朝日岳
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朝日鉱泉 |
吊橋 |
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朝日川 |
出合 |
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4合目 |
大朝日岳 |
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マイズルソウ |
ハクサンチドリ |
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大朝日岳山頂 |
大朝日小屋 |
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小屋泊まりと思われる登山者 |
残雪と小朝日岳 |
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銀玉水 |
ヒメサユリ |
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小朝日岳 |
鳥原小屋 |
2011年7月2日土曜日〜3日日曜日
2日 朝日鉱泉4:10-8:02長命水4合目-11:52大朝日岳12:01-14:37小朝日岳-18:10鳥原小屋(泊)
3日 鳥原小屋5:15-8:57朝日鉱泉
天気予報では東北方面が良かった。高速1000円も終了してしまって、車での移動費の上昇は痛いが山形の朝日連峰の大朝日岳への登山口である、朝日鉱泉を目指した。
中ツル尾根から登り、小朝日岳へ下る行程は標準時間が軽く10時間を越える。明るくなる4時頃までに登山口へたどり着くべく車を飛ばす。
福島飯坂ICで降り一般道を北上し米沢から長井を通る道も選択肢にあったが寒河江ICまで行って南下する道を行くことにした。しかし、ナビは月山IC方面の道を案内しているのに気づかず少し遠回りする結果となった。
途中に朝日岳登山の利用者が多い古寺鉱泉への入り口の標識があった。このあたりまでは道はまあまあだったが、本来来るはずだった道と合流すると、狭いダート交じりの悪路になった。この道は夏の間は朝日鉱泉へのバス路線が運行する。
明るくなりかけた4時頃に今回利用する登山口である朝日鉱泉に到着。林道の奥にゲートがあり数台とめられるスペースがある。鉱泉旅館利用者は専用の駐車場がある。
日が暮れるのは19時頃なので15時間使える。コースタイムは標準で11時間半で、ゆっくり歩いても十分戻ってこられる。天候の激変も含め予想外の出来事があった場合は大朝日小屋や鳥原小屋が避難小屋として使えるのも心強い。
林道奥の駐車スペースには車は停まってなかったが、朝日鉱泉ナチュラリストの家の駐車場には2台停まっていた。鉱泉宿の前を通り、その先は朝日川への下りとなる。
吊橋と脇に発電用と見られる猿渡取水口の堰がある。吊橋は人一人が通れるくらいの幅しかなく結構揺れた。渡って暫く歩くと弘法水の水場がある。
弘法水から僅かで鳥原山方面への分岐がある。さらに進むとクロベの巨木への分岐がある。登山道は朝日川沿いを上流に向かって進む。途中、小さな沢が登山道を横切っている。
再び吊橋があり朝日川の右岸を進む。少し先、登山道が崩壊している箇所があった。前日、大雨が降ったようで濁流の跡がこのあたりある。
朝日鉱泉のサイト内にあったマップを印刷し、持ってきていた。ハトアサ沢に架かる橋が壊れているとあり、その通り壊れた橋があった。小さい沢だが水量が多く、ひとまたぎ出来そうに無かった。
靴の中を濡らすと臭うようになるので、気をつけて渡ろうと思ったが、少々濡らしてしまった。少し先の草むらにギンリョウソウが生えている。ここ以外にも生えている箇所がある。
さらに清流朝日川沿いを進む。出合地点は大朝日岳の中間地点で距離はあと4キロ程だ。ただし、この先急登なので所要時間は相当かかる。
