第十話 王子との結婚

 ファンファーレが盛大に鳴り沢山の人々が両側で見守る中、シンデレラは真っ赤な絨毯の上をゆっくりと進んでいく。今日は王子と姫の結婚式だった。他の国の王族や貴族、大使や豪商などが二人の結婚を祝うためにやってきていた。その中には美しいと評判の者もいたが、そのだれよりもシンデレラは美しかった。

 広い絨毯の上を歩くシンデレラの両脇には、自分が花嫁だと勘違いしたかのような豪華なドレスを着た継姉たちが付き添って歩いている。教会の前で待つ王子の横には、まるで大切に育てた娘の結婚式ででもあるように笑顔で手を振る継母の姿も見えた。

 シンデレラが姫だと判ると、急に三人は手の平を返したように姫の母親と姉だと言いだした。まあ、確かにそうだからシンデレラも断るわけにもいかず、このようなことになっていた。もちろん本心は王子との結婚式に出席してほしいハズがない。でも三人は強引でシンデレラの気持ちなど考えもしなかった。そして、こうしてぬけぬけと花嫁の横を並んで歩いているという訳だ。

 しかし、その数分後、事態は一変した。
 シンデレラがもうすぐ王子のところに着こうとした時、突然、飛んできた二羽のカケスが継姉たちの肩の上にとまった。全員が何事かと呆気にとられて見ていると、上の姉の右肩にとまったカケスは右の目を、下の姉の左の肩にとまったカケスは左目をそれぞれにつつきだした。
「ギャー!!」
姉たちは狂ったように手をふりまわしてカケスを追い払おうとしたが、カケスは鼻と耳にしっかり爪を立てて離れようとはしない。とうとう二羽のカケスは二人の目玉を突つき出し、目玉が入っていた穴から伸びた目玉へと繋がる神経を器用に千切り、大きく嘴を開けて目玉を飲み込んでしまった。

 継母が慌てて駆け寄った時には、もうカケスたちは飛び去っていた。二人の娘はどちらも片目を押え泣いているが、手で押さえた方の目からは涙のかわりに血が流れていた。
 気づくと驚いて立ち尽くすシンデレラの肩を王子が抱いてくれている。王子は衛兵に二人の手当てを指示するとシンデレラに言った。
「姫、お母様やお姉様たちがいないのは残念ですが、結婚式を続けましょう。」
「・・・はい。」
手当てのために連れて行かれる姉達を尻目に、シンデレラは王子と一緒に教会へと入っていった。すると教会の鐘が鳴り、それと合わせるように沢山の小鳥たちが美しい声でさえずりふたりを祝福したのだった。



 その夜、王子と姫の結婚を祝う宴を後にして、王子はシンデレラを抱き上げてベッドへとはこんだ。ベッドに寝かされたシンデレラは体を硬くした。王子がシンデレラの唇に自分の唇を合わせる。

 シンデレラはこれから起こることを想像し硬直した。あの日、召使いのマリアに与えられた“罰”を忘れたことはなかった。当時の幼いシンデレラにはそれが何を意味するのか解らなかったが、今はちゃんと解っている。シンデレラの心には繰り返し目の前で行われる“罰”を受けるマリアの光景が刻み付けられていた。
 今、こうして王子に同じ行為をされようとしている自分が、あの日のマリアに重なって感じた。

 王子は唇を離して言った。
「姫、緊張することはありません。もっと気持ちを楽にしてください。」
「・・・はい・・・」
シンデレラは目をつぶってじっと待った。体がどうしても震えてしまう。王子はシンデレラの薄い寝巻きの衿のリボンをほどくと、そっと肩から下へずらしていく。シンデレラの幼いが形の良い胸があらわになると、王子は唇で硬く凝った蕾にそっと歯をあてた。
「あっ・・・」
思わず出てしまった声に、シンデレラは赤くなった。王子は硬く閉ざしたシンデレラの足の間にひざを入れると、ゆっくりとこじ開けるように股へとひざを上げていく。そしてシンデレラの股のつきあたりにひざが当たった途端、シンデレラは身体に電気が走ったように大きく仰け反り声をあげた。
「はあぅっ!」
その声を聞いて王子も興奮したようにシンデレラの幼い乳房にむしゃぶりつくと乳首を強く吸った。
「あんっ・・・!」
王子がひざでシンデレラの股の割れ目を擦りだすと、もう声をあげるのを我慢することは出来なかった。
「あんっ・・あんっ・・あんっ・・あうっ・・・」
シンデレラは思わず王子の体を抱き締めていた。いつしか硬く閉ざしていた足もだらしなく開き、恥ずかしげもなく露にした、まだ幼い割れ目にはもう汁が光っていた。
 王子はその割れ目へと人さし指をあてると割れ目を弄りだした。
「ああっ・・あうっ・・・はあぁ・・・」
シンデレラはその指が敏感な部分に触れるたびに恥ずかしい声をあげた。
「姫、可愛らしい声ですね。」
「・・・そ、そんな・・・・」
シンデレラは王子の顔から目を背けた。しかし王子はシンデレラ顔を追うようにして唇を奪うと、唇を割って舌を入れ込んでくる。
「・・・ん・・・んんっ・・・はあっ!」
シンデレラが股間の刺激に声をあげると、その開いた口へと王子の舌がぬっと入ってきてシンデレラの舌を絡み合った。
「・・・んっ・・・おう・・じ・・・さま・・・」
シンデレラも王子の口を吸った。王子はそんなシンデレラの気持ちを察したように自分の下着を脱ぐと硬くなった棒状のものをシンデレラの割れ目へと押し当てた。
「ううっ・・・」
シンデレラは思わず割れ目を閉ざそうとしたが、すでに溢れ出た汁でぬめっている割れ目は王子の棒状の器官を阻止することは出来なかった。王子のものが内壁を擦るように分け入っていくと、シンデレラの割れ目はきつく王子のものを包み込んでいく。
「ううっ・・・思ったとおりの名器だ・・・」
王子はシンデレラの細い腰を抱き締めると、一気に腰を突き上げシンデレラを突き刺した。
「うあああぁぁぁ・・・・・・」
シンデレラはその痛みに大きな声をあげて王子の腰へと足を巻き付ける。王子は鮮血がほとばしるシンデレラの幼い割れ目を何度も何度も突き上げた。
 そして硬く抱き締めあった二人はまるで魔法にでもかかったように一晩中愛しあったのだった。

 この“魔法”は0時の鐘が鳴っても解けることはなかった。