穂高岳
登山者で賑わう早朝の上高地 | 梓川と遠くに見える河童橋 |
明神池(明神二の池) | 屏風岩(左の岩) |
横尾山荘 | 本谷橋 |
ようやく見えた穂高の山々 | 涸沢の手前にある雪渓 |
パノラマコース分岐 | 涸沢ヒュッテ |
涸沢小屋 | イワツメクサ |
南稜 | 鞍部の右下がザイテングラード(支尾根) |
ヒュッテのパノラマ売店 | テント場のテント |
夕食 | 寝床 |
早朝の涸沢からの景色 | ハクサンイチゲ等咲いている |
涸沢周辺に生息する猿 | ザイテングラードに取り付く |
鎖場 | 梯子 |
ウサギギクなど咲いている | もう少しで山荘 |
穂高岳山荘 | 常念岳(と思う)方向の景色 |
山荘から奥穂高方向へは急登の悪路 | 笠ヶ岳方向 |
梯子 | 山荘を振り返る |
奥穂高岳山頂 | ジャンダルム |
雲の下に見える上高地と乗鞍と御嶽山 | 槍ヶ岳と北アルプスの山々 |
奥穂高から見る涸沢 | 前穂高に向かう重装備の女性 |
雲が涌いてきた奥穂高岳 | 前穂高への急登 |
前穂高岳山頂3090m | 残雪がある岳沢 |
岳沢の花畑 | 岳沢ヒュッテ付近 |
全壊して売店のみの岳沢ヒュッテ | 岳沢名物らしい風穴 |
23日 沢渡駐車場5:30-(バス)-6:00上高地6:20-9:40横尾10:02-11:00本谷橋-12:38涸沢(泊)
24日 涸沢ヒュッテ5:45-7:39穂高岳山荘7:50-8:21奥穂高岳山頂8:30-10:21前穂高岳-12:30岳沢ヒュッテ-14:35上高地温泉-帝国ホテル前バス停-(バス)-沢渡駐車場
甥っ子と二人で穂高に行ってきた。沢渡駐車場には4時頃に到着。上高地への始発バスまで少し寝る。
上高地は登山者ですでに賑やかである。早朝から営業しているレストランで軽く食べる。ドリンクや食料もここで調達した。
梓川沿いの登山道は緩やかで歩きやすい。途中、明神池に立ち寄る。ただの池だが300円取られるとは思わなかった。池には鴨や魚が生息している。
昨日、午後雨がかなり降ったようで登山道は湿っていて水溜りも存在する。登山者は多いが土日やお盆などはどのくらいの人出だろうか。
横尾山荘の前で小休止。上高地で買ったおにぎりを食べる。ここまでは、等間隔にある山小屋などで食料など調達できるので今度来る時は頭に入れておこう。
横尾から道は本格的な登山道になったが本谷橋までは緩やかである。左には国内最大級といわれる屏風岩がある。笹の生える樹林帯に猿がいた。
吊橋を渡った所で休憩を入れる。本谷橋の右岸は良い休憩場所で、冷たい水が岩の隙間から大量に湧き出している。飲みかけのペットボトルのコーラをその中に暫く突っ込んでおいた。引き上げて飲むと冷たくてうまかった。
本谷橋からは急登である。枯れた沢を何度か渡る。1時間程歩くと穂高の山々が姿を現す。涸沢の水の流れを聞きながら進む。その沢の上部にこんもりした林が見える。そこの上にたっているのが涸沢ヒュッテである。
このあたりの河原にアオノツガザクラやチングルマが咲いている。背丈より高い木を過ぎると突然雪渓が我々の行く手に現れた。いつもの年であれば多分カールに少しだけ残っている程度と思うのだが今年は例年に無いほどの大雪でまだ残雪が大量に残っていたのである。
雪渓を登ると涸沢ヒュッテに到着。まだ12時半を少し回ったところだ。明日の日程を楽にしようと思えば穂高岳山荘まで行くことも出来たのだが今日はここに泊まることにした。
ヒュッテから見える景色は目の前に岩峰が立ち塞がり行く手を阻んでいる。峰の下方は瓦礫または残雪で覆い尽くされているが植物による緑も形成されている。私は第一印象としてどこから登るんだろうと考えるほどの岩壁に見えた。
3000mの穂高の稜線で少し低くなっている所がある。白出のコルと呼ばれる場所である。良く見ると穂高岳山荘の一部が僅かだが見える。その少し右下に背骨が出っ張ったような緑の濃い部分がある。これがザイテングラード(支尾根)である。その下方に山腹を緩やかに横切る道が確認できる。本当にかすかだが人の行き交う姿が見える。
右手を見ると涸沢小屋がありヒュッテよりやや高い位置にありヒュッテなど見下ろせる良い所だ。今度来たらこちらにでも泊まろう。で、こちらにもかなり急な岩場を登る登山道があり地図では南稜となっている。北穂高岳3106mに直登するルートだ。
涸沢は気温はそれほど低くなく小屋の温度計は22℃ほどある。休憩していてちょうど良い気候だ。腹減ったが午後1時半で夕食には早いのでパノラマ売店でカップラーメンを食べる。他の人はおでんを注文していた。ここの名物らしい。
部屋に戻り暫く休むことにする。部屋は新館、つまり受付や食堂のある建物でツガザクラという6人部屋である。部屋といっても廊下側にカーテンを張るだけの空間である。なので他の場所の騒音は当然こちらまで聞こえる。8月も終わりの平日なので布団1枚に一人与えられたが、これが混雑期だとどうなるのだろうか。
夕食は17時から宿泊客一斉だった。盛り方は少なめで2杯食べる。食後はビデオ鑑賞。入口のテレビにて涸沢ヒュッテや穂高に関するビデオを上映していた。ヒュッテの歴史や4月の雪の中から建物を掘り出す所など見た。
