鳳凰山
夜叉神峠登山口 | 北沢峠へのバスは運休 |
白鳳峠途中の梯子 | ゴーロ地点から北岳方向の景色 |
白鳳峠 | アサヨ岳と仙丈岳(左奥)とオンタデ |
高嶺2778.8m | 高嶺から暫く歩くと地蔵岳が見える |
花崗岩と細かく砕けて出来た白砂 | 賽の河原のお地蔵さん |
岩峰の地蔵岳に登る | 地蔵岳の頂上付近から下を見る |
地蔵岳2764m | 観音岳 |
タカネビランジ | 観音岳山頂2840.4m |
薬師岳への稜線 | 遠く霞んで見えるのは富士山か |
薬師岳山頂2780m | 薬師岳小屋 |
夜叉神方向の景色 | 南御室小屋脇の水量豊富な水場 |
夜叉神峠小屋 | 夜叉神峠 |
広河原6:07-9:37白鳳峠-11:04高嶺-13:36観音岳-14:10薬師岳小屋-15:06南御室小屋-18:00夜叉神峠小屋-18:43夜叉神峠登山口
去年行った仙丈岳と同じように芦安から北沢峠までバスで入り、日帰り登山を計画した。天気が良さそうなので急遽思い立ったのである。
夜中の2時前に家を出るつもりであったが、2時を少し過ぎてしまった。芦安の交通整理の人が夜叉神まで行けると言うのでそのまま走り続けた。夜叉神峠登山口の駐車場に着く途中に広河原行きのバスを追い越した。
駐車場は空いていて数台しか停まっていない。先ほど追い越した甲府駅発の快速バスは時間調整のため暫く停まっている。そのバスに乗ることにした。料金を先に払い車内に入る。運転席の方を見たら広河原-北沢峠間は運休と張り紙で知らせていた。
一瞬、途方にくれてしまう。数日前、かなり大量に雨が降ったようで、災害が発生した模様なのだ。散策して帰るか手頃な山でも登るか考える。手頃ではないが広河原から鳳凰山に登り夜叉神峠登山口に下るルートが存在するのでそれに決定。
鳳凰山は夜叉神峠-ドンドコ沢へ1泊2日でいつか行こうかと思っていたのだ。明日仕事なので今日中に帰らなければならない。下山場所に車置いてあるのでバスの時間など気にする必要はないのでいいのだが、遅くまで山中を歩き続けなければならない。
梅雨明けしていない影響なのか、それとも災害を知って今日は避けたのか去年来た時より登山者はかなり少ない。芦安からのバスは1台のみなので甲府発と計2台だけだった。
売店がある建物の前に登山情報が張り出されていて両俣小屋付近や農鳥山大門沢のコースは避けるようにと書かれている。北岳へのルートは大丈夫らしい。私以外は皆、北岳方面に歩いていった。
車道を暫く北沢峠方向に歩く。すぐに左手に吊橋が現れる。北岳への道である。そこから10分ちょっとで白鳳峠への道が現れる。
いきなり急坂である。しかし気温は16℃ほどで樹林帯の中を歩くのでそれほど暑くない。最近雨が多いので登山道の脇にきのこが生えている。ギンリョウソウなど見られた。
ゴーロ地点まではただひたすら登るのみ。途中、梯子場もあった。ハイマツやシャクナゲがごろごろした岩の所々から生えている。振り返ると雪渓の残る北岳が見える。
白鳳峠からまた急登で、疲れたのと腹減ったこともあったのでコンビニで買った弁当を食べる。ここまでこのルートを利用する他の登山者は誰もいない。
白鳳峠から高嶺までヨツバシオガマやオンタデ、タカネニガナなど咲いていた。ただ、それほど多くは無い。天気はおおむね晴れであるが甲府盆地は低い雲が垂れ込めている。甲斐駒や仙丈岳も頂上は雲が多い。
高嶺を過ぎるとオベリスクが見える。ただ、そこまで向かう稜線は結構下りまた登らなければならない。しかも、地蔵岳は夜叉神峠へ向かうルートから少し外れたところにある。
最初、行く予定では無かったがガイドに『行ってみよう』となっていたので、行ってみた。しかも岩峰によじ登った。先客がいてどこまで登ったのかは分からないが降りてきた。
流石に最後ののぼりはかなり危険な急斜面なので登るのをやめた。良く見ると尖端にロープが架けてあるので好きな人は登っているのだろう。地蔵岳の麓は賽の河原と呼ばれなぜかお地蔵さんが沢山並んでいた。
再び本来のルートに戻り、鳳凰三山の最高峰観音岳を目指す。この頃から他の登山者がちらほら現れる。タカネビランジやタカネグンナイフウロが登山道の傍らに咲いている。
12時37分に観音岳山頂に登頂。三角点は岩を攀じ登ったところにあるが簡単に登れる。岩陰に二人横になって寝ていた。
観音岳から薬師岳への稜線は白砂の上を歩く快適な登山道だ。薬師岳の少し手前で円錐型の山が見えた。富士山であろう。この時期に富士山が見えるとは珍しい。
薬師岳に着いた。巨岩と白砂の開けた山頂である。すぐ隣にも同じか少し低い小高い巨岩が点在した山がある。
薬師岳小屋は薬師岳から5分ほど下ったところにある。ここで小休止。コーラとみかんの缶詰を購入。若い女性が小屋番をしていた。小屋前には単独行の人が休憩している。
小屋を後にし、軽く登ると、目の前には深い森の山が見える。目指す夜叉神峠は遥か彼方のようだ。森林限界地点を過ぎると私自身が深い森の中だ。
先ほどの小屋から1時間もしないで南御室小屋だ。薬師岳小屋と系列が同じらしい。ここには、水量豊富な水場がある。今日の行程で唯一の水場である。その水をペットボトルに給水する。
小屋前のベンチは数人の登山者が座っておりすでに宴会状態に入っている模様だ。ちょうど、他の登山者も続々と到着してきてる。ここにはテント場もあり、学生らしいグループがいくつか設営していた。
小屋を過ぎ緩やかな登山道を進む。この後も数組の登山者とすれ違った。こちらからのルートは距離はやや長いが登りやすい道のような気がする。
南御室小屋から夜叉神峠小屋までいやになるくらい時間がかかった。およそ3時間位か。小屋前で男性3人がくつろいでいた。小屋周辺は開けていて景色が良くヤナギランやクガイソウなど咲いていた。
夜叉神峠を過ぎるともう少しである。暗くなる前に駐車した夜叉神峠登山口に到着。自販機が茶店の前にあるので購入。
帰りは白根桃源天笑閣という日帰り入浴施設に寄る。高アルカリ温泉らしい。
今日はこんなに歩く予定ではなかったので疲れた。