総報酬制の導入
 健康保険・厚生年金は、平成15年4月から総報酬制となります
総報酬制の把握(3点)
 この総報酬制は「月額給与」からも「賞与」からもに同じ保険料率を乗じて保険料を徴収する。

 総報酬制は「月額給与」と「賞与」を合わせて「平均標準報酬月額」を算出し、年金額を計算します。

 総報酬制は「月額給与」「賞与」とを合わせて「総報酬月額相当額」を算出し、在職老齢年金を計算する。
標準報酬月額標準賞与額について
 標準報酬月額の決定の仕組みは、今までと変わりませんが、総報酬制導入後の定時決定(算定)は、4,5,6月の給与をもとに決定されます。そして、その年の9月から翌年の8月までの標準報酬月額になります。

 標準賞与額は、賞与が支払われた月に標準賞与額を決定します。
・標準賞与額は、その月に支払われた賞与の1,000円未満を切り捨てた額となります。
・1回の標準賞与額は、
年金は150万円を上限、健保は200万円を上限とします。
賞与の保険料率総報酬制導入前後の比較
総報酬導入前 総報酬導入後
厚生年金保険料 0.5%(特別保険料) 13.934%(折半)
16・10・01現在
健康保険料 0.3%(特別保険料) 8.2%  (折半)
総報酬制導入後の保険料の計算方法
被保険者の標準報酬月額に保険料率を乗じる(導入前)

健康保険の保険率  8.5%
厚生年金保険の保険率  17.35%
             
被保険者の標準報酬月額および標準賞与額に保険料率を乗じる(導入後)

健康保険の保険率  8.2%      (上限は200万円)
厚生年金保険の保険率  13.934% (上限は150万円)
16・10・1現在

介護保険第2号被保険者については この料率に介護保険料率を上乗せした率を標準報酬月額および標準賞与額に賦与されます。
標準賞与額
 
・標準賞与額は、賞与を支払いのたびに、被保険者ごとに「標準賞与額」を社会保険事務所へ届出をします。
 この届出によって記録された標準賞与額は「年金」「在職老齢年金」の計算の要素となります。
 納付は、支払われた月の翌月末日までに納付します。
年金はどうなる
在職老齢年金は、平成16年4月から総報酬制導入後の計算に変わります。
 ただし、平成16年4月の在職老齢年金の計算には、平成15年5月〜平成16年4月までの「標準報酬月額」「賞与」が影響します。

年金額の計算は、昭和18年5月2日以降生まれの人が、4月も被保険者であった場合は、総報酬制を使った年金計算が、一部始まります。