トイレは外にある。星がかなり綺麗に見えた。明日の天気は良いかもしれない。
朝食は5時半。ずいぶん遅い。早立ちしたければ弁当にする手段もあるが冷めた飯じゃ味気ない。飯食べたらすぐに出発した。
上空は快晴だが涸沢の下方はガスで覆い尽くされている。いわゆる朝霧っていうやつだ。日が出て暫くすると消えると思う。
雪渓上を歩く。途中からは道が不明瞭なので好きな所を歩く。雪のから出て瓦礫を歩き涸沢小屋からの道と合流する。チングルマやミヤマダイコンソウなど咲いている。
ザイテングラードに向かうトラバース上からの景色はハクサンイチゲなど咲いていてその先のとがった山が印象的だ。涸沢槍と呼ばれているこの一帯は穂高を代表するスポットらしく私の持っている本などにもその写真が載っている。
歩き始めて1時間ちょっとでザイテングラードの下部に着いた。登る人下る人大勢いる。振り返ると小高い岩に猿がいた。鎖場、梯子を通過。昨日見ていた通りかなりの斜度だった。道はしっかりしていて危険な所は無い。
チシマギキョウやヨツバシオガマ、ウサギギクなどが咲いている急登を登ると穂高岳山荘にやがて到着する。ここは穂高の稜線上で低くなっている所(白出のコル)でこういう場所は風が強い。涼しいを通り越して寒いくらいだった。
我々は小休止するとともに山荘でドリンクを購入した。涸沢ヒュッテ方向の景色が良い。朝方、多かった谷間の雲もだいぶ少なくなっている。少し遠くに常念岳が見える。
ここから、奥穂高岳山頂までもう少しである。最初は梯子場などの急登だが、すぐに歩きやすい登山道になる。先ほどの山荘から往復する人も多いらしく、荷物を置いて身軽な学生っぽい人たちが大勢すれ違った。
山頂は展望指示盤と祠があるだけで山頂標は無かった。しかも狭い所でちょうど他の登山者は1人しかいなく比較的のんびり展望を楽しめた。
南方向から雲が湧き出していたが乗鞍岳や御嶽山が遠くに見え、その手前の眼下には上高地。視線を右にずらすとジャンダルムとその先の難路といわれる西穂山荘に向かう尾根が見える。笠ヶ岳や他の北アルプスの山々も見えるが槍ヶ岳が一番目立って見える。展望指示盤があるので確認しながら眺望を楽しんだ。
ここから我々は前穂高岳に向かう。鎖場はあるが特に難路な地点は無い。前方にゆっくりな歩みの登山者2人がいた。1人は女性でかなりの荷物を背負っていた。
紀美子平は平坦な場所ではない。ここで小休止。結構疲れていたが、前穂に登ることにした。荷物を置いて登る。かなりの急登の難路で岩場を手を使ってよじ登らなければならない。途中オコジョが登山道を駆け回っていたのが見れた。
前穂に登るまでは展望があったのだが頂上についた頃に雲に覆われ始めて先ほどまで見えた奥穂が見えなくなった。この前穂の頂上は一等三角点がある。ここは奥穂と違って結構広々とした山頂だ。
紀美子平にまた戻る。途中雷鳥がいたらしいが我々は運悪く確認できなかった。ここから岳沢の下りはかなりの急斜面で登りに使うと相当しんどそうだ。
梯子場を下り、岳沢パノラマに着く。ここまでガスっていたがここからようやくガスの下に来た。岳沢は残雪がかなり残っていてその残雪の末端の少し先に岳沢ヒュッテが見える。見えるといっても雪害で本館は全壊してしまったらしく資材小屋などが辛うじて残ったらしい。
カモシカ立場を過ぎると草原が斜面に広がっていた。トリカブトやクガイソウ、ミヤマシシウドなど咲いている。岳沢は所々水の流れる音はするが登山道近辺に水場は存在しない。というか、河原は大小の岩が転がっているだけで川の流れは無い。大雨が降れば濁流がすごいらしいが。
岳沢ヒュッテは全壊して宿泊出来ないが飲み物は購入することが出来る。下りとは言え南向きの登山道はかなり暑くのどが渇くのでここで飲料を補給できるのは助かる。
ヒュッテからの登山道は緩やかで歩きやすくなる。岳沢名物風穴に立ち寄る。涼しい空気が岩の隙間から出ていてなかなか良い地点だ。この先は樹林帯を進むことになりそれほど暑くなく助かる。
上高地の自然探勝路にようやく出た。岳沢はこの付近でようやく水の流れを現した。甥っ子にペットボトルに水を汲んでもらいタオルや首筋など濡らしたりした。
バスターミナルはすぐそこだが、上高地温泉で入浴出来るらしいので立ち寄ることにした。外来は15時30分まで受付している。券売機で購入し早速入る。荷物は入口の右側にロッカーがあるので利用した。貴重品はコインロッカーに預けた。
風呂は内湯と露天風呂とその脇にある樽風呂が2つ、計4つある。全部入った。登山中は大汗掻いたのでさっぱりした。上高地の温泉はここ上高地温泉ホテルと隣の清水屋2軒のみらしい。ただ清水屋は受付終了が13:30であるらしい。
田代橋を渡り上高地帝国ホテルのバス停からバスに乗る。混雑期は途中から乗った方が待たずに乗れる。大抵バスは補助席も含めいくらか余裕を持って運行しているのである。最盛期だと上高地からバスの待ち時間が相当あるらしい。
沢渡駐車場に16時20分頃到着。家には23時頃に着いた。