中日環境化学連合シンポジウム報告

                           松本光弘(奈良県衛生研究所)

1020日から1024日まで、中国北京で開催されました「中日環境化学連合シンポジウム」に参加いたしましたので、その概要をお知らせいたします。

本シンポジウムは秋田で開催された大気環境学会と丁度日程が重なり、どちらに参加しようかと迷いましたが、5年ほど北京に行っていないことと、JICAの短期専門家として2ヶ月間滞在した中日友好環境保護センターで開催されることから、北京のシンポジウムに参加することにしました。ただ、全環研の酸性雨部会の委員会が学会の前日にあることから、非常に強行的に19日に奈良から秋田へ行き、委員会に出席して、翌日秋田から羽田、羽田から成田へ向かい、丁度大型台風が来ていたことから、午後5時発の飛行機が1時間遅れで出発し、北京に着いたのは9時で、北京空港もずいぶんと綺麗になっていました。

本シンポジウムは日本環境化学会と中国化学会の環境化学部会との共催で、中日友好環境保護センターで行われました。日本からは約100名、中国からも約100名程度参加しました。日本からは国立環境研究所と大学からが主で、地研からは大阪府の奥村さん(夫婦で参加)、三重県の高橋さん、加藤さん、埼玉県の渡辺さんら、が参加しました(名前が漏れた方ごめんなさい)。この開催されました中日友好環境保護中心(写真1)は日本が援助して建てた国立の環境研究所で、中国の環境研究の中心的研究所で、JICAが資金面で援助して運営しています。私も1998年に2ヶ月間この研究所でJICAの短期専門家として滞在したこともあって、多くの中国の知人に再会することを楽しみにしていました。今回シンポジウムの学会長の全浩先生は、1992年に初めて私が中国の重慶で中日友好の環境シンポジウムでお会いして以来、長年親しくしていただき、5年ぶりの再会いたしました。

シンポジウムは国環研の合志理事長の挨拶から始まり、日本から国環研の森田先生、東北大の彼谷先生の記念講演があった。本シンポジウムでの一般発表は主に有害物質に関する発表が多く、日本、中国とも大学院生の英語での発表が多く見られた。やはり、これからの若い学生は、日本国内だけではなく広く国際的な発表に慣れることが必要と思います。また、会場では国環研から天津日中大学院へ赴任されている福山先生にお会いでき、私の発表(全環研3次の乾性沈着調査)についてもコメントをいただきました。

神戸のJICA研修と新潟の専門家会議で会ったZheng Haohaoがこのセンターにいることから三重県の加藤さんらと一緒に夕食に鍋料理(日本風シャブシャブ)に誘ったが、反対に招待され大変恐縮しました(写真2)(このお返しは新潟でします)(この鍋料理(日本風しゃぶしゃぶ:刷羊肉(シュワヤンロウ))は私の北京での一押しで、通俗的な北京ダックよりもはるかに安くかつおいしく、日本人に絶対に合うと思います)。また、夜は懇親会で京劇や雑技団が混ざったショウが見られるレストランで行われ、非常に楽しむことができた。

加藤さんには共同研究をされている北京大学に案内していただきありがとうございました。ミーハー的に大学生協で北京大学と名前の入ったトレーナーを買いました。

最終日は長城、故宮、十三陵の見学があり、真青に澄んだ秋の北京で中国3000年の歴史の雄大さに感激をしました(冬のどんよりと濁った空とは対照的です)。

色々とありましたが、今回のシンポジウム実行委員長「国環研の西川さん」大変ありがとうございました。

 

写真はこちらです。 http://album.nikon-image.com/nk/NAlbumPage.asp?un=57256&key=460067&m=0

 

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