最後の吊橋を渡ると2合目出合標高660mでこの時点で午前6時半を過ぎたところで、問題無く日帰りできると思った。しかし、3合目850mに来るまで50分近くかかってしまう。
4合目には長命水という水場があるらしいが、斜面を下った所にあり、しかも夏場は涸れるとのこと。梅雨時なので水はあると思うが、ここで給水しなくても足りるのと斜面を下る余裕などないので寄らなかった。
5合目標高1200m通過が8時46分だった。なんと2合目から2時間以上も経過していた。ナチュラリストの家のマップでは3合目までの登りが一番の急登となっていてその通りだが、私にとってはそれ以降も急登である。
木の隙間から周辺の山々が見えるが、沢沿いや山の斜面のくぼ地には残雪が豊富に存在している。
ここまで他の登山者は全くいなかった。今、利用している中ツルコースは人気があまり無いルートだと判った。
高度を上げてきたおかけで振り返ると登山口の朝日鉱泉の建物が見えた。このルート沿いにはタニウツギやマイズルソウ、ハクサンチドリが咲いていた。
7合目を過ぎた地点で本日初の登山者、若者2人が登って来た。頂上付近で下山する中高年3人組がもいたので中ツル尾根は少なからず利用している人はいるコースである。
ハクサンイチゲや数は多くないがヒメサユリも咲く登山道を歩く。八合目、九合目と過ぎると高い樹木は無くなり展望が良くなる。ただ、朝のうちは快晴だったが雲が多くなってきてしまった。
遠くの景色ははっきりしないが近くの山は見える。大朝日岳から南下したところにある平岩山とか、小朝日岳など。
12時少し前に大朝日岳に着く。寂しいことのこの時間山頂は誰もいない。ゆっくり休憩したいところだが日帰りしたいのですぐに下山開始。大朝日小屋方面へ歩くと2人組登山者発見。
立派な大朝日小屋の前を通り、小朝日岳方面へ歩く。ここで分岐の中岳、西朝日岳への道も良く歩かれるルートのようだ。
小屋泊まりと思われる登山者に多数出逢った。残雪が登山道に大量にある地点を過ぎると銀玉水という水場に着く。ここの水は冷たくておいしい。
そしてこの時期朝日岳の目当てである、ヒメサユリの群落が現れる。登山道の左右にピンク色した大きな花の花びらは6枚でおしべは黄色だ。
小朝日岳へは一旦下り、それからキツイ登りを登り返さなければいけない。途中、山頂を迂回する巻道があるがそれは私が進む鳥原山方面ではなく、小寺鉱泉への道だ。小寺鉱泉からのルートが最短コースのようだ。
小朝日岳を過ぎ、鳥原山へ行くつもりが道を間違え、小寺山に向かってしまった。小朝日岳から鳥原山まで1時間以上かかるのに随分早く着いたなあと思ったのだ。
こんな間違えをしてしまったので日帰りは時間的に不可能になった。鳥原山への道の途中に残雪の斜面を歩く所がある。滑落しても草薮なので死なないと思うが嫌な箇所である。
鳥原山の先にも分岐が2ヶ所ある。間違いの無いように進む。鳥原小屋はまだ着かないのかと思った。相当疲れていたのだ。湿原があり、水芭蕉など咲くその先に小屋はあった。
鳥原小屋には明日ヒメサユリを見に行くという若者2人がいた。私は2階に上がる。泊まる用意は何もしていなかった。ちょうどゴザがあったので敷いて寝た。着いた時は暖かかった室内も夜中には冷え込んできた。ゴザをもう一枚調達して掛けて寝た。
前日、寝ないで登山口まで来たこともあり予想外に熟睡出来た。翌朝、若者が出立した後私も外に出た。近くの水場で水を飲みペットボトルに給水。
金山沢という川を越え、その先少し登り返しがあるのだが、昨日の疲れがまだ足にあるのでしんどかった。昨日の登山開始の道は沢沿いで涼しかったが、標高1000mあたりの山は少し暑く感じる。
昨日、通った道と合流。少し先に弘法水という湧き水の水場がある。そしてようやく朝日鉱泉に到着。駐車した所に戻ると大型バスが一台停まっていた。
帰る途中に奥羽本線の峠駅という力餅を売っている店で蕎麦を食べる。力餅だけを買って帰る家族がいた。自分も一つ買って帰ればよかった。