペンテコステ礼拝順序
黙 祷
招 詞 詩編124:8
賛 美 346
主の祈り
交読詩編 詩編51:12~19
祈 祷
賛 美 345
日本基督教団信仰告白
聖 書 ヨハネによる福音書第14章15~21、25~27節
子ども説教
説 教 「この方は真理の霊」
〔使徒信条による説教〕
賛 美 342
聖 餐 81
感謝祈祷
頌 栄(讃美歌) 28
祝 祷 (コリント二13:13)
〔礼拝音声は聖餐部分をカットしています〕
〔説教要旨〕
使徒信条による説教は、第3部(聖霊の神への信仰告白)に入ります。ところで「我は聖霊を信ず」のあとには「聖なる公同の教会、聖徒の交はり、罪の赦し、身体(からだ)のよみがへり、永遠(とこしへ)の生命(いのち)を信ず」と続いているので、聖霊の神がどういう神か言われていない、と思われるかもしれません。ヨハネ福音書第3章にこうあります。「風は思いのままに吹く。あなたはその音を聞いても、それがどこから来て、どこへ行くかを知らない。霊から生まれた者も皆そのとおりである」(ヨハネ3:8)。確かに、風の始まりも終わりも、風そのものも私たちの目には見えません。しかし、木々の枝が揺れ、草花がそよぎ、体に風を感じて、風が吹いていることは分かります。聖霊のお働きもそれに似ているのです。聖霊そのものは見ることも触れることもできません。けれども、聖霊のお働きを見ることができます。使徒信条の第3部で信仰告白されている事柄も、聖霊のお働きによることなのです。
本日は今年の聖霊降臨日。聖霊降臨日の出来事を記念します。今朝は、ヨハネ福音書第14章の主イエスのお言葉に聴いて、聖霊がどのような神であられるかを知りたいと思います。
「わたしは父にお願いしよう。父は別の弁護者を遣わして、永遠にあなたがたと一緒にいるようにしてくださる。この方は、真理の霊である。…この霊があなたがたと共におり、これからも、あなたがたの内にいる…」(16~17節)。
聖霊の神は、父なる神によって派遣されるお方です。「別の弁護者」と呼ばれています。「弁護者」と訳された言葉は、「助け主」「慰め主」と訳されることもあります。「別の」と言われるのは、主イエスご自身がまず私たちの「弁護者」であられるからです。キリストに並ぶ「弁護者」として、聖霊が来てくださるのです。
聖霊は「真理の霊」です。ヨハネ福音書では「真理」とはイエス・キリストを指しています(ヨハネ14:6)。ですから、聖霊はキリストの霊です。三位(さんみ)一体(いったい)の神ですから、父と子と聖霊は、バラバラではなく、一つでいらっしゃいます。聖霊は神の霊、キリストの霊なのです。その聖霊は、永遠に一緒にいてくださいます。共におり、私たちの内にいてくださいます。
こうして主イエスは弟子たちに、聖霊が遣わされることを予告されましたが、そのことは旧約聖書で預言されていました。
「しかし、来るべき日に、わたしがイスラエルの家と結ぶ契約はこれである、と主は言われる。すなわち、わたしの律法を彼らの胸の中に授け、彼らの心にそれを記す。わたしは彼らの神となり、彼らはわたしの民となる。そのとき、人々は隣人どうし、兄弟どうし、『主を知れ』と言って教えることはない。彼らはすべて、小さい者も大きい者もわたしを知るからである、と主は言われる。わたしは彼らの悪を赦し、再び彼らの罪に心を留めることはない」
(エレミヤ31:33~34)。聖霊はキリストの霊と申しました。ヨハネ福音書第1章には、キリストは、神の言(ことば)だと記されています。聖霊が降るとは、神の言であるキリストの霊が内に宿ってくださること。そのとき、その人は「イエスは主である」と信仰の告白をすることになるのです。私たちはそこに聖霊のお働きを見ます。聖霊降臨によって旧約の預言が成就しました。
「弁護者、すなわち、父がわたしの名によってお遣わしになる聖霊が、あなたがたにすべてのことを教え、わたしが話したことをことごとく思い起こさせてくださる」(26節)。聖霊によらなければ、だれも、主イエスの言葉を理解することはできません。
聖霊の神をほめたたえ、呼び求めます。