荒川岳

小赤石岳山頂3081m 雷鳥1号
荒川小屋方面の稜線 前岳、中岳方面
かなり下ったところにある荒川小屋 荒川小屋でカレーを食べる
獣発見、オコジョか 荒川岳の花畑
花畑を眺めていた他の登山者 ハクサンイチゲやクロユリなど
高山裏・三伏峠方面分岐 荒川中岳山頂3083m
雲に覆われている荒川東岳方向 カールかな?
トリカブトなど 雷鳥2号(荒川東岳手前にて目撃)
雷鳥の子供3匹 荒川東岳(悪沢岳)山頂3141m
タカネナデシコやイブキジャコウソウなど イワツメグサやイワギキョウ
シロバナタカネビランジ 千枚岳山頂2880m
千枚小屋 千枚小屋の面白いおやじ
千枚小屋が満員のため月光荘に泊まる 月光荘の2階に寝る
18時半からの夕食 日の出と富士山
朝食は少し遅めで五時半 クルマユリやミヤマキンポウゲなど
イブキトラノオやマルバダケブキなど 清水平の水場
登山道を横切る林道 最後に難路の迂回路
吊橋 滝(名称不明)
滝見橋 椹島
赤石温泉白樺荘 登山者が多い食堂

2006年8月5日土曜日〜7日月曜日

赤石小屋4:55-8:21赤石岳8:44-10:57荒川小屋11:19-13:47荒川東岳(悪沢岳)-15:44千枚小屋
千枚小屋5:50-7:35水場-9:55椹島-(送迎バス)-登山者用駐車場-11:39赤石温泉-自宅

赤石岳山頂を後にし、荷物の置いた分岐まで戻る。山頂手前で会った人に雷鳥がいると言ってたがどこかに逃げてしまったのかいなかった。

荷物を回収し、暫く歩いたところにいました雷鳥ファミリーが。親1匹、子供3匹散策していた。

小赤石岳を過ぎ進行方向に向かって右下を見ると泊まった赤石小屋が見えた。赤石小屋の裏手にほんの少し盛り上がった山しかないのによく水場が存在するものだなあとあとで感心した。

3000mの稜線歩きはほんの僅かで終わり、荒川小屋まで急降下しなければならない。正面に荒川三山が窪みに荒川小屋が見える。

このあたりの登山道は瓦礫で所々、ハイマツや高山植物が生えているだけである。荒川小屋付近は緑が沢山生い茂っていてやや高い樹木も存在している。

小屋の下りの途中に広河原小屋方面の分岐がある。やや難路らしいが赤石岳と荒川岳山頂制覇のみだったらこのルートから1泊二日の強行軍になるが行けるかもしれない。

荒川小屋への道は稜線より右の山腹に存在し遠くからでも登山道の存在がよく見える。小屋を過ぎると山腹を斜めに登って行きそこから急斜面を登るルートになっている。

ちょうど多くの登山者が先ほど登った赤石岳に向かっていた。陽射しと登りの傾斜が強く皆苦しそうだった。

高い木が現れるとすぐに荒川小屋に着く。ここで昼食を摂る。カレーならばすぐ出きるというので注文した。1000円也。スイカも一切れ300円で購入する。

小屋の人に二軒小屋からは宿泊者以外送迎バスは使えないのかと聞いたらやはりそうだった。ここから千枚小屋まで6時間程かかりそうだが頑張れば何とかなると思い早々にここを立ち去ることにした。

水場で水を補給する時間も惜しいのでコーラとオレンジを購入して11時15分に荒川小屋を発つ。普通に歩いても小屋に着くのは5時位になりそうだ。山小屋のマナーとしては4時前までに着かなければいけないのだが。しょうがない。

暫く歩いた地点に小さい沢があり運良く水を補給出来た。水は冷たくうまい。この水は熱射病予防のため後頭部を濡らしたりするのにも使った。

荒川小屋から40分、ハイマツの生い茂る登山道を登っているとイタチのような獣発見。オコジョだ。先週御嶽山に登った時に初めて目撃したが今日は多少ボケたがデジカメで撮影できた。オコジョは人間を怖れないどころか我々に愛嬌をふりまいている。

前岳の手前の斜面はすばらしい花畑が広がっていた。ハクサンイチゲやシナノキンバイなどが目立つがクロユリなども見られる。他の登山者も足を止めて花畑の花を眺めていた。

高山裏・三伏峠の分岐にコースタイムよりかなり早く通過。きつい登りかと覚悟していたが昨日の椹島からの急登から見ればたいしたこと無かった。ここまでは結構登山者とすれ違ったがこのあとは僅かしか出会わなかった。

中岳へは先ほどの分岐から5分ほどで着く。本当はここにある避難小屋(有人)で泊まる予定であったのであるが。

ここから少し下り登り返した所が荒川東岳(悪沢岳)であるがガスっていて見えない。まあ展望は赤石岳山頂とかで十分堪能しているのでまあ良いとするか。

進行方向右下にはカールらしい草原が見える。このあたりの登山道の傍らには先ほどの花畑に無い花の種類がかなり多く咲いている。トリカブトやマツムシソウ、テガタチドリなど。

