霧に関する研究者、技術者の皆様

 

井川です。

7/25から7/30まで霧に関する国際会議が、ドイツのミュンスターで開かれましたのでご報告します。

今回の国 際会議は36国から140人の参加がありました。会の最後の最後に、私から10分ほど、

次回2013年の横浜でのコ ンファレンスについて紹介しましたが、皆さんから期待されていま す。

2016年の開催国はポーランドに決まり、2019年は トルコが立候補しています。

今回の参加者の中でドイツを除き一番多かった国は、これまでほとんど参加の無かった中国からで12人です。

ちなみに日本は6人(敬称略=東大植松、大阪府立大竹中、早稲田大河内、富山県立大渡辺、日本原子力開発機構 堅田、および私)で、

韓国や台湾もそれぞれ5人位の参加があ りました。

会の最後のワークショップでは、霧に関する世界的なデータベースを作ろうという話も出ています。

出席者の一人である堅田さんから報告を書いて頂きましたので、写真とともにお送りします。

写真は、会場となったミュンスター大学のお城とレセプションの様子(このとき既に帰国された渡辺さんを除く

日本からの参加者全員と新たにScientific Committeechairとなったコロラド州立大学のJeffrey Collett教授)です。

3年後の国際会議日本開催に向けてご協力よろしくお願い致します.

なお、お知り合いにご興味をお持ちの方がいらっしゃいましたら、

お名前、御所属、メールアドレスを私までご連絡ください.

 

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5International Conference on Fog, Fog Collection and Dew報告

日本原子力研究開発機構 堅田 元喜

 本会議は、霧・霧水沈着・露を扱う唯一・最大の国際会議であり、世界各国の研究者間の情報交換を目的に、3年おきに開催されている。今回の会議は、ETH Zürich(スイス)のWerner Eugster博士をScientific Committee Chairとして、Münster大学(ドイツ)のOtto Klemm博士がホストを務めて、ドイツのMünster大学で開催された。会議では、150件あまりの霧・霧水沈着・露に関する研究発表が行われ、発表件数はチリで開催された前会議に比べて30件ほど増加した。本会議への日本からの参加者は6人であった。

 会議における研究発表は、「霧の化学」、「霧の物理」、「霧のリモートセンシングおよび交通システムへの影響」、「露」、「霧と植生との相互作用」、「霧水捕集」、「都市の霧および霧の経年変動」および「霧のモデリングと予測」のセッションに分けられ、各テーマについて世界各国から集まった有識者による口頭発表とポスター発表が行われた。特に、「霧の化学」と「霧と植生との相互作用」に関する発表件数が多く、人間活動に起因する大気中汚染物質が陸域生態系へ与えるインパクトに世界的に注目が集まっていることが伺えた。前者については、Colorado大学(米国)のJeffrey Collett博士による霧の化学の概観に始まり、富士山を含めた世界各国の山岳地帯で採取された霧中物質濃度に関する研究発表が多く見られた。後者については、渦相関法や林外雨・林内雨法や水の安定同位体を用いた植生への霧水沈着量の観測研究に加えて、植生への霧水沈着量をモデルによって推定する数値研究が増えてきている印象を受けた。「霧水捕集」のセッションでは、前会議までのScientific Committee ChairであったRobert Schemenauer博士を中心に、霧が多発する南米や中東、スペイン等の海岸および山岳地域において、霧水捕集ネットで利用可能な水資源を捕集する研究が報告された。「露」のセッションでは、古くから研究がなされている乾燥・半乾燥地域の水資源としての露捕集に関する研究に加えて、露の化学や植物葉での露の形成なども議論された。

 「霧の物理」と「都市における霧と霧の経年変動」のセッションは本会議で新たに加わったセッションであり、「霧のリモートセンシングおよび交通システムへの影響」のセッションとともに、霧が及ぼす交通視環境への影響が世界的に注目を集めていることを感じた。例えば、Environment Canada(カナダ)のIsmail Gultepe博士は、霧だけでなく氷霧含めたカナダの寒冷地での総合的な観測から、霧水量または氷含水量と数濃度を用いて、視程を高精度で計算できる新しい式を提示した。

 また、本会議には中国海洋大学(中国)のGang Fu博士を始めとする中国の研究グループからの参加者が多く見られ、中国の黄海沿岸や内陸部に発生する濃霧の観測研究や、気象モデルやLES (Large-Eddy Simulation) を用いた霧の発生・消散に関する数値研究が精力的に行われていることなどを知った。

 

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    「霧と露の国際会議」2013年に日本で開催

 

   井川です.201065日に、霧と露の国際会議日本開催に向けて第一回 実行委員会を開きました.

