インドネシアだより

ジャカルタ便り(1)4.15.2005    古明地哲人 

JICA専門家(環境管理)として昨年9月にジャカルタに赴任しました。大原さんからジャカルタ便りを書きなさいとのことで気軽にお引き受けしましたがなかなか筆が進まず、今日に至りました。ジャカルタに来て早、半年が過ぎましたがこの間のこと、先ず仕事とは関係の無い感想をお送りしたいと思います。12月ごろまではあまり雨も降らず、来る日も来る日も良い天気で、目の周りの景色はみどり豊で強い日射ですから、毎日が夏日みたいなもので、さっぱり季節が進みません。これは時間が止まっていてなかなか年取らないかもしれないと思いました。

街路樹は大きく、緑が濃く、またところどころには宮崎県の檳椰樹の親分みたいなのが多種類、多数あり、自然豊かでさすがに熱帯だなーと感心していました。

 ところがジャカルタの都心部に入ると車ばかりで、混雑するとさっぱり動かず、ひどい交通渋滞で、インドネシア語の最初は混雑(banyak, macet)から覚えたくらいです。前任者からジャカルタは車しか移動手段が無いので先ず、真っ直ぐ、右、左を覚えろと言われましたのでこのあたりはすぐ覚えたのですがその後が続かないのです。読書100辺、意おのずから通ず とかいって何回も苦心して覚えれば知識、言葉はだんだん上達するものだということでしょうがこれはあまり真実ではないと分かりました。何回繰り返しても覚えないのです。こんなはずは無いと思って苦心しても覚えない、諦めてしまえばいいのですが、何事も優柔不断で決断が遅いので、簡単に諦めるわけにもいかないのです。

 都心部はひどい交通渋滞を起こすことがしばしばですので、自動車による大気汚染はかなりなもので世界の大都市の中では三指(メキシコシティ、バンコク、ジャカルタ)に入るひどさだとどこかに書いてありました。

 この車の大洪水の中で、その8から9割は日本車なのです。ジャカルタの自動車走行は左走行で日本の場合と同様ですから、これは自分も運転できるかと思いたがりますがとんでもありません。ほとんど信号が無く、方向転換はロータリーか、とっさの鼻先突っ込みのタイミングとで行うわけです。ですから、ジャカルタのドライバーの腕はかなりなもので、その証拠には、比較的車がきれいなのです。衝突事故が頻発しても不思議ではないのですが、目玉がつぶれたり、バンパーがへこんだりという車はあまり見かけません。でも車の運転についてはすぐ諦めという決断が出来ました。

 また、オートバイが多く走っています。その上、オートバイは2人乗りは普通、多いときは3人も4人も乗っているのです。これら丈夫なオートバイもほとんど日本ブランドですので日本企業も外国でこんなにも奮闘しているのだと大いに感心しています。

 でもそれだけに、ジャカルタの大気汚染に日本車が相当に寄与しているということもありそうで簡単に喜ぶわけにも行きません。今回はイントロでこの辺にさせていただき、いつになるか分かりませんが次回をお届けしたいと思います。

 

 

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