荒川東岳山頂への登りでまた雷鳥に出会った。親1匹子供4匹いた。

東岳(悪沢岳)は思ったよりも早く着いた。この山は3141mもあり日本の山で6番目に高いらしい。

ここから暫くは巨岩の上を歩く悪路である。すぐに通り過ぎ丸山と思われるピークにたどり着く。ここで無線通信を行っていた若そうな登山者2人組がいた。

シロバナタカネビランジやタカネナデシコ、マツムシソウなど咲いている道を進む。千枚岳への上り返しはやせ尾根が存在したり急な岩場の登りがあったりして多少注意を要した。

15時少し過ぎに千枚岳を通過。これなら16時前に千枚小屋に着きそうだ。

千枚岳から下ると登山道は木々に覆われているようになる。千枚小屋周辺は伐採したのかは判らない開けていて花畑になっていた。ちょうど椹島から登ってきたお年寄りを含む登山者が登ってきた。

受付は甥っ子に任せ私は小屋前に冷やしてあるドリンクを購入した。小屋の受付に戻ると陽気な小屋番のおやじが甥っ子にカウントダウンしていた。「5・4・3・2・1」と言う具合。後で聞くと小さい子供には受付前に並んでいる小物類をタダでもらえるらしい。多忙な小屋のおやじは気が短いのか早く選べと言わんばかりにあのような発言になったのだろう。

小屋の到着が遅いので夕食は6時半、朝食は5時半と言うことになった。しかも本館は満杯で少しはなれたところにある月光荘という小屋の2階に割り当てられた。

テント場と方向は同じであるがテント場はさらに奥地にあるらしく存在はわからなかった。月光荘は千枚小屋から60m程離れたところにあった。1階はすでに他の登山者で埋め尽くされていたが2階はまだ誰もいなかった。窓際の角が今日の寝床だ。しかし狭い。昨日より狭い。

暫くすると隣にも人が来た。私たちが小屋に到着するのと同時に着いた人たちだ。朝6時に椹島を出たと言っていた。ずいぶん時間をかけて登ってきた人たちだ。この後は多分到着する人は少ないだろうと言うことで空いている他のスペースに移動しようかと言った。

しかし、予想を反してどんどん埋まっていった。私たちと同じように赤石小屋から来たという中年女性2人組みも5時過ぎに着いた。荒川小屋まで私たちの前を行っていたがそこでかなり休憩していたようだ。6時位までに数組来たがそれ以上は来なかった。隣の人は空いている場所に移動してくれたので若干広く使えた。

夕食はござが敷かれているところに座る方式である。夕食は2000円となっているが温かいご飯、味噌汁をこういう場所で食べられるのだから仕方ないか。小屋の主が挨拶に来ていて明日の日の出の時刻は4時57分、天気は晴れとしゃべっていた。

携帯ラジオを聞きながら寝た。熱中症で頭や首筋が少し熱っぽい。濡らしたタオルを当てた。水分補給は小屋で買ったコーラを枕のそばに置いて時より飲んだ。

翌日、日の出を見るために5時前に起きる。富士山も見えるが雲がかなり存在していててっぺんのみ霞んで見えた。日の出はやや遅れて雲の上にようやく出てきた。気温は12℃で爽やかな朝である。

すでに多くの登山者は千枚岳方面に出発したようで、我々が朝食を食べる頃には小屋の前は大分静かになっていた。朝食は5時半である。下山するのみなのでこの時間でも問題無いが、早立ちの場合は弁当にしてもらうことが出来る。しかし温かい飯の方が良い。沢山食べる。

飯を食べてすぐに下山開始。普通に歩けば6時間位で椹島に着くのではないのかとの予想。しかしこれははずれ約4時間で着いてしまった。

歩き始めて暫くした地点で服を1枚脱ぐ。地図を取り出そうとリュックの中を見るのだが無い。小屋に忘れてきたみたいだ。10分も歩いていないので取りに行こうかと思ったが面倒なので止めた。下るだけなので所要時間も大した気にしなくてよいのである。

後ろから中高年4人組が追いついてきた。年寄り集団とは言え侮れない。我々が歩くのが遅いだけかもしれない。先に行かせる。椹島からの早立ちの団体一行が早くも現れる。

駒鳥池は確認できたが見晴台は案内標識が無いので判らなかった。ただ男女2人組の登山者が展望が良い所で休憩していたのでそこかもしれない。

林道が平行してあるらしいが水場手前で存在が確認できた。水場は木の根っ子から出ていた。木の下は岩が存在して岩の隙間から勢い良く流れ出てきている。千曲川源流もこんな感じだったような気がした。

林道を2回横切る。2回目は鉄製階段である。それを下り林道を30m程右に進みまた登山道に入る。そこから暫くした地点で道がふたてに分かれていた。歩きやすい右側の道は閉鎖されていて、左に存在する急登の岩場の悪路をよじ登る。中高年4人と男女2人がよじ登っていた。我々も後に行く。

4人組と2人組みはあまりの難路で休息していた。その隙を突いて我々2人は先頭に出た。しかし、沢に出るところで2人組みに追い越された。

吊橋を渡り滝のそばを通るとやがて林道に出た。そしてそこから5分ほどで椹島のバス発着所に着いたのである。売店や自販機があるのでドリンクを買って飲んだ。10時半のバスに乗車できた。

静鉄の路線バスに乗車する人たちは途中の畑薙第一ダムで降りるので前の方に乗車した。登山者用駐車場はだいぶ車は減っていた。

赤石温泉白樺荘という無料の入浴施設による。ぬるぬるした泉質だ。ここで昼食を摂る。帰りはバス路線で帰ればよかった。国道は通行止めでしかも東名は事故渋滞で18時に着く予定が23時になってしまった。