ドイツでの国際会議の最後に、日本開催に関して紹介することになっています。

実行委員会のことも紹介しますので、

実行委員としてご協力頂ける方はお名前と御所属を英語と日本語で、お知らせください.

 

なお、実行委員としての具体的な仕事は20122013年 に入ってくると思われ、

仕事は主に学会開催時の運営と事前の募金活動です.

仕事の分担については、多くの方の御協力で、それぞれができることを無理の無い範囲で、と考えています.

よろしくお願 い致します.

221-8686 横浜市神奈川区六角橋3-27-1

神奈川大学工学部物質生命化学科

井川 学  Tel.:045-481-5661  ex. 3880Fax: 045-491-7915

E-mail: igawam01@kanagawa-u.ac.jp

 

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霧や露に関心を持つ研究者および技術者の皆様へ

井川です.第5回霧と露に関する国際会議が本年7月下旬にドイツで開催されますが、

その前に第6回国際会議主催国としての第一回実行委員会を以下の要領で開催したいと思います.

関心を持つすべての皆さまにご出席及びご協力をお願いいたします.

ただし、交通費等は全く出せませんので遠方の皆様のご出席は難しいと思いますし、

当日のご予定のある方もいらっしゃると思いますので、委員会議事録は全ての皆様に後日お送りします.

ご欠席の方からもご意見等を頂きましたら幸いです.

 

霧と露の国際会議日本開催第一回実行委員会

開催日時:201065日(土)330

場所:KUポートスクエア演習室1

(横浜高速鉄道みなとみらい線みなとみらい駅下車徒歩約2分:

http://www.ku-portsquare.jp/about/access.html)

 65日スケジュール

  330500 第一回実行委員会

   500600 開催予定地赤レンガ倉庫近辺の視察

   600730 懇親会(可能な方のみ:一人予定5000円程度実費徴収)

 

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2010年、ドイツで開催される第5回霧の国際会議の

要旨提出締め切り日についてお知らせします.

 

国際会議のWebサイトを見ますと3つの締め切り日が示してあります。

この違いについて問い合わせがありましたので、ドイツの実行委員長のクレム教授に問い合わせたところ,

以下の返事がありました。

前回は121日までとご連絡しましたが,331日まで発表は受け付けられます.

是非,多くの皆様が発表されますようお願いします.

お知り合いの方で興味をお持ちになりそうな方がいらっしゃいましたら,ご紹介ください.

なお、発表のためには400字以下の概要を作成して、

国際会議のサイトhttp://www.fogconference.org/ から申し込む必要があります。

The early bird abstract submission was meant for those people that require an early confirmation of acceptance,

 for example to apply for travel funds, or travel permission from their home institution.
The regular abstract deadline (31 March) is fix for everyone!
Lateron, after acceptance of the regular (short) abstract, one may choose to send an extended abstract.

 In that case, the extended abstract will replace the short one.

 For all those people that choose not to send an extended abstract,

 the short one will appear in the conference book (and on the permanent homepage).

 The latter option is meant primarily for all those that want to submit their material

to a special issue of "Pure and Applied Geophysics" or "Erdkunde" after the conference.

I hope this is clear now. All this will be explained in the 3rd announcement

Best regards, Otto

221-8686 横浜市神奈川区六角橋3-27-1

神奈川大学工学部物質生命化学科

井川 学
Tel.:045-481-5661  ex. 3880Fax: 045-491-7915

E-mail: igawam01@kanagawa-u.ac.jp

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2010年、ドイツで開催される第5回霧の国際会議の要旨

提出締め切りが近づきました.

FogQuestのサイト(http://www.fogquest.org/)からも入れますが,

http://www.fogconference.org/に詳細が掲載されています.

発表のためには400字以下の概要を作成して、申し込む必要があり、

この締切が121日です。

6回は日本開催ですので,是非,多くの皆様の参加をお願いします.

ご不明な点等がありましたら、

井川学(神奈川大学工学部物質生命化学科)

までご連絡ください。